現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > “女性限定”Wシリーズ王者チャドウィック、2020年のFIA F3参戦目指すも金銭面が障壁に?

ここから本文です

“女性限定”Wシリーズ王者チャドウィック、2020年のFIA F3参戦目指すも金銭面が障壁に?

掲載 更新
“女性限定”Wシリーズ王者チャドウィック、2020年のFIA F3参戦目指すも金銭面が障壁に?

 女性ドライバーによって争われるフォーミュラカーレース、“Wシリーズ”。日本からは小山美姫も参戦するなど、注目を集めたこのシリーズの初代王者に輝いたのは、ウイリアムズF1チームの開発ドライバーも務めるジェイミー・チャドウィックだった。

 現在21歳のチャドウィックは、チャンピオンを獲得したことで賞金50万ドル(約5300万円)を手にし、2020年のWシリーズのシートも保証されている。来年も王座“防衛”ということになれば、F1参戦に必要なスーパーライセンスポイントを相当数獲得できると見込まれるが、このシリーズにライセンスポイントがいくつ割り当てられるかはまだはっきりしていないのも実情だ。彼女はできることならば、2020年にF1直下のカテゴリーであるFIA F3に参戦したいと考えている。

■Wシリーズ最終戦:初代王者はチャドウィックに。小山美姫はランキング7位

 しかし、FIA F3のトップドライバーの予算は100万ドル(約1億円)前後と言われており、Wシリーズの賞金だけでは十分ではない。チャドウィックはこの不足分を補うのは一筋縄ではいかないだろうと考えている。

「個人的にはF3にステップアップしたいのですが、現実的な選択肢ではないのかもしれません。予算関係がそう考える理由です」とチャドウィックは語った。

「あのシリーズ(FIA F3)には30のシートがありますが、本当に欲しいシートは6席しかありません。そういった適切なチームで戦うにはあと50万ドルかそれ以上が必要です。Wシリーズで得られる賞金は素晴らしいものですが、モータースポーツの世界ではその大金が一瞬にして飲み込まれてしまうのです」

「うまくいけばここ(Wシリーズ)で得られた関心と露出が、さらなる出資に繋がるかもしれません。ただ、そうならなかった場合に、もう1年ここで戦うチャンスがあるということは嬉しいです」

 チャドウィックが語ったFIA F3での“6席”というのは、シリーズを席巻しているプレマ・レーシングの3席と、名門ARTグランプリまたはハイテックの3席を指すと思われる。つまり、彼女は競争力のないチームでシーズンを過ごした場合、自身の評価を下げてしまう恐れがあると考えている。

「誰であろうと、そうなることでキャリアを台無しにしてしまう可能性があります」

「F1進むドライバーは皆、常にトップチームに所属し、適切な環境下にいるものです。だから私もそうでありたいですし、勇み足になりたくありません」

 Wシリーズ初代王者であるチャドウィックが他のカテゴリーで速さを見せることは、Wシリーズにとっても重要であると言える。彼女はその点について次のように語った。

「私だけでなく、グリッド全体(の選手の活躍)が、この選手権にとって重要です」

「私たち女性がトップレベルのカテゴリー、つまりF1に到達して実力を発揮しない限り、(女性ドライバーの実力に対する懐疑的な声を)完全に黙らせることはできないでしょう」

