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ポルシェの高性能ミッドシップモデル「718ケイマンGT4」と「718スパイダー」が1200万円以上のプライスタグを掲げる理由

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ポルシェの高性能ミッドシップモデル「718ケイマンGT4」と「718スパイダー」が1200万円以上のプライスタグを掲げる理由

ポルシェジャパンは7月19日、ミッドシップスポーツモデル「718」シリーズに設定された高性能モデル「718ケイマンGT4」と「718スパイダー」の国内受注を開始した。消費税8%込みの車両価格は「718ケイマンGT4」が1237万円、「718スパイダーGT4」が1215万円で、ハンドル位置は両車ともに右である。1200万円以上もの価格には驚きを隠せないのも正直なところだろうが、仔細に見ていけばなるほどと納得させられる充実の内容なのである。

420psと420Nmを発揮する自然吸気式の4.0L水平対向エンジンを搭載

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 両車に搭載されるのは、420psと420Nmを発揮する新開発の4.0L水平対向6気筒自然吸気エンジン。最高回転数は8000rpmとなるこの高回転型ユニットの搭載が、車両価格が1200万円を超える理由のひとつ。このエンジンのベースは911カレラ用をノンターボ化したものだ。

 6速MTを組み合わせる両車の車両重量はいずれも1420kgで、0-100km/h加速タイムはいずれも4.4秒。最高速度は718スパイダーが301km/h 、718ケイマンGT4が304km/hをマークする。

 追求されたエアロダイナミクス性能とそれに伴うスタイリングの面でも、両車を特別なモデルたらしめている。718スパイダーは最高速度を妨げないための軽量コンバーチブルトップを備えた純粋なドライビングプレジャーのためのスポーツカーで、かつての有名な「550スパイダー」、「718 RS60スパイダー」といったポルシェ・ロードスターの系譜を引き継ぐモデル。ルーフの状態を問わず魅力的なシルエットが表現されている。

 718ケイマンGT4との違いは120km/hで自動的にせり上がるリヤスポイラーが挙げられる。効果的なディフューザーは、これまでのボクスターでは考えられないほどのダウンフォースをリヤアクスル付近で発生させるという。

 一方、718ケイマンGT4の特色として、総合的に向上したエアロダイナミクスコンセプトが挙げられる。ダウンフォースは50%増えたにも関わらず、空気抵抗のレベルは変わらないことが優れた効率の証。

 両モデルにおけるエアロダイナミクスの向上には、新しくデザインされたリヤサイレンサーのカバーが大きく寄与している。2本のサイレンサーがそれぞれアーチ状に独立したカバーを持つことで、リヤディフューザーのスペースが生まれ、その結果として718ケイマンGT4のリヤアクスル付近におけるダウンフォースは約30% 増加した。


 718ケイマンGT4ではさらに、固定式リヤウイングもさらに効率が向上して先代モデルより20%多いダウンフォースが発生する。これは200km/hでの走行時には12kgのダウンフォースが増えることを意味している。また、フロントセクションでは、大型フロントリップスポイラーと前輪に沿って流れる空気を整える通称「エアカーテン」が空力のバランスを保つ。

 シャシーも特別だ。両車ともにサスペンションはPASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメント)が採用され、標準モデルと比べて30mmローダウン。そのほか、PSM(ポルシェ・スタビリティ・マネジメント)や機械式ディファレンシャルを備えたPTV(ポルシェ・トルク・ベクタリング)が装備され、ハンドリング特性はより一層シャープな味付けとなっている。

 なお、718ケイマンGT4には、サーキットトラックなどでのスポーツ走行をより安全に楽しむカスタマーに向けて、ロールケージや消化器、運転席6点式シートベルトなどで構成する「クラブスポーツパッケージ」や、「ポルシェセラミックコンポジットブレーキ」がオプション設定されている。

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