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[スローニュース] 三菱 ジュネーブでワールドプレミアされる新型SUV「エクリプス クロス」の全貌

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[スローニュース] 三菱 ジュネーブでワールドプレミアされる新型SUV「エクリプス クロス」の全貌

三菱は2017年3月7日~19日までスイス・ジュネーブで開催される第87回ジュネーブ国際モーターショーで、新型コンパクトSUV「エクリプス クロス」のワールドプレミアを行なうが、開幕に先立ち、その概要が発表された。エクリプス クロスは2017年秋にヨーロッパ市場に出荷し、日本、北米、豪州、その他地域へ順次展開する世界戦略車だ。日本市場へは2018年初頭に導入予定とされている。

■エクリプス クロスの開発コンセプト
エクリプス クロスは、コンパクトSUV「ASX」(日本名:RVR)とミッドサイズSUV「アウトランダー、アウトランダーPHEV」のラインアップに新たに加わる、Cセグメント+のコンパクトSUVだ。クーペフォルムとダイナミックなSUVの機動力を融合させた三菱らしいSUVで、ダイナミックで個性的なデザイン、新たな楽しみをもたらすコネクティビティ、4輪制御技術で安心して楽しめるドライビングを実現している。

Cセグメント+のSUVとは、コンパクトクラスをCセグメントとCセグメント+に分類し、全長4400~4500mm、全幅1800mm前後の、よりボディサイズの大きいSUVを意味するが、ヨーロッパ市場を筆頭に最も成長が著しいセグメントであり、この市場にエクリプス クロスが投入されるのだ。なおこのエクリプス クロスは、本来は2016年に導入される商品計画であったが開発途中で目標性能未達のためプロジェクトが見直しを受けた。そしてコンセプトも含め再開発されたモデルだ。

開発コンセプトは、「行動意欲を駆り立てるデザイン」、「直感的な操作で新しい情報が見つけられるコネクテッド機能」、「路面状況を問わずスムーズで安定した走り」が3本柱とされ、アウタランダーのSUV機能とスタイリッシュクーペの世界観を融合したモデルとされている。

そのためターゲットユーザー層は、子育て終了のアクティブな層、社会で活躍する女性、新興国市場では成長のシンボルとしてのステータス・シンボルと考える層で、従来のSUVのメイン層である子育て中のファミリー層、アウトドア派とは異なり、よりパーソナルなクロスオーバーSUVとなっている。

■デザイン、パッケージング
エクステリア・デザインは、ベルトラインやボディサイドの強いキャラクターラインによるウェッジシェイプ、強く前傾したリヤウィンドウ、テールゲートを直線的に落とし込みオーバーハングを切り詰めたリヤエンド、アスリートが持つ力強さをイメージした大きく張り出した筋肉質な前後フェンダーなどによりシャープでダイナミックなクーペSUVフォルムとしている。

フロントマスクはより洗練された「ダイナミックシールド」デザインを採用。リヤスタイルは、高い位置に配したワイドなリヤランプと前傾したリヤウィンドウを上下に二分することで個性的なデザインにしている。また、リヤランプに組み込まれたチューブ式LEDテールランプと中央のハイマウントストップランプが一直線に発光するようになっている。

なおこのエクリプス クロスのデザインは2013年(東京モーターショー)、2015年(ジュネーブモーターショー)に出展されたコンセプトXR PHEVをベースにしている。

インテリアは、ブラックとシルバーのモノトーンとし、水平基調のインスツルメントパネルと立体的なシルバー加飾によって、スポーティかつ上質な室内空間としている。また、インスツルメントパネル中央の薄型のスマートフォン連携ディスプレイオーディオ、ヘッドアップディスプレイを搭載している。

スタイリッシュなクーペSUVフォルムでありながら室内空間と荷室の実用性を確保するため、6:4分割のリヤシートに200mmのロングスライドと8段階リクライニング機構を採用している。

エクリプス クロスのボディサイズは、全長4405mm、1805mm、全高1685mm、ホイールベース2670mmで、まさにCセグメント+のサイズにまとめられている。

■新開発1.5ターボと2.2Lクリーンディーゼルを搭載
エクリプス クロスに搭載されるエンジンは、三菱初となる新開発のダウンサイジング・ターボと新世代化された4N14型の2.2Lクリーンディーゼルの2種類だ。4B40型1.5Lターボは、直噴+ポート噴射、吸排気可変バルブタイミング、排気マニホールド一体型シリンダーヘッド、電動ウエストゲートなど最新スペックを備え、2.4Lエンジンを上回る強力なトルクを発生する。このエンジンには8速ステップ制御付きCVTを組み合わせている。

4N14型2.2Lディーゼルは、型式名こそ現行エンジンと同じだが、実質的には新開発の新世代クリーンディーゼルだ。内部部品の低フリクション化、軽量化が図られ、直噴システムの応答性の向上、圧縮比の変更などによりレスポンスのよい、高回転型ディーゼルとなっている。このエンジンには8速ATが組み合わされる。

4WDシステムは電子制御4WDで、S-AWC(車両運動統合制御システム)の思想を組み合わせ、AYCブレーキ制御、つまりブレーキ・トルクベクタリングを採用。前後トルク制御、左右トルク制御を実現している。走行モードは、オート、グラベル、スノーの3モードを選択できる。

■ボディ、プラットフォーム、予防安全
エクリプス クロスのプラットフォームはアウトランダー用と共通だが、ボディの骨格を大幅に強化。さらに3点止スタラットタワーバーや、開口部に構造用接着剤を採用するなど、ボディ剛性を大幅に向上。操舵時のダイレクト感、振動を抑制した質感の高いボディを実現している。

ダンパーはリバウンドスプリングを内臓した、高応答バルブ式ダンパーを採用。リヤのマルチリンク・サスペンションはブッシュ類を改良し、ストローク方向ではソフトに、横方向には高剛性のブッシュを採用して乗り心地と安定性を高めている。

またボディ全体は吸音材、遮音材を最適部所に採用し、遮音ガラスも採用するなど、静粛性、ロードノイズの低減を行なっている。

予防安全では、カメラ、レーザーレーダー、ミリ波レーダーを組み合わせて採用。衝突回避ブレーキ、車線逸脱警報、後側方車両検知、レーダークルーズ、誤発進抑制機能などを実現。

■インテリア装備
インスツルメントパネルの中央に薄型7インチのディスプレイを採用し、スマートフォンと連携して多彩なインフォテイメントを実現。Apple CarPlay、アンドロイドAutoにより、電話をかける、ナビ表示、メッセージ送受信、音楽を聞く、Googlマップを表示するなど、コネクテッドカーならではの機能を発揮する。もちろんiPodとの接続も可能だ。

またスマートフォンとの連携による各種の操作は、センターコンソール上のタッチパッド・コントローラーにより直感的に行なうことができるようになっている。

さらに三菱初となるフルカラー式のヘッドアップディスプレイを採用。車速や必要な車両情報を透写することで、視線移動を少なくしている。


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