■もくじ
どんなクルマ?
ー従前のトップより35kg増、58ps上乗せ
レンジローバーPHEV車、2018年発売へ ジャガー3モデルにも展開か
どんな感じ?
ー上質な240psディーゼルと8AT
ーパンチ力よりも豊かな味わい 装備も◯
「買い」か?
ー極めて有力な4WDの4ドアセダン
■どんなクルマ?
従前のトップより35kg増、58ps上乗せ
レンジローバー・イヴォークやランドローバー・ディスカバリー・スポーツから導入されたインジニウム・ディーゼルエンジンは、いまやジャガー・ランドローバーの収益のおよそ半数を占めるほどに成長した。
この240psを発生させる直列4気筒ツインターボのユニットは、トップレンジとなるXEサルーンの4輪駆動モデルに搭載される。
そして、アウディやBMW、メルセデスベンツなどが主導権を握るDセグメント市場拡大への次の一手として、昨年導入されたのがこの4輪駆動モデルだ。
従来通り、基本的に駆動配分は後輪を中心としており、必要に応じで前輪にも駆動力が分配される。コストが掛かる4輪駆動システムは重量もかさみ、ツインターボの追加も含めて、このXEの車重は1650kgとなった。
従前のトップレンジとなっていた189psのディーゼルエンジン仕様と比較すると35kgの重量増だ。
しかし、58psの上乗せによって重さを打ち消しただけでなく、最高速度は225km/hから250km/hへ、0-100km/h加速は1.8秒速い6.1秒をマークしている。
■どんな感じ?
上質な240psディーゼルと8AT
たとえ4輪駆動システムと新しいエンジンに乗せ替えられたとしても、XEはその他のレンジと同様、非常に良い感触なのに変わりはない。
運転は非常に巧みに楽しく仕上げられており、このクラスをリードする素晴らしいダイナミクス性能を備えている。
ドライ路面においては、4輪駆動システムの影響も必要性もほとんど感じられなかった。
この高出力/高トルクのツインターボディーゼルエンジンは、ジャガー・ランドローバーの自社開発で、ターボラグのないスムーズな加速を実現。
低速では若干ダルな印象があるものの、パワーが乗ってくるとスムーズに徹する洗練性があるエンジンだ。更に同様にスムーズな8速ATと組み合わせされることで、他のパワートレインと比較しても上質にまとまっている。
パンチ力よりも豊かな味わい 装備も◯
高速道路に乗れば、インジニウムエンジンの独壇場。高速巡行走行を非常に楽にこなしてくれる。
求めれば十分なパワーを提供してくれるが、テスト車両のポートフォリオ・トリムが装備するブローグ・レザーシートに背中が押し付けられるような性格ではない。
その代わり、XEの持ち前の素性が良いハンドリング性能に相性が良く、しかも長距離ドライブにも最適だ。
ドライビングを楽しめるとともに、簡単に優れた燃費性能を発揮することが可能なのだ。
公式に発表されている燃費は19.2km/ℓで、長距離の移動手段の選択肢として常用できるクルマだといえる。
インテリアも、ポートフォリオ・トリムで提供される「InControl」インフォテインメントシステム、モニター式のダッシュボードとヘッドアップディスプレイ、最新の運転支援システムなどが備わり、洗練性と快適性は申し分ない。
インテリアの質もDセグメントのリーダーへ仲間入りした感がある。
■「買い」か?
極めて有力な4WDの4ドアセダン
ジャガーXEの新しいエンジンが生む高い動力性能は、経済的で満足感の高い4輪駆動の4ドアサルーンを求めるユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となることは間違いない。
競争力の高い価格、パフォーマンス、快適性が調和したモデルだ。
ジャガー XE 2.0D 240 AWD
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