GRBのEJ20をベースに2.2Lフルチューンでオーバー400馬力!
トータルバランスが際立つスーパーワゴン
「打倒アウディRS6アバント!」新車から時間をかけて育てた2.2Lフルチューン仕様の快速レガシィツーリングワゴン(BP5)
新車で購入してからコツコツと仕上げてきたというこのBP5。ワンオフワイドフェンダーによる個性的なエクステリアにまず目を奪われるが、パワー系や足まわりなどに施されたトータルチューンは、手の入っていない部分を探す方が難しいほどだ。
オーナーがマシン作りでモチーフしたのは、アウディRS6アバント。単にイメージを真似するのではなく、同等のパワーウエイトレシオを実現するために必要な出力を導き出すなど、本気で欧州のメーカー純正チューンドモデルを作り上げようとしているのがすごいところだ。
マルシェが主に担当したのはエンジンで、EJ系では最強のGRB用EJ20をベースに、HKSキットを組み込んで2.2L化。タービンはGT2835をチョイスしている。最大ブースト圧は1.8キロという高設定で、412psの最高出力と62.6kgmの最大トルクを獲得した。なお、燃料系は850ccインジェクターに256L/min強化ポンプの組み合わせとなっている。
「オーナーが明確なビジョンをもっているので、目標を上回れるようにかなり気合いを入れたチューニングをしています。制御はECU-TEKによる純正ECU書き換えですが、連続全開時間が長くないストリート仕様だから可能なパワー設定なんですよね」と補足説明してくれたのは、マルシェの石田さんだ。
もちろんクーリングチューンも徹底されていて、前置きインタークーラー化で空き家状態となったボンネットには、エンジンルーム内のエア整流効果の高いマルシェのディフレクター&ルーバーシールドキットにHKS製オイルクーラーをマウントしている。
純正パーツを効果的に流用しているのもポイント。BP5のC型ベースとしたtuned by STIモデルには5速MTしか設定がないため、ギヤ比がクロスしているGDB F型用の6速MTに換装。ファイナル4.1のVAB用リヤデフと合わせ、加速重視のギヤレシオを実現している。
そしてハイパワーを支える足まわりはオーリンズのPCVタイプ車高調で、標準設定よりややハードなスプリングを組み合わせている。ブレーキはbiotのブレンボキャリパーと2ピース大径ローターの組み合わせとしている。
一方のエクステリアにも拘りが満載。前後とも片側95mmという超ワイド設定のフェンダーは、オーナーが板金屋さんと苦労の末に造形したワンオフ品。ノーマルフェンダーの上にブリスターフェンダーを重ね、さらにアウトバック用オーバーフェンダーを重ねて製作したスチール製なのだ。
インテリアは、ナビやブリッツのマルチモニターにはシェードを装着して視認性を確保。センターコンソール上の3連メーターマウントは、ワンオフで製作されたもの。ドライバーズシートはホールド性を重視してレカロRS-Gを装着する。
オーナーの愛情を強く感じるBP5。ますます今後が楽しみなスーパーワゴンだ。
●取材協力:カーステーションマルシェ 群馬県前橋市亀里町1224 TEL:0247-265-6789
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