現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > MotoGPイギリス決勝:スズキのリンスが“劇的”逆転勝利、今季2勝目を挙げる 

ここから本文です

MotoGPイギリス決勝:スズキのリンスが“劇的”逆転勝利、今季2勝目を挙げる 

掲載 更新
MotoGPイギリス決勝:スズキのリンスが“劇的”逆転勝利、今季2勝目を挙げる 

 シルバーストン・サーキットでMotoGP第12戦イギリスGPの決勝レースが行われ、スズキのアレックス・リンスが今季2勝目を挙げた。

 現地は好天に恵まれ、気温31℃、路面温度44℃というコンディションでMotoGPイギリスGP決勝レースのスタート時刻を迎えた。

■イギリスGPでクラッシュのドヴィツィオーゾ、一時的な記憶喪失で検査のため病院へ

 だがスタート直後からレースは波乱の展開に。ターン1でファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハ)が転倒し、そこに乗り上げる形でアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)も巻き込まれて転倒を喫してしまったのだ。

 クアルタラロはなんとか起き上がり、コース外へと退避した。一方でドヴィツィオーゾは起き上がることができず、担架で搬出された。その後、ドヴィツィオーゾはメディカルセンターへと向かった。

 ホールショットを奪ったのはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)。オープニングラップはマルケス、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、リンスの3人が若干抜け出す形となり、4番手以下にマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)、フランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハ)、カル・クラッチロー(LCRホンダ)が続いた。

 2周目にはリンスが2番手に浮上し、先頭のマルケスを追う展開となった。マルケスは序盤から2分0秒台の好ペースで飛ばしており、リンスもそれと同じペースで追走。2周を終える頃には3番手のロッシに対し1秒ほどのギャップがついた。

 先頭のマルケスとリンスのランデブー状態での走行は後続よりもコンマ数秒ペースが速く、後続に対する差を徐々に広げていった。

 一方で3番手のロッシは徐々にビニャーレスにギャップを詰められ、一時は1秒ほどあった差も0.3秒ほどになってしまう。そして7周目、ビニャーレスはロッシを捉え、ターン7でオーバーテイク。3番手が入れ替わった。

 マルケスを追うリンスはファステストラップを刻む走りをみせたものの、なかなか仕掛けるタイミングが訪れない。

 その後方では8番手を走行していた中上貴晶(LCRホンダ)がターン16で転倒を喫してしまった。中上はマシンを再始動し、コースへ復帰した。

 8周目のターン1でついにリンスが仕掛けた。最終コーナーから良い立ち上がりを見せており、その勢いのままアウト側からかぶせてトップに浮上してみせた。しかしマルケスはリンスがミスを犯した瞬間を見逃さすに、即座に先頭を奪い返した。

 9周目にはターン14でKTM同士のクラッシュが発生。インに入ったヨハン・ザルコ(KTM)が、ミゲル・オリベイラ(テック3・KTM)に当たってしまい、そのままふたりともリタイアとなった。

 レースの残り10周を切ると、マルケスが1分59秒台に入れてファステストラップを更新。ただリンスもほぼ同じペースで走っており、差はなかなか広がらない。なお1分59秒台をマークしていたのはこのふたりのみだった。

 3番手のビニャーレスは安定したペースで走行を続けているが、先頭2台とのギャップはなかなか埋まらず、依然として1.5秒近い差をつけられてしまっていた。

 先頭2台は膠着状態のまま残り周回数が5周を切った。

 残り4周、リンスは一瞬後ろを振り返る姿を見せると、その直後にターン9でマシンの挙動を崩してしまう。だがリンスはマシンのコントロールを即座に取り戻し、マルケスとの差は広がらずに済み、引き続きリンスがマルケスを攻め立てていった。

 残り3周、ターン10で一気にリンスがマルケスに接近。アウト側に一瞬並んだが、抜けるラインは無く、そのまま2番手に留まった。

 残り2周、ターン15でリンスがイン側からマルケスを抜いて先頭に浮上。しかし次のターン16でマルケスがやり返し、振り出しに戻った。最終コーナーの立ち上がりでも両者が並んだが、マルケスのアウトサイドからしかけたリンスにはスペースが無く、コース外へと追いやられてしまった。

 最終ラップはターン14、15とリンスがプレッシャーをかけるが、抜くには至らず、勝負は最終コーナーへ持ち越された。

 リンスは、アウト側から攻めるように見せかけつつ最終コーナーへ。しかしこの最終コーナーを小さく回ってイン側に入り、マルケスとの加速勝負に持ち込み……タイヤひとつ分ほどの僅かな差でトップチェッカーを受けた。

 これでリンスは今季2勝目。マルケスが転倒を喫していたアメリカズGPとは異なり、王者を真っ向勝負で下して勝利をもぎ取った。

 2位はマルケス。レースの大半を先頭で走ったが、最後の最後でリンスに遅れをとってしまった。3位はビニャーレス。終盤にかけ、バトルを繰り広げる先頭の2台に追いつくペースの良さをみせたが、僅かに届かなかった。