関連タグ

こんな記事も読まれています

レッドブル、フェルスタッペンのマシンに”大きなダメージがあった”と説明。しかし本人は気付かず?「僕としては変わった感じはしなかったけど……」
レッドブル、フェルスタッペンのマシンに”大きなダメージがあった”と説明。しかし本人は気付かず?「僕としては変わった感じはしなかったけど……」
motorsport.com 日本版
初代レオーネクーペや4WDのエステートバンなど…2024年春季スバルレオーネオーナーズクラブ渡良瀬ミーティング
初代レオーネクーペや4WDのエステートバンなど…2024年春季スバルレオーネオーナーズクラブ渡良瀬ミーティング
レスポンス
レイズの新世代スポーツホイール「NE24」に「ストロボデザインデカール」を配したモデルが登場
レイズの新世代スポーツホイール「NE24」に「ストロボデザインデカール」を配したモデルが登場
Auto Messe Web
癒やしの輸入車ツーリング旅は[ディーゼル+マイルドハイブリッド]上質なオールラウンダーで
癒やしの輸入車ツーリング旅は[ディーゼル+マイルドハイブリッド]上質なオールラウンダーで
グーネット
【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(6)】新型ランドクルーザー250を70や300と比較試乗してみたら、タフな走りの理想形が見えてきた
【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(6)】新型ランドクルーザー250を70や300と比較試乗してみたら、タフな走りの理想形が見えてきた
Webモーターマガジン
フェラーリ・デイトナの再来か? 新型スーパースポーツ「12チリンドリ」はV12エンジン搭載で830馬力!
フェラーリ・デイトナの再来か? 新型スーパースポーツ「12チリンドリ」はV12エンジン搭載で830馬力!
くるくら
ザウバー代表、サインツJr.との契約交渉を認める。しかし「まだまだ時間はある。ボッタスや周も含めて話をしている」
ザウバー代表、サインツJr.との契約交渉を認める。しかし「まだまだ時間はある。ボッタスや周も含めて話をしている」
motorsport.com 日本版
トヨタ『4ランナー』新型...最新技術と高い耐久性の両立
トヨタ『4ランナー』新型...最新技術と高い耐久性の両立
レスポンス
「なんじゃこりゃ?」といわれるのも仕方なし! クセ強すぎて一般人は受け入れ不可能なデザインのクルマ4選
「なんじゃこりゃ?」といわれるのも仕方なし! クセ強すぎて一般人は受け入れ不可能なデザインのクルマ4選
WEB CARTOP
ホンモノもあれば雰囲気だけの「なんちゃって」もあったなぁ……一時期プチブームになった「和製ユーロ仕様」の国産車5選
ホンモノもあれば雰囲気だけの「なんちゃって」もあったなぁ……一時期プチブームになった「和製ユーロ仕様」の国産車5選
WEB CARTOP
「し」はイメージ悪い? 車のナンバープレートで使われない「ひらがな」がある理由とは
「し」はイメージ悪い? 車のナンバープレートで使われない「ひらがな」がある理由とは
乗りものニュース
まもなく日本上陸! 650馬力のAWD高性能スポーツモデル 新型「アイオニック5 N」ってどんなクルマ?
まもなく日本上陸! 650馬力のAWD高性能スポーツモデル 新型「アイオニック5 N」ってどんなクルマ?
VAGUE
マイアミ勝利で疑い払拭! ノリス「自分が勝つ瞬間が来ることを心配したことはなかった」
マイアミ勝利で疑い払拭! ノリス「自分が勝つ瞬間が来ることを心配したことはなかった」
motorsport.com 日本版
零戦スタイルをまとったスカイライン! 地上の戦闘機には鹿児島育ちのオーナーの平和への願いが込められていた!! 【大阪オートメッセ2024】
零戦スタイルをまとったスカイライン! 地上の戦闘機には鹿児島育ちのオーナーの平和への願いが込められていた!! 【大阪オートメッセ2024】
WEB CARTOP
ノリスが悲願のF1初優勝「『ランド・ノーウイン』と呼んでいた人たちが間違っていたと、ついに証明できた」F1第6戦
ノリスが悲願のF1初優勝「『ランド・ノーウイン』と呼んでいた人たちが間違っていたと、ついに証明できた」F1第6戦
AUTOSPORT web
ボルボXC40が仕様変更。特別限定車として「プラスB3セレクション」も発売
ボルボXC40が仕様変更。特別限定車として「プラスB3セレクション」も発売
カー・アンド・ドライバー
出場停止近づくマグヌッセン、僅か5戦でペナルティポイント10加算「コメントしない方がいいかな」
出場停止近づくマグヌッセン、僅か5戦でペナルティポイント10加算「コメントしない方がいいかな」
motorsport.com 日本版
ついにグリルが光る!BMW『iX』初の大幅改良へ、パワーも飛距離も大刷新
ついにグリルが光る!BMW『iX』初の大幅改良へ、パワーも飛距離も大刷新
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村