ドラレコ動画でナンバー公開、問題ない?
text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)最近頻繁にニュースをにぎわせているあおり運転。
先日容疑者が逮捕された常磐道の事件では、あおり運転だけでなく、加害者が被害者を殴打するシーンも映像として捉えられた。ニュースなどで映像を見たひとも多いことだろう。
とはいえ、あおり運転自体がここ数年で急激に増加したというよりは、スマートフォンなどの普及に関連がある。
多くのユーザーがその出来事を写真や動画に収めることが容易となり、SNSや動画共有サービスなどによって拡散されやすくなったということだろう。
そうなってくると気になるのが、煽られたといって公開した動画に写る相手の車両のナンバーだ。
実際にニュース映像をご覧になった方ならお気づきかもしれないが、報道番組などで流れたドラレコ映像には加害者の顔はもちろん、ナンバープレートにもぼかし処理がされていたのである。
報道機関がここまでするということは、もしやドラレコ映像を安易に公開するのはよろしくないことなのではないだろうか?
ナンバープレート 所有者情報は引き出せず
あおり運転の動画などだけでなく、SNSなどに車の写真をアップするときに、ナンバープレートを消す、消さないで議論になることは少なくない。
これはナンバープレートがわかってしまうと、登録されている所有者名や登録地などがわかってしまう、と考えるひとがいるからだろう。
確かに、ナンバープレートがわかれば、その車両がどのように登録されているかがわかる「登録事項等証明書」の交付を受けることができた。
「できた」と書いたのは、これはもう過去の話だからである。
実は平成19年11月19日からはナンバープレートの数字だけでは登録事項等証明書の交付を受けることはできず、同時に車体番号の下7桁、請求者の本人確認書類、請求理由の明示が必須条件となっている。
もちろん、請求するのに正当な理由がなければ交付されることはない。
また、総務省がまとめた「利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会」の提言書にも以下の記述がある。
「ナンバープレートの番号からその登録名義人を照会することは容易ではないことから11、個人識別性を欠き、『個人情報』には該当しないと考えられる」
一般社団法人日本自動車整備振興会連合会のサイトでも「自動車登録番号だけでは個人を識別することはできないので、個人情報にはあたらない」とされているのである。
とはいえ安易な動画/写真公開 考え物
ただ、ナンバープレートは個人情報に当たらない、とはいえ安易になんでもSNSなどに公開してしまうのも考え物だ。
先日ニュースをにぎわせた、あおり運転からエアガン発射の動画に映っていた車両は盗難されたものだった。
しかし、その事実を知らない視聴者で、ナンバープレートから本来の持ち主を知り得る近しいひとが見たら……?
持ち主があおり運転をしてエアガンを発射したと思ってしまうこともあり得る。
また、トラックやハイエースといったキャブオーバータイプの車両はボンネットがない(短い)ぶんだけ車間距離が近く見えてしまうことがある。それをあおり運転と勘違いし、公開した動画にドライバーの顔が鮮明に映っていた場合は肖像権の侵害となる可能性も。
中には「自分は交通法規を遵守しているのだから、あおってくる方が全面的に悪い」と躍起になって動画を撮ろうとするひともごく少数いるようだが、そもそもあおり運転をしてくるようなドライバーが正常な善悪の判断ができるとは到底思えない。
そのため、危なそうな車両が近づいてきたらさっさと道を譲ってしまうことが得策だ。
ドライブレコーダーは何かが起きたときに非常に役に立つものではあるが、そもそも何かが起きないように周囲に気を配りながら運転するのがドライバーの役目と言えるのではないだろうか。
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