 また、ポイントランキング2位のドヴィツィオーゾが転倒ノーポイントに終わったことで、首位マルケスとのポイント差が「78」まで拡大した。

 序盤に転倒を喫してしまった中上は、コースに復帰してレースを完走。17位でフィニッシュとなった。

こんな記事も読まれています

【F1第6戦無線レビュー】「今朝からそんな気がしていたんだ」ようやく掴んだ初優勝。自信を持ってレースに臨んだノリス
【F1第6戦無線レビュー】「今朝からそんな気がしていたんだ」ようやく掴んだ初優勝。自信を持ってレースに臨んだノリス
AUTOSPORT web
運転席が回転するから超便利! 車内スペースを無駄なく使えるトヨタ ノアがベースのキャンパー
運転席が回転するから超便利! 車内スペースを無駄なく使えるトヨタ ノアがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
ホンダの上級セダン「インスパイア」復活!? 全長5m級&縦型グリルで迫力スゴイ! アコードと違う印象は? 中国で試乗
ホンダの上級セダン「インスパイア」復活!? 全長5m級&縦型グリルで迫力スゴイ! アコードと違う印象は? 中国で試乗
くるまのニュース
1.9億円を集めた電動バイクプロジェクト「COSWHEEL MIRAI」が再始動! 完全電動バイク仕様の原付一種&二種モデルが登場
1.9億円を集めた電動バイクプロジェクト「COSWHEEL MIRAI」が再始動! 完全電動バイク仕様の原付一種&二種モデルが登場
バイクのニュース
崖っぷちサージェント、アントネッリとの交代説に惑わされず「僕は精一杯やるだけ」ウイリアムズ代表とは協議
崖っぷちサージェント、アントネッリとの交代説に惑わされず「僕は精一杯やるだけ」ウイリアムズ代表とは協議
motorsport.com 日本版
青島文化教材社からCT125ハンターカブ(JA65)完成品モデルが間もなく発売。色は現行最新カラーのターメリックイエロー車
青島文化教材社からCT125ハンターカブ(JA65)完成品モデルが間もなく発売。色は現行最新カラーのターメリックイエロー車
モーサイ
JEEP ラングラーを一部改良。ラインナップを充実させ、車両価格を値下げ
JEEP ラングラーを一部改良。ラインナップを充実させ、車両価格を値下げ
Webモーターマガジン
フォルヴィア、人とくるまのテクノロジー展 2024に出展予定
フォルヴィア、人とくるまのテクノロジー展 2024に出展予定
レスポンス
中団から抜け出せないキャデラック。現状、優勝争いは「ほど遠い」とバンバー/WECスパ
中団から抜け出せないキャデラック。現状、優勝争いは「ほど遠い」とバンバー/WECスパ
AUTOSPORT web
コスパに優れたBYDドルフィンがさらにお得になっちゃうかも! 最大50万円の購入資金が当たる「BYD DOLPHIN ありかもキャンペーン」実施中
コスパに優れたBYDドルフィンがさらにお得になっちゃうかも! 最大50万円の購入資金が当たる「BYD DOLPHIN ありかもキャンペーン」実施中
THE EV TIMES
アネブルが水素エンジンモデルを「人とくるまのテクノロジー展 2024」に展示へ
アネブルが水素エンジンモデルを「人とくるまのテクノロジー展 2024」に展示へ
レスポンス
千葉の「高速不毛地帯」に悲願の出入口が!? 東関東道「検見川スマートIC」計画は今どうなっているのか 国道357号の”鬼渋滞”緩和にも期待!?
千葉の「高速不毛地帯」に悲願の出入口が!? 東関東道「検見川スマートIC」計画は今どうなっているのか 国道357号の”鬼渋滞”緩和にも期待!?
くるまのニュース
フェラーリ、イモラの失態を“反省”/昨年より大幅に遅いラップタイム/今季初ソフトetc.【WECスパ木曜Topics】
フェラーリ、イモラの失態を“反省”/昨年より大幅に遅いラップタイム/今季初ソフトetc.【WECスパ木曜Topics】
AUTOSPORT web
巨大な“足場要塞”お見せします 上信越道の「岩塊撤去工事現場」6月公開 険しい現地は設備もスゴい!
巨大な“足場要塞”お見せします 上信越道の「岩塊撤去工事現場」6月公開 険しい現地は設備もスゴい!
乗りものニュース
マツダ新型「最上級モデル」初公開! FR×直6エンジンでめちゃ“楽しそう”! 日本販売も予定のビッグな「CX-80」は「CX-8」と何が違うのか
マツダ新型「最上級モデル」初公開! FR×直6エンジンでめちゃ“楽しそう”! 日本販売も予定のビッグな「CX-80」は「CX-8」と何が違うのか
くるまのニュース
2.7億円ではポルシェ「959」はお高い? F1パイロットも歴代オーナーに名を連ねる渋色「コンフォート」はフルレストア済みのお買い得車!?
2.7億円ではポルシェ「959」はお高い? F1パイロットも歴代オーナーに名を連ねる渋色「コンフォート」はフルレストア済みのお買い得車!?
Auto Messe Web
テオ・プルシェールがアロウ・マクラーレンと正式契約。インディ500を除く2024年インディカーの全戦に出走へ
テオ・プルシェールがアロウ・マクラーレンと正式契約。インディ500を除く2024年インディカーの全戦に出走へ
AUTOSPORT web
フレッシュアップされた2代目 日産「ジューク」に初試乗
フレッシュアップされた2代目 日産「ジューク」に初試乗
AutoBild Japan

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村