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ニューモデル 2019.6.25

長期テスト アルファ・ロメオ・ジュリア(最終回) 真のスポーツカー

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もくじ

ー 積算2万4108km オプションのステアリングは良好
ー 積算2万4166km QVと過ごした9カ月
ー 真のスポーツカー サウンドやブレーキは物足りず
ー 多少手はかかるが、信頼性への不安はいらない
ー タイヤ変更もあり 一途に愛してしまうクルマ
ー テストの記録

    初試乗 フェラーリ488ピスタ・スパイダー 100kg増 NAの甲高い咆哮が懐かしい

積算2万4108km オプションのステアリングは良好

オプションで選択した225ポンド(3万2800円)のハンドルは見た目、フィーリングともに気に入っている。ただ、もう少し使う素材を絞っていたらさらに良くなっていたと思わないこともない。

ご覧のように、このステアリングにはレザー、アルカンターラが使用され、下部にはカーボンの装飾が、ボトムスポークは金属風に仕上げられている。もしリムがすべてアルカンターラだったら最高だっただろう。

積算2万4166km スポーツカーより刺激的

わかってしまった。アルファ・ロメオというブランドと同社が送り出すモデルが、どうしてこれほどパッションをかき立て、ファンからの忠誠を集めるのか。

アルファ・ロメオを所有したことがない限り、クルマ好きを自称できないとは、トップギアというクルマ番組の司会者の言葉だが、彼がそう言うのもわかるというものだ。

ここ9カ月をジュリア・クアドリフォリオ(QV)と過ごし、名誉あるアルファオーナーの地位を手に入れた。この間わたしはアルファに対して立場を決めかねる傍観者から、熱心なファンの一人へと生まれ変わった。これもQVのあふれんばかりの魅力のせいだ。

このようなマシンで走れば、あなただって心の奥深くまで揺さぶられること間違いなしだ。なまめかしいルックスをみれば腰砕けになってしまうし、ボディタイプや価格を問わずこれまで運転してきたであろうクルマの中で最もエキサイティングなクルマの1台でもある。

新生アルファは恐怖ではなくプライドで心を満たすモデル。今回が最後のレポートとなるが、一度乗ればBMW M3やメルセデスAMG C63への興味がすっかり失ってしまうようなこのモデルについて復習していこう。

真のスポーツカー サウンドやブレーキは物足りず

QVは確かに4ドアだが、走りはスポーツカーそのものだ。快適性とコントロール性能、俊敏性と高速域での安定性を両立しているが、これはアルファのセッティングの巧みさと言うより、もはや魔法でもかけられているのではないかと疑ってしまう。

はじめは、ステアリングが重く遅いドイツ車よりも少々落ち着きなく感じるが、一度そのポテンシャルを味わってしまえばドイツ車に戻りたいとは思わないだろう。

パフォーマンスも仰天ものだ。2.9ℓ6気筒エンジンは過給されて510ps、61.2kg-mを叩き出し、天井知らずに吹け上がる快活な仕上がり。高速域まで一瞬で連れて行ってくれる。まるでたまった不満が一気に爆発しているようだ。V6としては良い音を奏でるが、AMGのV8に対抗するとなると、せめてダイナミックモードではもっと上質なサウンドが欲しいところではある。

ジュリアの動力性能に不満があるとすれば、ブレーキだ。われわれのマシンにはオプションのカーボンセラミックが装着されていたが、低速域での速度調整にはいまいち。純粋なストッピングパワーの点から言っても感動できるようなものではない。標準のブレーキバイワイヤシステムにも欠陥があるとは言え、サーキットに足繁く通わない限りはお金を節約する方を選ぶだろう。

多少手はかかるが、信頼性への不安はいらない

インフォテインメントシステムに関して、特に比較的簡素で不格好なスクリーンについては、もっと力を注いでも良かったかもしれない。しかし、総じてジュリアのキャビンはルックス、感触ともに良く、機能性に関しては驚くほど誤操作の余地がほとんどない。

ボディのきしみなどはほとんど見られず逆に目立つレベルで、(使いやすいが)安っぽいギアセレクターを除けば、マテリアルの質はかなり高い。特に、長く触り心地の良いアルミニウム製のギアパドルは、なかなか代わりが見つけられないほどだ。

オプションのスパルコ製フロントシートは理想的なサポート性と快適性を備え、シート背部のカーボンがキャビンにスポーティな雰囲気を与えてくれる。

ただ、標準のレカロシートでも同じように幸せを感じられただろう。スポーツに振ったスパルコ製とは違ってシートヒーターや電動調整機能を備え、さらなる快適性を味わえたはずだ。ちなみにどちらを選んでも、着座位置はドンピシャだ。

アルファである以上、信頼性については常に不安がつきまとっていた。まったく手がかからないとは言えないが、心配しすぎることはなかったと言っておこう。9カ月で3度リンプホームモードになり、パワーと速度が制限されたが、立ち往生するようなことはなかった。

