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不思議? スバル新型フォレスターは2.5リッターNAエンジンより2.0リッターハイブリッドの燃費が悪い!

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不思議? スバル新型フォレスターは2.5リッターNAエンジンより2.0リッターハイブリッドの燃費が悪い!

まもなく新型フォレスターが登場です。スバルSUVの中心モデルといえるフォレスターが5代目にフルモデルチェンジするのは2018年夏、すでに先行予約も始まっているので販売店にいけば価格もわかる状況ですが、各種のスペックはティザーサイトで公開されています。

ニューヨークオートショーで2.5リッター直噴エンジン搭載モデルを、北京モーターショーでは2.0リッターハイブリッドの搭載モデルを展示していましたが、日本仕様にはいずれのパワートレインも設定されています。どちらも駆動系はスバル伝統のAWD(全輪駆動)で変速機はリニアトロニックと呼ばれるCVT。新たに「e-BOXER」と名付けられたハイブリッドシステムは10kWと比較的低出力なモーターとリチウムイオン電池を組み合わせたものです。

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2.5リッターエンジンと2.0リッターハイブリッドというパワートレインの設定を聞くと、前者がパワー重視ユーザー向けで、後者は燃費指向のユーザー向けと思いがちですが、そうではありません。新型フォレスターのスペック表には驚くべき数値が並んでいました。

■「プレミアム」グレード(2.5リッター)
・JC08モード|14.6km/L
・WLTCモード|13.2km/L
 ├市街地モード|9.6km/L
 ├郊外モード|14.6km/L
 └高速道路モード|16.4km/L

■「アドバンス」グレード(ハイブリッド)
・JC08モード|18.6km/L
・WLTCモード|14.0km/L
 ├市街地モード|11.2km/L
 ├郊外モード|14.2km/L
 └高速道路モード|16.0km/L

発売前なので、現段階では社内測定値となっているモード燃費においてハイブリッドのアドバンテージが感じられないのです。JC08モードでは3割程度の優秀な数値となっていますが、新基準となるWLTCモードではその差は縮まり、あろうことかシチュエーションによってはハイブリッドのほうが燃費性能に劣るという数字が並んでいます。

基本的にはハイブリッドのほうが燃費には優秀ですが、WLTCモードにおいて速度域の高くなる郊外モード・高速道路モードでは2.5リッターのほうが優秀というのは、その測定方法においてハイブリッドのメリットが出づらいという事情もあるでしょうが、それにしても排気量の小さいハイブリッドを選んだときの燃費アドバンテージが、その響きから期待するほどではないというのは驚きです。

メーカーの謳い文句にも燃費を最優先した仕様ではないことが表現されています。ニュースリリースでは以下のように記しています。

- - - - - - - - - -
2.0リッター直噴NA水平対向エンジン+電動技術=「e-BOXER」を新採用。リチウムイオンバッテリー採用に伴い、SI-DRIVEの制御を変更。モーターが力強くパワーアシストすることで、ガソリン車を上回る力強い加速性能を発揮する設定としました。
- - - - - - - - - -

燃費のためではなく、モーターによるアシストを活かしてSUVらしい力強い走りを実現しようというのがスバルの新ハイブリッド「e-BOXER」の狙いといえます。モーターの出力などから基本部分では旧型SUBARU XVやインプレッサに設定されていたハイブリッドシステムを踏襲したものと予想されますが、あえて燃費ではなくパフォーマンス寄りに作り上げてきたというわけです。新型フォレスターのハイブリッドグレード「アドバンス」は、エントリーグレードが17インチなのに対して18インチタイヤを履いているのも、そうしたパフォーマンスにふったハイブリッドであることを示唆しています。

新型フォレスターにはターボグレードがなくなった、と嘆くスバリスト(SUBARUファン)も少なくないといいますが、これからはモーターアシストによる「e-BOXER」がターボエンジンの代わるポジションになるのかもしれません。そうであれば、2.5リッターのハイブリッド版を期待したくなりますが…。

(文:山本晋也)

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