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三菱ekワゴンは日常使いのなめらか2WD、ekクロスは個性的なキビキビ4WD

掲載 更新
三菱ekワゴンは日常使いのなめらか2WD、ekクロスは個性的なキビキビ4WD

もくじ

どんなクルマ?
ー 日産が開発を主導し三菱が製造

三菱ekワゴン/三菱ekクロスの画像をすべて見る

どんな感じ?
ー 居住性や安全性の向上と充実した装備
ー しっとりなめらかな2WDとハリとコシの4WD

「買い」か?
ー 使い勝手のekワゴンと個性のekクロス

スペック
ー 三菱ekワゴン/ekクロスのスペック

どんなクルマ?

日産が開発を主導し三菱が製造

三菱のハイトワゴンが6年ぶりにフルモデルチェンジ。先代同様、日産との合弁会社であるNMKVを通じての共同開発だが、先代では三菱が開発・生産を担ってきたのに対し、新型では日産に開発の主導権が移ったという点で大きな違いがある。つまり、新型は日産が作った初めての軽であり、三菱はその生産と自社モデルのデザインを担当したというわけだ。

今回、三菱から登場したのは、標準モデルの「ekワゴン」と、SUVテイストのクロスオーバー車「ekクロス」の2モデル。とりわけ、新型車となるekクロスのフロントマスクには軽で初めて「ダイナミックシールド」を採用、三菱車らしいタフな顔立ちとしている。

パワートレインにはekワゴン/ekクロスともに、新開発のエンジンとCVTを採用。後者はハイブリッド車のみの設定で、ターボ・ハイブリッドとハイブリッドの2タイプが用意される。また、両モデルともに、2WDと4WDの設定があるが、4WDには同社こだわりのフルタイム4WDを搭載することで、三菱らしさをしっかりと打ち出している。

どんな感じ?

居住性や安全性の向上と充実した装備

室内空間でまず驚いたのは、その圧倒的な広さだ。特に後席のニースペースは先代から70mm広がり、撮影中の佐藤カメラマンからは「ロールスロイスか!?」というツッコミが飛び出したほど。4WD車でも床面がフラットで、足をのばしたり、組んだりが余裕でできてしまう。エンジン補器類の配置を変更することでエンジンルームをコンパクト化できたことや、ホイールベースを65mm延ばしたことによるというが、ここまで広くできたことに感動を覚えた。

インパネ周りにはひと目で先進的といえるような派手さはない。が、搭載された技術はしっかりアップデートされ、ライバルをリードしている。先代から評価の高かった99%UVカットガラスやタッチパネル式エアコンなどの装備は受け継がれるが、運転のしやすさや安全性という点では大幅に進化。マルチアラウンドモニター機能を備えた9インチの大型ディスプレイや後方映像を映し出すデジタルルームミラー、高速道路 同一車線運転支援技術の「MI-PILOT(マイパイロット)」など、日産の技術を最大限に生かしつつ、装備を充実させている。

日常的な使い勝手の良さにも力を入れている。たとえば、前席シートの前後スライド。これまでは両足の間に手を入れ、レバーを引く必要があったが、レバー幅を10cm広げ、左右の角を出すことによって、女性でも美しい所作で操作を行うことができるようになっている。また、後席ソファの先端は角が取れた形状で、両足をすっと入れやすくなっている。見過ごされがちな細かい部分にまで配慮が行き届いているのはさすがだ。

しっとりなめらかな2WDとハリとコシの4WD

試乗したのは、ekワゴン(2WD/NA)と、ekクロス(4WD/ターボ・ハイブリッド)、ekクロス(4WD/ハイブリッド)の3台。

加速性能では、当然ながらターボ・ハイブリッド車が勝る。走り出しからトルクの厚みが感じられ、キビキビとした走りが特徴だ。想像以上に良かったのがNAエンジン車。発進時こそハイブリッド車のようなトルクの厚みは感じられないが、高速道路でもまったく問題なく加速でき、非力感を感じる場面はなかった。

エンジン自体の静粛性が高まったことによるものかどうかは不明だが、ハイブリッド車とNA車ではロードノイズが少し気にはなったものの、どのパワーユニットも、全体的に伸びやかな加速感が味わえ、先代からの進化が感じられた。

乗り心地の印象は、“しっとりなめらかな2WDとハリとコシの4WD”。まるでシャンプーのキャッチコピーのようだが、タイヤサイズの違いやリアサスペンションの違いもあり、両者にははっきりと性格の違いが表れていた。

「買い」か?

