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ニューモデル 2018.8.20

試乗 2018年型レンジローバー・スポーツP400e PHEVの評価は

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もくじ

どんなクルマ?
ー プレス発表が遅れた理由
ー すでに2019年型に移行

    新型フォレスター北米仕様、国内お披露目会 今後ターボあるかも?

どんな感じ?
ー 実用性と積載性が若干犠牲に
ー 素材や装備が改善 ディーゼルの方が経済的
ー モーターならではのトルク 熟成された足回り

「買い」か?
ー 免税は魅力 多気筒の迫力なし

スペック
ー レンジローバー・スポーツP400e HSEのスペック

どんなクルマ?

プレス発表が遅れた理由

ランドローバーの新型、レンジローバー・スポーツ・プラグインハイブリッドの2018年バージョンは寿命がとても短いクルマだ。冷蔵していないエビを土曜の朝の屋台で恐る恐る買うようなものだ。腐ったエビを食べれば病気になる。当たり前だ。

しかし円熟のレンジローバーで病気になることはない。もちろんだ。世の中の排ガス規制が急速に変化しつつある中、ランドローバーのような自動車メーカーは生き残るためにさまざまな試練を受けている。このクルマはそういう文脈の中で生まれたのだ。

ランドローバーによれば、この新型P400eは2月から購入可能だった。8月までこのクルマを英国のプレスに発表しなかった理由はよくわからないが、たぶん複雑なパワートレインのせいではないだろう。

税金が安く非ディーゼルのレンジローバー・スポーツに対する需要はどんどん高まっており(ランドローバーが言っていることだが)、一方で、ランドローバーは顧客向けのクルマの製造で手いっぱいで、プレス向けのクルマをつくる余裕がなかったという訳だ。

すでに2019年型に移行

それはもっともなことだ。われわれは、お金を払うお客のほうがロードテスターより重要だということに文句を言ったことはない。問題なのは、生産開始から今までの6か月の間に、このモデルが2019年型に置き換わってしまったことだ。電気モーターはパワフルになり、いくつかの装備やトリムも変更され、ソフトもバージョンアップされている。新しいWLTP排ガス規制にも適合している。

だから、明日、近くのランドローバーの販売店に行って新車を注文すると、出来上がってくるのは19年バージョンである。納車は今年後半になる。一般的にクルマの開発にはとても金がかかると知っているので、これにはとてもビックリする。しかし、ランドローバーのような会社は、このくらい早くしないと現在のような排ガス規制の変更のペースに追いついていくことができないのだろう。

われわれがテストした2018年モデルは、昨秋に発表されたレンジローバー・スポーツ最初のプラグインハイブリッドであり、すでに述べたように、現在はもう買うことができない。と思われるかもしれないが、探そうとしている人にはディーラーの在庫車があるし、新車同然の「アプルーブドカー」も少しある。

幸いなことに、このクルマは2019年型と同じと言っていいくらい似ているので、レンジローバー・スポーツのガソリンハイブリッド版の初印象をレポートするにはまったく問題ないことが分かった。色々な点から判断すると、このハイブリッドはずっとショールームに展示されていたようだ。ランドローバーの顧客にはディーゼルエンジンに慎重な人が増えてきたからだろう。

どんな感じ?

実用性と積載性が若干犠牲に

このパワートレインはすでに今年の初め、より大型のレンジローバーP400eでレポートしている。ディーゼルエンジンのレンジローバー・スポーツ「HEV」ハイブリッドと違って、P400eではランドローバーの2ℓガソリンターボの300psインジニウムエンジンを115ps、28kg-mの電動モーターと組み合わせ、パワーソースとして13.1kWhのリチウムイオン電池を搭載する。

主要なライバルたち(アウディQ7 eトロン、ポルシェ・カイエンEハイブリッド)の電動パワートレインは、もう少し力強く、もう少しバッテリー容量が大きい。しかし2019年モデルでは電気モーターは143psに変更されるので、少なくとも弱点の半分は補えるだろう。

このクルマはふたつの点で他のバージョンよりも実用性と積載性がわずかに劣る。ひとつはトランクの床が少し持ち上がっており、最大積載容量が小さくなっていること(スペアタイヤのスペースにバッテリーが搭載されているためだ)。

ふたつめは7シーター版がないことだ(ランドローバーは、スポーツのオーナーで「5プラス2」シートのオプションを欲しがる人はほとんどいないと言っているが)。このクルマは、必要十分なドライブトレインとサスペンション、クリアランスアングルを持ち、渡河性能、登坂力、降坂性能も他のレンジローバー・スポーツと同様だが、最大牽引重量は落ちる(2.5t)。