修理ではオーバーブーストバルブやワイヤー類の交換を行った。アラームがかなり過敏なことも関係しているようだ。問題点はこれくらいだ。

タイヤ変更もあり 一途に愛してしまうクルマ

われわれの経験から言えることは、アルファディーラーは(少なくともある程度は)世間で言われているほど悪くはないということだ。タイヤを交換してもらったが、サービスは一級品だった。ディーラーネットワークによって善し悪しがあるらしい。

8000kmにも満たない距離でピレリPゼロ・コルサ(セットで1300ポンド近く、18万9000円)を交換することになったのは、QVがそういう類いのクルマだということだろう。特にフロントの減りは激しい。注意深いオーナーならワンセットを1万6000km近く持たせることも可能だろうが、タイヤや減価償却、燃費の悪さでランニングコストはうなぎ登りだろう。

コルサは寒冷期のグリップは期待できない。気温が一桁になったらおとなしくウィンタータイヤの恩恵に預かった方が賢明だろう。中にはコルサからミシュラン・パイロットスポーツ4に変えたオーナーもいるようで、素晴らしいパフォーマンスを見せるほか、超低速域でハンドルを目一杯切るとタイヤがスキップしてしまう気になる挙動も収まるらしい。

このようにジュリアには欠点もあるが、いずれも購入を踏みとどまるようなものではない。アルファの作ったスーパーサルーンは魅力あふれるモデルだ。もしわたしがこの手のクルマの購入を考えるなら、他の存在を考慮に入れることはないだろう。それだけこのクルマを愛してしまったと言うことだ。

好きなトコロ

美しいルックス

デザインはアルファ・ロメオのデザインセンターによるもの。なまめかしい魅力を備える。

驚愕のハンドリング

安定性と俊敏性を両立したハンドリングは、真のスポーツカーそのものだ。

快適な乗り心地

ドライビングモードとは独立してダンパーを柔らかく設定できるのは素晴らしい。驚くほどしなやかな足回りだ。

しびれるようなパフォーマンス

このクルマはあまりにも速く、高過給エンジンながらスロットルレスポンスは驚くほど俊敏だ。

嫌いなトコロ

車高の低さ

低いノーズは頻繁に地面をこすってしまう。

テストの記録

モデル名:アルファ・ロメオ・ジュリア・ クアドリフォリオ
テスト開始日: 2017年5月31日
テスト開始時走行距離:1万1351km
テスト終了時走行距離:2万4166km

価格

新車時価格:6万1300ポンド(893万円)
現行価格:6万1595ポンド(897万円)
テスト車両価格:7万3805ポンド(1080万円)
ディーラー評価額:4万9200ポンド(717万円)
個人評価額:4万3750ポンド(637万円)
市場流通価格:4万2650ポンド(621万円)

オプション装備

■カーボンセラミック・ブレーキ 5500ポンド(84万円)
■スパルコ製カーボンシェル・スポーツシート 2950ポンド(45万円)
■コンペティツィオーネ・レッド3層コートボディ色 1750ポンド(27万円)
■ハーマン・カードン・サウンドシステム 950ポンド(15万円)
■コンビニエンス・パック 425ポンド(6万5000円)
■ダーク塗装5ホールデザインアルミホイール 350ポンド(5万3000円)
■リアダークティンテッドガラス 275ポンド(4万2000円)
■レザー/アルカンターラ・ステアリングホイール 225ポンド(3万5000円)
■スモーカーズキット 80ポンド(1万2000円)


燃費&航続距離

カタログ燃費:14.6km/ℓ
タンク容量:58ℓ
平均燃費:10.0km/ℓ
最高燃費:12.3km/ℓ
最低燃費:7.1km/ℓ
航続可能距離:482km

主要諸元

0-100km/h加速:3.0秒
最高速:307km/h
エンジン:2891cc V型6気筒
パワー:510ps/6500rpm
トルク:62.1kg-m/2500-5000rpm
トランスミッション:8速オートマチック
トランク容量:480ℓ
ホイールサイズ:19 x 8.5J(フロント)、19 x 10J
タイヤ:245/35 R19(フロント)、285/30 R19(リア)ピレリPゼロ・コルサAR
乾燥重量:1580kg

メンテナンス&ランニングコスト

リース価格:849ポンド(12万4000円)/月
CO2 排出量:189g/km
メンテナンスコスト:なし
燃料コスト:1840ポンド(26万8000円)
その他のコスト:前後タイヤ(工賃含む) 1280ポンド(18万6000円)
燃料含めたランニングコスト:3120ポンド(45万4000円)
1マイル当りコスト:39.1ペンス(13円)
減価償却費:1万8700ポンド(272万円)
減価償却含めた1マイル当りコスト:2ポンド(291円)
故障:エンジンのリンプモード、敏感過ぎるアラーム、タイヤセンサー故障

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(AUTOCAR JAPAN 編集部)

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