老舗がサーキットタイムとドライビングプレジャーを追求したMR2
心臓部は3S-GTE改2.2L+GT3037プロSタービン仕様!
「460馬力を発揮するSW20フルチューン仕様を富士で試す」どんな領域からでも湧き上がるフラットなトルク特性が楽しすぎる!
サーキット走行をメインに考えて、オーナーとともに幾度かのステップアップを経て三重県のトップフューエルの手により製作されたSW20。
エンジンはJUNオートのキットで2.2Lまで排気量アップし、タービンにはGT3037プロSを装着。ピークパワーはブースト1.3キロ時に約460psに達する。5000rpm付近で約50キロものトルクを実測でマークしているほどだが、どんなコーナーでも安定してアクセルを踏めるよう、フラットなトルク特性を目指してセッティングしたそうだ。
これだけのハイパワーマシンにも関わらず、周回を重ねても全く問題ない冷却性能を誇るのが特徴。純正の水冷オイルクーラーを取り外して空冷化する他、ラジエターも大容量化することで、オーナーのホームコースである鈴鹿サーキットや富士スピードウェイでの全開走行でも、水温が80度前後で安定するように万全の対策が施されている。
また、足まわりはアペックスN1ダンパーベースのオリジナル減衰仕様を軸に構築。ブレーキはトラスト製キャリパーキットを組み込んだ上、ブレーキバランサーも装備。ハイパワーに負けないストッピングパワーを手に入れているのだ。
室内は、安全性とボディ剛性アップの両立を考えてピラー溶接留めとされた8点式ロールケージが覆い尽くす。シートはレカロのTS-Gをチョイス。基本的にはサーキット走行しかしないクルマなので、フロアカーペットなどは剥がして軽量化している。
このマシンを富士スピードウェイで試乗した自動車ジャーナリストの桂伸一さんは「450psのSW20にしては乗りやすいけど、エンジンパワーに対してタイヤのグリップ力が負けている。旋回中は常にオーバーステアで出口に向けてなかなかアクセルを踏めないから、かなりタイムをロスしてるよ。エンジンは低回転からフラットなトルク特性で非常に扱いやすいし、全開走行をしても水温は80度を少し上回る程度で安定している。ブレーキは効くんだけど、タッチは少しスポンジーだったかな。このパワーを活かせるタイヤのグリップ力があれば、もっと良いタイムも出せるはずだよ」と評価。
取材時のタイムは1分59秒444だ。ラジアルタイヤ(ネオバAD08)でのタイムということを考えれば十分すぎる速さだが、桂さんのインプレッションを聞くかぎり、このチューンドの真のポテンシャルはまだまだ先にあるというわけだ。
スペック
■エンジン&駆動系:JUN 2.2Lキット/HKS ハイカム、GT3037プロSタービン/ブリッツ SUSパワー/トップフューエル ワンオフフロントパイプ、マフラー/アペックス パワーFC/ブリッツ SBC iD/ウルトラ MDI/RH9 フューエルポンプ/トラスト インタークーラー、13段オイルクーラー/ARC ラジエター/ATS カーボンクラッチ、フライホイール/クスコ LSD ■サスペンション:アペックス N1ダンパー(スウィフトF10kg/mm R14kg/mm)/トラスト ブレーキキャリパー&ローター(F)、FD3S用17インチローター(R)、アールズ ステンメッシュブレーキホース ■ホイール&タイヤ:ボルクレーシングTE37(F8.0J R9.0J)&アドバンネオバAD08(F215/40-17 R245/40-17) ■その他:オクヤマ 8点式ロールケージ/リベットボディ補強/ダイエーモータース フロントバンパー/トムス サイドステップ/ウォーカージャパン リヤバンパー/サード GTウイング 他
●トップフューエル 三重県松阪市中道町500-1 TEL:0598-56-5880
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