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ホンダ田辺TDブラジルGP初日インタビュー:FP2でストップしたガスリーの金曜日用PU「想定よりも早く壊れたことが心配」

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ホンダ田辺TDブラジルGP初日インタビュー:FP2でストップしたガスリーの金曜日用PU「想定よりも早く壊れたことが心配」

 2019年F1第20戦ブラジルGP初日は、レッドブル・ホンダはアレクサンダー・アルボンがFP1でクラッシュしたもののFP2の途中から修理が終わり走行再開。マックス・フェルスタッペンは3番手と好調な走りを見せている。一方のトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーがエンジントラブルでストップ、ダニール・クビアトも走行中に電源が落ちたことでクラッシュと不安の残るセッションとなった。初日の状況をホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターに聞いた。
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──ブラジルGPは、初日にトロロッソの2台にトラブルが発生しました。
田辺豊治F1テクニカルディレクター(以下、田辺TD):(ガスリーの方はエンジンのトラブルで、原因に関しては、これから確認しないとわからないですが、かなりダメージが出ているようです。

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──すごい音がして壊れたいう情報もあります。分析をしてみないとわからないわけですが、マイレージ的なものなのか、あるいは通常とは異なるイレギュラーなものなのでしょうか?
田辺TD:ギリギリまで酷使したというわけでないです。もちろん、原因を突き止めるまではわからないですが、あそこまで壊れるというのは……。

──ガスリーは「金曜日エンジンだから」と語っていますから、どちらにしても、この後、ペナルティなしで、パワーユニット(PU/エンジン)を交換することになるわけですが、マイレージ的にはこのグランプリいっぱいだったのか、それとも最終戦の金曜日まで使おうとしていたのか、どちらだったのでしょうか。
田辺TD:今回が仕事納めの予定でした。つまり、少し早く壊れてしまったというわけです。ただ、午前中は雨でほとんど走っていないことを考えると、想定よりも早く壊れたわけで、そこが心配です。

──この金曜日エンジンはスペック4だったのですか。
田辺TD:スペック4ではありません。スペックはまだ2台残っていますが、金曜にクラッシュなど何かしらのアクシデントでスペック4を一つ失ってしまうともったいないので、基本的には(スペック3も使って)やり繰りしていました。

──続いて、セッション終盤にコースオフして止まったクビアトのトラブルです。コースオフする直前、突然ダッシュボードが消えてスピンしていたように見えますが……。
田辺TD:ダッシュボードが消えたというより、電源が全部落ちてダッシュボードが消えました。それでエンジンも止まった。エンジンが何百馬力か出ていたところで突然、ゼロになって……。

──リヤがロックしてコースアウトしたわけですね。電源が落ちた原因は?
田辺TD:わからないです。消火器まみれで返ってきましたので。それと電源系の問題なので、すべて安全確認をとってからでないと作業に入ることができないので時間がかかっています。残念ながらまだ原因がわかりません。

■路面温度があがる予選、決勝のレッドブル・ホンダの対応


──原因が車体側かPU側かもわかりませんか。
田辺TD:はい。電装系のトラブル以外にも、エンジンブロウして電源が落ちることもないわけではありません。ただ、エンジンそのものは(コースアウトする)直前までなんの異常もなく、いきなり電源が落ちので、おそらく電源系だと思いますが、車体側かPU側かはわかりません。

──金曜日は肌寒い一日でしたが、日曜日は暖かくなる予報です。予選とレースに向けたクーリングなどの見極めはどうされるんですか?
田辺TD:この外気温でこの気圧だったらこのくらいで収まるはずという、それぞれの外気温でのデータがあります。

──では、明日以降の予報を確認して、金曜日の夜に変更するわけですね。
田辺TD:そうですね。予報があっているかどうかを確認して、温度変化に合わせて(クーリング用にボディの開口部の)開ける面積を考えます。

──一方、レッドブル・ホンダのほうは、アルボンがフリー走行1回目でクラッシュしましたが、パワーユニットはトラブルフリーでした。フェルスタッペンは(FP2で)3番手です。
田辺TD:金曜日の段階なのでわかりませんが、まずまず順調という感じです。あとは土曜日からは太陽が出て路面温度が上がるということなので、路面温度の変化にいかに対応してタイヤを使うかで状況はガラッと変わると思います。

 だから、涼しかった金曜日の結果が、そのままスライドはしないでしょう。今日外していたチームが、土曜日以降にピタッと合わせて上がってくるかもしれません。走ってみないとわからないです。

──あとは、予選でどのタイミングで出ていくかですね。
田辺TD:それはチームにお任せです。


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