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今は亡きブランドが世に送り出した最高なクルマたち22選 前編

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今は亡きブランドが世に送り出した最高なクルマたち22選 前編

AMCイーグル(1980年)

AMCの最高傑作といえばイーグルだろう。竹馬に乗ったようなフォルムを持つこのファミリーカーは全モデルは四輪駆動で、悪路や豪雪地帯などを軽々と走り抜けるために車高が上げられていた。

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イーグルは色々な意味で現在のクロスオーバーなどの先祖と言えるだろう。最近人気になってきているクーペスタイルのSUVがあるが、AMCは今から約40年前にイーグルSX/4というモデルで実現させていたのだ。

ではAMCに一体何があったのか? 1979年にAMCはルノーに買収されたが、80年代に入りガソリン価格が下がると、AMCのコンパクトカーなどはかなりの苦戦を強いられた。

1986年には当時のルノーCEOジョルジュ・ベッセが共産主義系のテロリストによって暗殺された。彼の後継となった人物はAMCに関心を無くし、1987年にクライスラーへ売却、そしてAMCは消滅した。

オースチン・ヒーレー3000(1959年)

1959年に登場したオースチン・ヒーレー3000は当時としてはユニークだった3ℓエンジンとフロントディスクブレーキなどを搭載した。

「ビッグ・ヒーレー」などの愛称で呼ばれたこのモデルは欧州のラリーイベントなどで知名度を上げたが、製造されたほとんどの車体は北米市場へ輸出された。1960年代にかけてさまざまな改良型がリリースされ、英国製スポーツカーの黄金時代を象徴するクルマだった。

だがそんなオースチン・ヒーレーもやがては姿を消してしまう。元々はBMCのオースチンとドナルド・ヒーレーの間に交わされた20年限定の契約で、1972年にその契約が終了した。

BMW傘下のローバーでの復活の話もあったが、実現には至っていない。現在は中国の上海汽車集団(SAIC)がブランド名称を保有している。

アウトビアンキA112アバルト(1971年)

ホットハッチといえばフォルクスワーゲンの功績が語られがちだが、実はA112アバルトの方がそのデビューは早い。ミニへの対抗馬となったモデルのホットハッチ版は1971年9月にリリースされた。初期のモデルは出力58psの4気筒エンジンが搭載されていたが、のちに70psを出力するモデルも登場した。

アウトビアンキのその後とは?元々自転車メーカーのビアンキ、ピレリ、そしてフィアットとの間の合同プロジェクトだったアウトビアンキ。1968年にフィアットが全権を掌握し、のちにランチアに委託された。1995年にブランドは完全消滅となった。

デ・トマソ・パンテーラ(1971年)

フェルッチオ・ランボルギーニはフェラーリに対抗するために自身のクルマを0からすべて設計した。だがアレハンドロ・デ・トマソはより簡単な道を選んだ。息を呑むようなゴージャスな車体は自分でデザインし、エンジンはフォードから購入したV8エンジンをシートの後ろに搭載した。

パンテーラの品質は度々問題視されていたが、それでもアメリカでは不動の人気を誇った。1975年にはフォードが米国内への輸入をストップしたが、他の市場では1992年まで生産と販売が続いた。

デ・トマソに何があったのか?デ・トマソは1975年にマセラティを買収したが、2004年にブランドが解散するまでは少数ロットでクルマを生産・販売し続けた。

その後トレードマークは売却され、2011年にはデ・トマソのコンセプトカーがジュネーブモーターショーで披露されたが、現在まで音沙汰なしとなっている。

ファセル・ヴェガ・エクセレンス(1958年)

現在買えるフランス製の高級車は大体BMW 5シリーズの低グレードモデルと同程度のものだが、昔は違った。

かつて存在したファセル・ヴェガはロールス・ロイスに対抗するためにエクセレンスを世に送り出した。

品位に溢れるデザインに観音開きのドア、ハンドメイドのインテリアなどがその名の通り「エクセレンス」を表していた。エクセレンスはブランドのみならず、フランス自動車産業のフラッグシップとなっていた。

そしてファセル・ヴェガはメルセデス・ベンツなどの競合他社に押し負け、1964年にブランドは消滅した。

ハドソン・ホーネット(1951年)

