フェラーリ代表のマウリツィオ・アリバベーネは、2011年からタイヤを供給しているピレリと共に培ってきた経験を、F1は無駄にするべきではないと語り、タイヤサプライヤーの変更に反対している。
F1は2020年から4シーズンに渡ってタイヤを供給する公式サプライヤーを決めるべく入札を行い、ピレリの他にハンコックがこれに参加した。両社ともFIAの技術審査を通過しており、現在はF1オーナーのリバティ・メディアが、商業的な条件を比較している状態だ。
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ピレリがF1にタイヤを供給し始めた2011年以降、トラブルを抱えたことも少なくはなかった。しかしアリバベーネは、F1はこの時期に学んだ教訓を全て無視するのは間違いだと考えている。
「現在、入札はリバティの手に委ねられている」とアリバベーネは話した。
「我々はここしばらくピレリと働いている。困難な瞬間もあったし、ポジティブな時期も経験している。でも毎年、彼らは進化した製品を作り出してきた」
「そういった経験全てを、窓から外に投げ捨ててしまうのは間違っているように思う。しかし、選択するのは我々ではない」
ピレリはこれまで、よりエキサイティングなレースを提供するため、ある程度性能が劣化しつつも、ドライバーのプッシュに耐えられるような耐久性を併せ持つタイヤを作るという難題に直面している。
そのバランスを取るのは簡単なことではない。そのため、F1のマネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは将来の需要を見据えて、F1はタイヤサプライヤーと共同作業をしていくと明かした。
「ピレリがやっているのは簡単な仕事ではない。我々はレースを面白くするようなタイヤを持ち込むようピレリに求めており、タイヤの性能劣化がそれをもたらすのは間違いない。一方で、ドライバーがマシンのポテンシャルをフルに引き出せるようなタイヤを彼らに求めてもいる」
ブラウンは、メキシコGP後にそう述べた。
「適切な妥協点を見つけるのは必ずしも簡単なことではない。F1が次に挑むのは、ファンやドライバーを含めた誰もが望むようなショーを提供することであり、そのためには(タイヤサプライヤーと)共に取り組むのが非常に重要だ」
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