とにかく皆と違うクルマがよかった
80年代は狂乱の時代であり、その幕は、過熱気味だった世界的好景気の終焉とともに閉じられた。最高のパーティの余韻と同じで、深刻な二日酔を残して。
「お前はもう死んでいる……」と思ったら、まだ現役のクルマ12台
この時代のお金持ち達は富を誇示するために、そのままでも十分高級車であるクルマ達をストレッチしたり、オープン化したり、または豪華な内装を施したりするチューナー達に託された、バカバカしくもけばけばしいクルマを愛好した。
ここに、あの時代にやり過ぎたクルマ達のベスト(ワースト)カーの数々を紹介する。しかも、これはほんの一部にすぎない。
カメレオン・タイフーン(1984)
趣味の悪いラインナップの中で、その頂点に位置していたのが、このメルセデス・ベンツ500SEC(発表当時560SECは未発表)をベースにしたクルマである。
ワイドボディ・キット、エンジン・アップグレード(スーパーチャージャー付き)、インテリアのアップグレード、カーTVやビデオなどの当時のハイテク機器等、考えうる全てをメルセデスの最高級クーペに搭載させた。
グレンフローメ1000 SEL(1984)
マイアミ・バイスから飛び出してきたようなこのクルマは英国製である。1000SELは、ブリストルに本拠地を置くグレンフローメにより、W126型メルセデスSクラスを36インチストレッチされて造られた。金メッキの外装トリムによる外装、そして内装共にその駄作度は最高位まで引き上げられている。
ケーニッヒ・ボクサー(1980~)
ウィリー・ケーニッヒは、自身のフェラーリ・ボクサーを1974年に取得したが、彼はそれをもっと速く目立つようにしたかった。
そして彼はそのクルマをもっとパワフルで大胆な外観にカスタマイズしてくれる業者に託した。彼の友人達はそれを見て、同じことをしてほしいと嘆願した。
総合チューナーのケーニッヒ・スペシャルズはこうして始まったのである。
リンスピード 939(1983)
911と928を掛け合せたらどうなるのであろうか。スイスのリンスピードが、928のフロントとリアライトをポルシェ911ターボに装着し、内外装を白で統一した結果が、その答えである。
オートカストリジィオーネ・サルバトーレ・ダイオマンテ(1983)
公平に言って、この4ドア・コンバーチブルは古さを感じさせない。しかし、新車時にこのクルマは、歓迎されただろうか?
お金でセンスが買えないという好例であろう。
1986年、このイタリアの会社は、£200,000(約3000万円)かけて、ロールス・ロイス・シルバー・スピリットを変貌させた。今日、同車の価値は2桁低いはずである。
フーパー・ターボR(1988)
ロールス・ロイスとベントレーの特別な仕様を手掛けていた、フーパーの創業は1805年で、1959年にその歴史を閉じた。1988年にその名が復活すると、ロールス・ロイス・シルバー・スピリットやベントレー・ターボRの2ドア版を手掛けた。
この時代のゲテモノ達と比べると、随分まともなクルマであるが、呆れるほど高価であった。
カメレオン1000 SEL(1983)
これらのクルマのクラフトマンシップの水準は、確かに巧妙と言えるだろう。しかし、そのセンスに我慢ならないというのなら、それらのクルマの出番は余り多くなかったはずである。
マルコム・コール・レンジローバー(1985)
1980年代のコーチビルダーの好物は、望むならなんにでもできた、レンジローバーであった。これは、マルコム・コールのケース。よりよいトラクションを得るための、6輪駆動化。
ウッド&ピケット・チェルテンハム6(1985)
高価なオフローダーというよりは、犯罪者達の名前に聞こえるが、このクルマもまた6輪駆動化されたレンジローバーである。
このプレス写真からもわかるように、そのターゲットとなった市場は産油国である。
ウッド&ピケット・シアー・ローバー(1985)
6輪駆動化が必要なくても、ウッド&ピケットは喜んで後輪2輪のストレッチ・レンジローバーのオーダーを受けてくれた。
シアー・ローバーは、その傾斜したノーズの造形で、最もポピュラーな車種であった。
ウッド&ピケット・グッドウッド(1985)
ウッド&ピケットは、オープン・バージョンのレンジローバーもオファーしていた。この記事に登場する他のゲテモノと比べて、このウッド&ピケット・グッドウッドは、格段に落ち着いた雰囲気だ。
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