使い勝手のekワゴンと個性のekクロス

日常の足としての使い勝手やコストパフォーマンスを重視するなら、ekワゴンに軍配が上がる。エクステリアに派手さはないが、先代同様、周囲になじむデザインとライトグレーを基調とした明るく上質感のあるインテリアには好感が持てた。

一方、クルマで自分らしさを表現したいなら、断然ekクロスがおすすめだ。アグレッシブで強い個性を放つフロントマスクに加え、ボディカラーも全11パターンと豊富。しかも、うち5パターンが2トーン色で、ルーフ色がすべて違うというこだわりようだ。

担当者の話によれば、カラーを重視した背景にはユーザー側の志向の変化があるという。
「従来は価格や維持費の安さで軽自動車を選ぶお客様が多かったのですが、5年以上前からボディカラーやスタイル・外観を重視するというユーザーが増えてきているんです。そこで、これまではあまり採用してこなかった有料色を、積極的に取り入れるようにしました(担当者談)」

そういえば、個性的なスタイルとカラフルなボディーカラーで大ヒットした、スズキ・ハスラーの登場もその頃と重なる。軽自動車の市場が成熟し、性能面ではどれも差がなくなってきつつある中で、他車との差別化を図るうえでのポイントとなるのが、ボディカラーやデザインなのだ。維持費が安くてよく走ればいい、という時代は平成で終わったのだなぁ。

というわけで、個人的にはちょっとファニーなコワモテが目を引く、ekクロスの2WD・ハイブリッドに一票。自分らしさを表現できる2トーンボディに、しっとりとした足まわりを持つ2WDモデルだ。やっぱりMI-PILOT付きがいい。高速道路での操作性もよく、快適。家族のファーストカーとしても大活躍してくれそうだ。

次の軽のベンチマークを目指したというだけあって、デキはいい。少々価格は高めだが、三菱の2モデルには寒冷地仕様という強みがある。さあ、ライバルを迎え撃つ準備は整った。行け、ek!

三菱ekワゴン/ekクロスのスペック

三菱ekワゴン 2WD G(T)

■価格 155万5200円(163万6200円)
■全長×全幅×全高 3395×1475×1640mm
■最高速度 –
■0-100km/h加速 –
■燃費(WLTCモード) 21.2km/ℓ
■車両重量 830kg
■パワートレイン 直列3気筒659cc
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 52ps/6400rpm
■最大トルク 6.1kg-m/3600rpm
■ギアボックス CVT


三菱ekクロス 4WD T

■価格 176万5800円
■全長×全幅×全高 3395×1475×1660mm
■最高速度 –
■0-100km/h加速 –
■燃費(WLTCモード) 16.8km/ℓ
■車両重量 920kg
■パワートレイン 直列3気筒659ccターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力(エンジン) 64ps/5600rpm
■最高出力(モーター) 2.7ps/1200rpm
■最大トルク(エンジン) 10.2kg-m/2400-4000rpm
■最大トルク(モーター) 4.1kg-m/100rpm
■ギアボックス CVT


三菱ekクロス 4WD G

■価格 155万5200円
■全長×全幅×全高 3395×1475×1660mm
■最高速度 –
■0-100km/h加速 –
■燃費(WLTCモード) 18.8km/ℓ
■車両重量 910kg
■パワートレイン 直列3気筒659cc
■使用燃料 ガソリン
■最高出力(エンジン) 52ps/6400rpm
■最高出力(モーター) 2.7ps/1200rpm
■最大トルク(エンジン) 6.1kg-m/3600rpm
■最大トルク(モーター) 4.1kg-m/100rpm
■ギアボックス CVT

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