ランボルギーニの名車ミウラやカウンタックの歴史がサラリと読める、クラシックカーイベント探訪記
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:(c)2018 Automobili Lamborghini S.p.A. 、Takumi Yoshida
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:(c)2018 Automobili Lamborghini S.p.A. 、Takumi Yoshida
イタリアでは戦前からフィアットの小型大衆車をベースにしたスポーツカーがつくられ、その多くがレースに出るなどしていたが、これらはその1950年代前半のモデル。向かって右の赤いクルマと、その奥の2台がフィアット750MM=ミッレミリアで、トポリーノの愛称で呼ばれたフロントエンジンのフィアット500をべースにして、4気筒エンジンを730ccに拡大チューン、そこにザガートの軽量ボディを被せたクルマだ。車重550kgで、その名のとおり主にミッレミリアなどの公道レース750ccクラスで活躍した。
そのフィアット750MMザガートの手前の、ひときわ低いクーペが、モレッティ750ザガートだ。これは、MMザガートとは違ってフィアットがベースではなく、1926年にトリノに創設された小さいながら独立したメーカー、モレッティの作品で、シャシーはフィアットMMより一段と低く幅広い独自のものだし、エンジンはモレッティ自製の748cc DOHC4気筒を積んでいた。モレッティ750はカロッツェリアギア製のボディを持つ2座クーペが標準で、このザガートは世界にたった1台しかないワンオフだという。今は日本に生息するこの750は、DOHCではなく同じくモレッティ製のSOHC4気筒748ccエンジンを搭載している。モレッティもその横に並ぶフィアットMMも、ボディサイドがZagatoのイニシャルであるZのモチーフを生かした塗り分けになっている。
※正式表記は:1951-53 Fiat 750 MM Zagato & 1954 Moretti 750 Zagato
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