素材や装備が改善 ディーゼルの方が経済的

レンジローバー・スポーツのインテリアは、ラグジュアリーSUVの完成品質や技術的洗練性の水準がますます高くなっているのに追いつくため、いくつかの素材や装備が改善されている。

ギアレバーが高そうに見えるクロームのフィニッシュになっていたりするが、ほとんどは以前のままである。アウディQ7、ポルシェ・カイエンやボルボXC90に比べてもまったく遜色ないが、特別目立つという訳でもない。

ヴェラールの「インコントロール・タッチプロ・デュオ」という上下2段の10インチディスプレイが備わったインフォテインメントシステムの採用は大きな進歩だ。他のシステムほど操作が直感的でなかったり、ディスプレイも大きくなかったり、メニュー切替の面倒なショートカット「ボタン」が残っていたりするが、使い勝手は以前のものより格段に進歩している。今はできないアップルやアンドロイドとのミラーリングも近く提供されるとのことだ。

P400eは最近増えてきた「パラレルハイブリッド」で、ゼロエミッションの「EV」モードと、現在のバッテリーの充電容量をキープする「セーブ」モードを備える。

試乗した結果では、バッテリーがフルチャージの状態で運転スタイルにより32kmから40kmのEV走行が可能で、いったんバッテリーが空になって通常の「ハイブリッド」モードになると、実用燃費は9.9km/ℓから11.3km/ℓ程度になる。主に近距離の通勤にクルマを使うというのでなければ、SD4ディーゼルのほうがもちろん経済的だとランドローバーは認めるだろう。SDV6もしかり。

モーターならではのトルク 熟成された足回り

しかし、どちらのディーゼルもP400eの0-100km/h加速性能6.3秒には敵わないだろう。静止からの発進が最も活発で、低速の中間ギアでは電動モーターのトルクがとてもはっきりと感じられる。中間加速はそれほどでもない。

ギアボックスは、キックダウン時に最適なギアを選択するレスポンスが少し鈍い。さらに自分で高めのギアを選んで中回転からパワートレインに活を入れると、パワートレインが重いため他のレンジローバー・スポーツのモデルより動きが鈍く、トルクも薄いことに気付かされる。

SDV6に比べるとP400eの重量増は300kg弱である。総重量2.5tに達するクルマでは、ハイブリッドにとって文字通り「荷が重すぎる」重量増ではない。熟成された乗り心地とハンドリングもそのことを証明している。

コーナーではより軽量なモデルよりほんの少しボディロールが大きく、荒れたB級道路では少しばかりピッチングも大きいのだろうが、日常のスピードではどちらもほとんど気付かない。全体的に見れば、乗り心地がとても快適で、ダイナミクスも万全で素晴らしく落ち着いたSUVである。

ライバルたちよりちょっと大きくてちょっと高く、もっと堂々としていると感じるのは、これがレンジローバーだからだろう。これがランドローバーのやり方なのだ。このために扱いにくくなったり、運転しにくくなったりすることはないのだ。

「買い」か?

免税は魅力 多気筒の迫力なし

ロンドン在住者や短距離のカンパニーカーのドライバーにとっては、資金はそんなに問題にならないだろう。後者についていうと、購入価格はSDV6よりも5000ポンド(70万8000円)高い。

しかし40%の税金を払っている人には、V6ディーゼルに比べ毎月400ポンド(5万6600円)以上の免税措置がある。前者の場合には、毎日の首都渋滞税が免除される。これらの特典を利用したいと思っている人は、このクルマに大いに関心があるに違いない。

このクルマが発散する万能性と強靭さのオーラに関心のある従来からのランドローバーの顧客は、やはり、いつでもどこでも楽々と力強い多気筒のディーゼルエンジンを好むだろうと思う。わたしも同じだ。

しかし、現在ランドローバーが予測している英国でのレンジローバー・スポーツの長期売り上げに占めるP400eの割合(たった20%)は少し保守的だと言いたい。なぜなら、このクルマやSDV6、SVR、それにエントリーレベルの4気筒ディーゼルがあれば、パワートレインに関してはこれで十分だと思うからだ。PHEVも候補に入るだろう。

レンジローバー・スポーツP400e HSEのスペック

■価格 7万800ポンド(998万円)
■全長×全幅×全高 –
■最高速度 220km/h
■0-100km/h加速 6.3秒
■燃費 35.7km/ℓ
■CO2排出量 64g/km
■乾燥重量 2539kg
■パワートレイン 直列4気筒1997ccターボ/電動モーター
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 404ps/5500rpm
■最大トルク 65.3kg-m/1500-4000rpm
■ギアボックス 8速オートマティック

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(AUTOCAR JAPAN 編集部)

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