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スポーツ 2019.10.16

シーズン序盤の強さを取り戻したボッタス。ルクレールとフェルスタッペンの接触再び。2019年の流れを圧縮した決勝レース【今宮純のF1日本GP分析】

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 2019年F1第17戦日本GPは、3番グリッドからスタートしたメルセデスのバルテリ・ボッタスが逆転優勝。フロントロウを獲得していたフェラーリ勢はスタートで出遅れセバスチャン・ベッテルは2位、シャルル・ルクレールはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンと接触し7位となった。F1ジャーナリストの今宮純氏が週末の日本GPを振り返る。

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    2004年を思い出させる2デー開催となったF1日本GPを楽しんだ佐藤琢磨「やっぱり鈴鹿は特別」

 済みきった青空が広がった31回目の鈴鹿・F1第17戦日本GP日曜日、1987年からの累計観客数が800万人を超えた。台風接近にともない前日のプログラムはすべてキャンセルされ、午前10時からいっきに予選と決勝が行われる濃密スケジュールとされた。交通アクセスなど台風の影響があるのではと思われたが朝からファンの出足は早かった(過去6年での決勝日・最多観客数8万9000人、ワーストだった2017年より約30%増加)。

 いままでも鈴鹿ではシーズンの流れをひとまとめに圧縮するような展開が見られてきた。この日も『19年スーパー・ダイジェストLIVE』がコース上で次々につづいた。それらを時系列でたどってみる。

(1)山本尚貴がフリー走行デビュー


 夏ごろから国内レース界で話題になっていた山本尚貴のトロロッソ・ホンダでのFP1デビューが実現。ダニール・クビアトに0.098秒差の17番手、ちなみに昨年の日本GPのFP1でマクラーレンからF1デビューしたランド・ノリスは、フェルナンド・アロンソに0.649秒差の20番手だった。実走経験が全く無い山本はシミュレーター・テストを2度やり、「ベストは1分28秒台でした」と言う。注視された本番90分間に彼はファンの期待に応えてみせた。

(2)予選の速さではメルセデスを上回ったフェラーリ


 快晴の予選でフェラーリ“1-2”、ベッテルがポールポジションを獲得しフェラーリとしては5戦連続のPP。際立ったのはセクター1で、S字での強い向かい風がまさに追い風になり(ダウンフォースがプラス傾向に)、メルセデス勢に対して0.2秒も優った。

 しかもセクタースピードすべてトップ、今年後半のフェラーリSF90の強みをタイムアタックで示した。06年マッサとミハエル・シューマッハー以来の日本GP“1-2”グリッド占拠、決勝ではマッサが2位入賞にとどまったが……。

(3)FP3キャンセルによるスタート練習不足が仇に


 下り坂グリッドの鈴鹿、「世界一スタートが難しい」とかつてアイルトン・セナも言っていた。フロントロウスタートのフェラーリは最悪のダッシュ、しかもふたりとも。たしかにややシグナル消灯タイミングが長く感じられ、PPベッテルは一瞬前に動き“寸止め”した分、完全に出遅れた。

 となりのルクレールも蹴り出しが弱かった。ベッテルは「自分のミス」と言うがチーム側が、シビアに攻めたスタート設定を施していたのだろうか。土曜セッションが無くなり、ピット出口でのスタート練習(データ確認)も不十分な状況だった。勝機を掴みながらとりこぼしてきたスクーデリア、今年のフェラーリの残念なレースパターンだ。

(4)ボッタスがコンストラクターズV6に貢献
“春男バルテリ・ボッタス”が現役チャンピオン以外の鈴鹿ウイナーに。3番グリッドから先頭に出ると孤独な疾走に集中していった。開幕から1位~2位~2位~1位をならべ第4戦までシリーズをリード、ハミルトンに対等な戦いを挑んでいたときのようだった。PPベッテルの“フライング動作”に気付き、右側ではなく空いた左側に振った判断が13戦ぶりの6勝目に結実。メルセデスのコンストラクターズV6を決定付けた誉れに価値ありだ。

(5)オーストリアGPの因縁再び

 スタート直後、2コーナーでオーストリアGPのあの激闘を“再現”。フェルスタッペン対ルクレール、今シーズン中盤からふたりはスリリングでアグレッシブなバトルを魅せてきた。

 接触後フェルスタッペンは、グラベルと芝にコースアウト(ダウンフォース25%減のダメージ)、満員のホンダ応援席の前だった。このレースたった1台のリタイアはレッドブル・ホンダ。エースは一瞬の勝負に賭けたが2コーナーは狭かった(もしターマック舗装のエスケープゾーンだったなら?)。

(6)役割を全うしたアルボンとガスリー



 レッドブルとトロロッソのチームをスワップしたふたり、アレクサンダー・アルボンとピエール・ガスリーが5戦目のベストレース。初鈴鹿の予選でエースと同タイムのアルボンはややローダウンフォース方向でまとめ、セクター2で稼いだ。

 決勝ではコースそのものにさらに慣れていき、7番手から追い込み4位へ。エースが消えた後だけに大きい戦果だ。ガスリーは1ストップ戦略、直線が速いライバル勢との防戦はきわどかったが鈴鹿経験値がある彼は守りぬいた。彼らに共通して言えるのは、チームを移動し立ち位置が変わっても「強いレース」をまっとうしたこと。

(7)戦闘力アップを証明したマクラーレン


 グリッドがチーム順にきれいに並びつくられるのは鈴鹿ならでは、マシンとドライバー力が拮抗している証しだ。4列目にカルロス・サインツJr.と新人ノリス、今年後期の著しい伸び上がりをサインツ決勝5位入賞でライバルに見せつけたマクラーレン。4位レッドブルに9.564秒差の5位にさらに高まる実力を感じた。

(8)台風の影響を受けやすいF1日本GP


 2020年日本GPは、10月11日に第18戦として開催されることが発表されている。現行契約の最終年である。今回04年、10年、そして3度目の“台風・混乱”となったがなんとか日曜に無事イベントを実施することができた。

 私見をここで言わせてもらうならば、次期契約の際には日程を見直してはどうか。異常気象の影響で今や10月上旬以降も台風上陸のリスクがある。10月3連休の開催スケジュールを伝統としてきた鈴鹿だが、最終盤戦の11月に移行すればそのリスクはほぼ減る。

 またかつてのような『タイトルマッチ』の可能性がある。あるいは開幕戦オーストラリアGPにつづき、序盤の『アジアラウンド』もプランBではないだろうか。次期契約によって鈴鹿は<900万人>を超えることになるだろう――。

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(AUTOSPORT web )

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