DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)を運営するITRの代表を務めるゲルハルト・ベルガーは、スーパーGTに参戦する日本のメーカーが、DTMにフル参戦することを期待するのは時期尚早だと話した。
車両規定の統一を目指し、長年交渉を続けてきたスーパーGTとDTM。昨年の6月に"Class1"規定が完成し、今年は11月に富士スピードウェイで『スーパーGT×DTM特別交流戦』を開催する予定となっている。
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その特別交流戦に先立ち、レクサスLC500、ホンダNSX-GT、日産GT-Rが1台ずつドイツへ渡り、DTM最終戦ホッケンハイムに参加。初めて、スーパーGTとDTMのマシンがコース上でバトルを繰り広げた。
メルセデスが2018年限りでDTMから撤退したものの、R-モータースポーツのアストンマーチンが加わったことで、DTMの参戦メーカーは3社に保たれている。アルファロメオやマセラティが参戦するのではないかという推測もなされたが、今のところDTMに4番目のメーカーが参戦する目処は立っていない。
スーパーGTでは2020年に新型車両が導入され、これまでミッドシップだったホンダNSX-GTもFR化。Class1規定に準拠する形となる。DTM車両にはDRSやプッシュ・トゥ・パスが搭載されるなど違いは残るものの、それほど開発コストをかけずに、スーパーGT車両がDTMに参戦することは可能だろう。
ベルガーは、スーパーGTを戦う日本のメーカーがDTMに参戦する可能性について、次のように述べた。
「現時点では、レギュレーションの最終確定に焦点が当てられているため、交渉は行われていない」
「ほぼ同じレギュレーションで(スーパーGTとDTMの)シリーズが行われるのは2020年が最初の年になる。小さな違いは残るが、それはフォーマットやタイヤ、ドライバー交代に関連するものだ」
「全体的に言えば、同じ車になるだろう。来年以降、次に良いステップが踏めるかどうか見てみよう」
「我々はそれ(メーカーの両シリーズ相互参戦)について話をしている。意見を出し合って、ふたつのシリーズの結束を果たすために何が出来るかを考えている」
「交渉中だとか、次のステップがどうなるか明確なアイデアがあるなどと言うのは時期尚早だ」
Class1規定の”最終目標”はまだ明確ではないものの、スーパーGTを主宰するGTアソシエイションの坂東正明代表も出席したホッケンハイムでの共同記者会見で、その長期的な方向性の一端が見えた。
坂東代表は、具体的な説明こそしなかったものの”ワールドカップ”開催の夢があると語り、ベルガーは「最終的な目標はより多くのレースを共に行うことでなければならない」と述べた。一方でベルガーは、「性急にならず、とても堅実に事を進めていきたい」とも話した。
スーパーGTとDTMは、現時点で2020年まで交流戦を行う予定となっているが、それも最終決定ではない。
交流戦の開催が理想的なシナリオなのかと訊かれたベルガーは「今のところ、それが現実的にベストな道だと思う」と答えた。
「将来的には、DTMチャンピオンシップに日本のメーカーがいると素晴らしいと思う。DTMのメーカーが日本のチャンピオンシップに参戦するのもそうだ。しかし、別々にレースをして、別々にポイントをつけるのも良いことだと思う。どちらでも問題はないんだ」
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