ムーヴ コンテに試乗。運転席パワーシートも!

ワゴンRのライバル大本命!?

女性のはしくれ（？）として、私もすっかりコンテのインテリアに参ってしまったが、さすがに走りはムーヴより劣るだろう、と思っていたらこれまたビックリ。試乗会では市街地を、後日ふたたび高速ロングドライブに出かけてみると、その静かさ、安定感、軽快な加速に乗り心地まで、ことごとく好印象。100km/hで走るコンテのリアシートに座った男性も、その快適さにご満悦の様子だった。

もちろん基本メカニズムはムーヴと共通で、3気筒NAエンジン＋4ATとCVTをメインに、スポーティなデザインのカスタムには3気筒ターボエンジン＋CVTもラインナップ。その上でデザイン変更にともなう影響、たとえば風切り音とか振動、ロードノイズなどを徹底して抑えてきた。防音材の密度や配置面積を上げたり、ダッシュパネルやカウルの構造を変えたり、サスペンションにもチューニングが施されていて、細かなところではドアミラーの角度を微妙に変えて、空気の流れが乱れないようにテストを繰り返したとか。ひとつひとつは言われなければ絶対に気がつかないが、走らせてみるとその苦労がしっかり活きていると実感できた。なにしろ信号待ちの時などは、静かすぎてエアコンの音の方が目立つくらいなのだから。

さて、褒めちぎってきてナンだが、最後にひとつだけ残念な点を言わせて欲しい。それは、ムーヴではオプション設定されている、サイドエアバッグやカーテンシールドエアバッグを含むセーフティパックの設定がないこと。居心地のよい室内をウリにするコンテだからこそ、そこは妥協して欲しくなかったと思う。

とはいえ、標準的な安全装備は充実しているし、インテリアも走りも最高に魅力的。ついにフルモデルチェンジしたワゴンRのライバル大本命は、このムーヴコンテになりそうだ。