911海外試乗記 第3弾 電動ステア&7MTは?
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:ポルシェジャパン
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ところでタイプ991、インテリアの雰囲気はエクステリア以上に変化しているので、まずはそれについて触れておこう。コクピットを外から覗いてみると、997よりさらに立派になったダッシュボードや、ポルシェはカレラGT風と表現しているけれど、それよりむしろパナメーラとのデザイン的共通性を感じるコンソールなど、随分ラクシャリーな空間になったように見えて、空冷時代の適度にスパルタンな911のコクピットを知っている僕のようなオールドボーイは、ぱっと見、ちょっと違和感を覚えたりする。
だが、実際にそのドライバーズシートに身体をあずけてステアリングホイールを握ってみると、911の本質は変わっていないことに気づく。低いシートに座って脚を前に投げ出し、フロントにエンジンがないために低いダッシュボードの先に路面を確認するドライビングポジションはまさに911のそれだから、従来の911に慣れ親しんだドライバーも、そこに座ってしまえば違和感はないはずだ。さらに、ステアリングコラムの左側に位置するイグニッションキーでエンジンを始動するというポルシェ伝統の方法も、見事に引き継がれている。一方、パナメーラ風のコンソールが高い位置にあるため、MTにせよPDKにせよ、シフトレバーがステアリングから近くなったのも好ましい点のひとつだといえる。
インテリアといえば、ホイールベースが延長されたことによってリアシートのレッグルームはこれまでより若干広くなっている。とはいえ、そこが子供用シート、もしくは大きめの手荷物置き場であることは基本的に変わらず、大人が座るのにはまったく適していない。つまり、911が2+2シーターであるという基本は変わっていないわけだ。
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