ハドソン・ホーネットは1950年代のアメリカ車がみんな同じルックスを持っているというのを否定させる存在だった。大きな丸型のヘッドライトに主張の激しいクローム部分は他のクルマと共通している。

だがそこから後ろに優雅に伸びるルーフラインとポンツーンのような丸さを持つリアのデザインが非常に特徴的で独特だった。今日ではメルセデス・ベンツCLSなど車種のような立ち位置を築いていただろう。

デザインだけでなく、性能も確かなものだった。1950年代初頭ではNASCARの優勝カップを独占し続けた。

ハドソンはその後1954年にナッシュ=ケルビネーターと合併し、AMCを結成した。ハドソンブランドそのものは1957年まで続いた。

ジェンセン・インターセプター(1966年)

インターセプターはトライアンフやMGなどの典型的なブリティッシュ・スポーツとは一線を画した。スムーズな低回転域でのトルクやカミソリのように鋭いハンドリング、そして維持のしやすさが多くのオーナーの心を掴んだ。後継モデルが登場しないまま、ジェンセンは金融面でのトラブルで倒産した。

ジェンセンは1976年に操業を停止した。2001年にS-V8という新モデルをリリースしたが、たったの20台のみ生産したにとどまり、また表舞台から姿を消した。

マトラ・ランチョ(1977年)

ランチョはマトラがランドローバーなどに対抗するために急造した、いわばさまざまなモデルからの寄せ集めのような車種となっていた。

シムカ1100のピックアップモデル、1100 VF2をベースに、1308 GTの出力80ps 1.4ℓエンジン、1100 TIのブレーキ、1307の4速MTを搭載した。

デザイン的にアウトドアに向いてるかのように思われたが、四輪駆動モデルは開発費用などの理由で提供されなかった。1984年に登場した伝説的なルノー・エスパスはランチョの後継モデルとして開発された。

マトラの自動車事業はその後ルノーの車種などの製造を担うことになったが、2003年に操業を停止。多くの設備などはピニンファリーナへと受け継がれた。一方で防衛・航空事業は現在のエアバスグループの傘下となっている。

マーキュリー・クーガー(1967年)

マーキュリー・クーガーはプラットフォームを共有したフォード・マスタングとサンダーバードの間の位置を埋めるために開発された。ポニーカーの性能に高級車のエッセンスを加えたクーガーはマーキュリーの主役的存在を確立した。

後継モデルも数代に渡って続き、初代の精神を受け継ごうとしたが、どの世代も初代の栄光には敵わなかった。

フォードは2010年にマーキュリーブランドの廃止を発表。最後のクルマ、グランド・マーキスは2011年1月に生産を終えた。

オールズモビル4-4-2(1964年)

4-4-2はその発端をオールズモビル・カトラス用のパフォーマンス重視なオプションパッケージとする。たちまち人気を博し、1968年には単独モデルとして販売が始まった。

米国の著名チューナー、ハーストとコラボし、強化ブレーキや専用サスなどを搭載、出力を390psまで上げた特別モデルなどもリリース。

4-4-2という数字はその硬派なパフォーマンスの代名詞となる。だが1972年に4-4-2は原油価格高騰などのあおりを受け、再びオプションパッケージへと逆戻りしてしまった。

オールズモビルはGMグループの中でも存在感を発揮することができなくなっていた。そして2004年、GMはオールズモビルのブランドを廃止した。

パナール24 BT/CT(1964年)

普通の人はパナールといえば大きい、6シーターのセダンを思い浮かべて、レース好きの人は超軽量スポーツカーを思い浮かべる。パナールの24シリーズはブランドに対して抱かれているふたつのイメージを統合する試みで作られた。

ショートとロングの両方のホイールベースで設計され、24はパナールのスポーティさに実用性を加えた象徴的なモデルだった。

24 BTは24 CTよりも全長が長く、後部座席が設けられていた。両モデルとも搭載した空冷式水平対向2気筒エンジンは、そのボディの流線型デザインと組み合わさって素晴らしい性能を実現させた。

パナールの乗用車部門は1967年にシトロエンへと売却され、消滅した。一方で軍用車部門は今でもボルボ・グループの下で名前が存在し続けている。

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