037ラリー・ストラダーレ シャシーナンバー022とは
既報の1.3億円で落札されたデルタS4ストラダーレとともに、RMサザビーズ・エッセン・オークションには「ランチア037ラリー・ストラダーレ」も出品された。
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アバルトが開発し、シャシーはダラーラ、スタイリングはピニンファリーナと、イタリアの匠たちが作り上げた037ラリーは、愛好家の間で最も美しく由緒正しいラリーカーと高く評価されている。
最終的にコンペティツィオーネも含めて217台が製作され、日本にも当時の代理店だったガレーヂ伊太利屋の手により10台余りが正規輸入された。ちなみに当時の定価は980万円で、奇しくもWRCでのライバルだったアウディ・クワトロと同額だった。
ドイツで開催されたエッセン・オークションに出品された037ラリー・ストラダーレは、シャシーナンバー022の個体。新車でシチリア島のパレルモに住むラリー好きのオーナーにデリバリーされたが、競技に使われることは無くロードカーとして楽しんでいた。2005年にボローニャ在住のオーナーがコレクション用に譲り受けたが、登録をすることなくそのまま倉庫に収められていた。
それが2015年に放出されてドイツのコレクターに渡り、今回出品されることになったのである。
037ラリー落札額の新記録
ここ数年で何台かの037ラリーがコレクターズ・オークションに出品されてきたが、これまでの最高落札額は約6000万円だった。このシャシーナンバー022は、低走行でオリジナル度が高く、さらには同時に後継モデルとなるデルタS4が出品されたことから、ことさら世界中から注目を集めることになったのである。
これだけのコンディションを保つ037ラリーは今後出ないだろう、ということから入札がヒートアップし、最終的に新記録となる77万ユーロ/9779万円で決着がついた。
闘うために作られたラリーカーのロードバージョンというヒストリーは、他のスーパースポーツや名ばかりの限定モデルと一線を画すだけに、ここでは正しく評価されたといえよう。
なお同時に出品されたランチア・ストラトス・ストラダーレも走行1万1800kmでオリジナル度が高いことから人気を集め、これまた新記録となる54.5万ユーロ/6922万円で落札されている。
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