最先端技術をフル投入した本気の新作
ツインショック車でスポーツライディングを楽しむライダーに向けて開発された、ハイパープロの最上級仕様リヤショック「ツインショックDP-S」。ダブルピストンによって緻密なダンパー制御を行うという独創的な機構がもたらす乗り味について、試乗インプレッションをお届けする。
今やバイクの必須アイテム・ドライブレコーダーは前後撮りが当たり前に【EDR-21G】
●文:中村友彦 ●写真:山下博央 ●取材協力:アクティブ
[○]信頼感に貢献する上質かつ従順な特性
「超本気にして究極のツインショック」 ハイパープロの新作「ツインショック DP-S」の構造を理解したうえで、その乗り味を体感したら誰もがそう感じるのではないだろうか。
―― 【ハイパープロ ツインショック DP-S】製品名の「DP」は「ダブルピストン」の略。ハイパープロの新作は、2つのピストンを用いて緻密なダンパー制御を行っている。スプリングはハイパープロならではのコンスタントライジングレート。伸/圧ダンパーの調整時に工具は不要だ。 ●対応機種:CB1300SF/SB、ZRX1100/1200/ダエグ、ゼファー750/1100、スポーツスター883/1200 ●価格:20万6800円
このモデルの最大の特徴は、過去に例がない独創的な機構として、本体とリザーバータンクの間に、コンプレッション用サブピストン+積層バルブ(=シム)を設置したことだが、伸び行程のみで開くワンウェイバルブを備え、同社初のアルミ製シリンダーチューブを採用したことも特筆すべき要素。ではそんなDP-Sが、どんな乗り味を見せてくれたのかと言うと……。
―― 【試乗車ダエグはフルカスタム】アクティブのデモ車として活躍中のZRX1200ダエグは、同社が独自に開発したステム&スイングアームや、ゲイルスピード製ホイール/ブレーキなどを装着。
低速域から高速域まで、ダンパーの利き方が高いレベルで従順かつ上質で、誤解を恐れずに言うなら、現代の高性能リンク式モノショックを思わせる感触があった。もっとも、今回の試乗車はフルカスタム仕様のカワサキ ZRX1200ダエグで、テストの舞台はサーキットだったので、ノーマル+ストリートでは印象が変わるかもしれないが、既存のハイパープロの調整幅の広さや、調整後の変化がわかりやすさを考えれば、どんな仕様や状況でも、DP-Sの美点は感じられるはずだ。
[△]標準仕様のままだとカスタム感は希薄かも
黒が基調となる標準色だとカスタム感はやや希薄。ただしイージーオーダー&オプションで各部のカラーは変更できる。なお革新的な構造を考えれば当然だが、価格は既存の同社製ツインショックより高価な設定だ。
[こんな人におすすめ]ハイパープロのスポーツ性をさらに強化
最先端技術を導入したDP-Sは、ツインショック車でスポーツライディングを満喫したいライダーに最適。街乗りやツーリングでも美点は体感できるけれど、この製品の真価が堪能できるのは、やっぱりワインディングやサーキットだろう。
〈技術資料〉先端メカをフル投入した最上級仕様
―― ハイスピードの圧縮行程では、メイン&サブピストンを通過したオイルが、ピストンに寄り添う複数のシムを押し下げる力が、ダンパーの主力になる。
―― メイン&サブピストンのシムがほとんど開かないロースピードの圧縮行程では、サブピストン内に備わる通路とニードルのすき間が、減衰力を担当。
―― 伸び行程ではメインピストン上部のシムを押し上げるオイルの力に加えて、ワンウェイバルブから流れるオイルも減衰力が発生する一因になる。
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