プジョーRCZ国内試乗 味付け異なる2グレード
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
もちろん人によっては、その乗り味走り味に納得がいかない人もいるだろう。先に記した通り「せっかくのクーペ」と考えるならば、左のMTのようなわかりやすい刺激が欲しくなる。これは好みの問題だし、僕は毎日乗るなら断然右ハンドル×ATだなとすら思えた。というか、このくらいの地味な感じの方が毎日付き合うにはちょうど良い濃さなのだ。200psの左ハンドル6速MT快音エンジンと毎日付き合うには、ドライバーにもそれなりの豪毅さが求められる。ようは毎日肉が食えるか否か。それを考えると僕は、右ハンドルの18インチで毎日を過ごす方に魅力を感じるわけだ。買う、という前提で考えると余計に。
右ハンドルの18インチはタイヤが頑張らない分、ステアリングから伝わる感触は滑らかで操舵力も19インチより軽やか。さらにコーナリングさせた時もサスペンションのしなやかさとタイヤの縦バネのしなやかさが相まって、かなり軽快な味わいを提供する。そこには左ハンドルMTの痛快さこそないにせよ、“プジョーらしさ”はより濃い気がする。
だが、注意してほしいこともある。おそらく多くの方が現実的な解として右のATを選ぶだろうけど、パッケージオプションを装着した場合には、先の走りの評価は全て消滅してしまう。というのも実際に右ハンドルのATに19インチを組み合わせたものを試乗したところ、乗り心地的にかなりキツい。左のMTと違ってサスペンションが専用チューンではないため、19インチのタイヤ&ホイールの動きを処理し切れない印象なのだ。
これはぜひ覚えておいて欲しい事項だ。また他の試乗記で「右ハンドルのATは良くない」的なレポートがあったとしたら、それはおそらく右ハンドルATに19インチを組み合わせた仕様を試乗した印象だ。
実際に僕は左ハンドルMT、右ハンドルAT18インチ、右ハンドルAT19インチと存在する全ての仕様を試した上で今回の報告としている。
というわけで、いつになく細かなバイヤーズガイド的要素を盛り込んだが、キモはなんといってもカタチだ。
実はこの原稿を書いている今、RCZを借り出して試乗していたのだが、つい昨晩家の近くのコンビニで買い物を済ませて店から出たとき、闇の中に光るRCZを見て素直に「良いなぁ」と思えた。店の灯がルーフアーチを光らせる様は、オーナーとなったならば相当に高い満足度を感じる瞬間だろうな、と。
そのカタチには何か、このクルマと自分との間にストーリーを紡いでくれそうな感覚がある。まさに相棒とするには、これ以上ない魅力を持った1台だといえるだろう。今回は走りの違いを細かに記したが、デザインこそRCZの本質的な魅力であることに間違ない。
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