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スポーツ 2019.1.10

鉄人ザナルディ、『憧れのデイトナ』挑戦に手応え。義足なしのドライバー交代も問題なし

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 特別仕様のBMW M8 GTEを駆り、デイトナ24時間レースに挑戦するアレッサンドロ・ザナルディ。彼は事前テストを終え、若きチームメイトたちと比べて自分のペースはそれほど悪くはないと感じたようだ。

 元F1ドライバーで、CARTのシリーズチャンピオンを2度獲得したザナルディは、2001年にドイツのラウジッツリンクで行われたレースでの大クラッシュにより、両脚を失う大怪我を負ってしまった。

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 しかしザナルディのレースに対する情熱は衰えず、事故から20カ月後には特別仕様のマシンでラウジッツリンクを走行。2005年から2009年にはBMWと組んで、FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)を戦った。その後はハンドサイクルに本格転向。2012年のパラリンピックのロンドン大会で金メダル2つ、銀メダル1つ、2016年のリオ大会でも金メダルを1つ獲得している。

 さらにザナルディの挑戦は続く。2019年はBMWと組んで、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからデイトナ24時間レースに参戦するのだ。ザナルディは事故後初めてアメリカでレースを行うことになる。

 BMW M8 GTEとデイトナ・インターナショナル・スピードウェイでの走行経験が足りないことに加え、ザナルディはM8 GTEに新しく搭載されたハンドブレーキシステムに順応する必要があった。にも関わらず3日間行われた事前テストでは、チームメイトの最速タイムから1秒以内のラップタイムを、ザナルディはマークしてみせた。

 チームのレギュラードライバーであるジョン・エドワーズやイェッセ・クローン、耐久レースに起用されているチャズ・モスタートといったチームメイトについて、ザナルディにコメントを求めると彼は次のように答えた。

「彼らはとても素晴らしい!」

「イェッセやチャズ、ジョンは非常に才能のあるドライバーで、プロフェッショナルだ。それは素晴らしいし、とても役に立つ。というのも、彼らのようなドライバーと組むのは大きなプラスだからだ」

「私の年齢(52歳)や個人的な問題を乗り越え、彼らと同レベルのパフォーマンスを発揮したい。だから、プレッシャーは感じざるを得ない」

「私も最善を尽くすが、これまでのところはとても良いと思う。実際、それほど遅れているわけではない」

 ザナルディはこれまで、レース中に義足を装着していた。ステアリングでスロットルを操作できるように改造し、ブレーキは腰を使ってシートに圧力をかけることで操作できるようなシステムを使用していた。

 当初、今回のプロジェクトでも同様のブレーキシステムが使用される予定だったが、BMWは新しいシステムを用意した。ブレーキもハンドレバーに切り替えられ、ブレーキングと同時にシフトダウンができるようにボタンも追加されている。

 ザナルディに、このブレーキシステムがどれほどの違いを生むかと訊くと、彼はまだシステムに完全に慣れてはいないと認めながらも、興奮したようにこう答えた。

「物理的に言えば、比較にもならない。以前のやり方とは天と地の差だ!」

「解決策を検討し始めた時に想像していたよりも、はるかに役に立つ。その観点から言えば100パーセント成功だ」

「それでもまだいくつかのアクションに慣れなければならないと思う。私はまだ学生なんだ。もう少し学ぶことができることを望んでいるが、自分のデータを調べ適切なテクニックを身につけるのに24時間の猶予がある」

 複数人でマシンをシェアする耐久レースにおいて、素早いドライバー交代を実現するためには、ザナルディが義足なしでレースをすることが必要不可欠だった。実際、ザナルディとクローンが事前テストでドライバー交代を練習した際の動画がSNSにアップされている。

『ErinCechal』がツイッターに投稿した動画では、ザナルディが素早くマシンから降りるだけでなく、クローンの無線用ケーブルをつなぎシートベルトを締めるのを手伝うという、耐久レースでよく見られるルーティーンをこなしている。

 こうしたテクニックをスムーズにこなすという課題があったにも関わらず、ザナルディはデイトナ24時間レースに参戦することをかねてより熱望していたという。

「デイトナは、私がアメリカでレースをしていた時、インディカーと日程衝突することがないため、チームメイトやライバルたちが多く参戦していた」

「私は何らかの理由で自分でそれを味わう機会はなかったものの、仲間たちがそのイベントの素晴らしさや興奮を聞かせてくれた。僕は彼らが語ってくれたことにとても興味を持っていて、実際かなり昔に『いつかデイトナに参戦してみたい』と言っていた」

「だからこそ、ただ参加するだけではなくて、競争力のあるマシンに乗りたかった。BMWのブランドアンバサダーとして、そしてドライバーとして自分の持つ能力をフルに発揮し、ベストを尽くしたかった。そしてやっとそこに行く機会を得ることができたんだ」

「レースが始まる週末を待ちきれないよ。BMW Mモータースポーツやチームのメンバー、全員がとてもプロフェッショナルだ。それでいて彼らも興奮している」

「彼らはとても献身的で、自分たちがやっていることへの情熱を感じる。彼らは、我々に有利にレースが進むよう、やれることを全てやろうとしている。レースは24時間の長丁場で、うまくいかないこともたくさんあるだろう。特定のところまでしか、コントロールすることはできないんだ」

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(motorsport.com 日本版 David Malsher)

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