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IMSA:2018年デビューのBMW M8 GTEが初優勝。GTDではレクサスRC Fが2勝目

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IMSA:2018年デビューのBMW M8 GTEが初優勝。GTDではレクサスRC Fが2勝目

 ISMAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップは8月19日、アメリカ・バージニア州のバージニア・インターナショナル・レースウェイでGTル・マン(GTLM)とGTデイトナ(GTD)クラスによるシリーズ第10戦『ミシュランGTチャレンジ』が行なわれ、BMWチームRLLの25号車BMW M8 GTE(コナー・デ・フィリッピ/アレクサンダー・シムズ組)が総合優勝を果たした。

 前日の雨まじりの予選から一転して、好天に恵まれた決勝には2クラス合計18台のGTカーが登場。現地時間13時05分に2時間40分で争われるレースがスタートすると、序盤はポールポジションを獲得したフォード・チップ・ガナッシ・レーシングの67号車フォードGTが、予選3番手から総合2番手に順位を上げてきた25号車BMWら数台を引き連れてレースを引っ張っていく。

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 ポールシッターのリチャード・ウエストブルックがドライブしトップを走るフォードGTは、1回目のルーティン・ピットタイミングまでその座を守るが、ドライバー交代を終えてコースに復帰したその周に駆動系トラブルが発生。そのままガレージエリアに姿を消してしまった。

 そこから20分後の1時間10分過ぎ、今度は戦線離脱した67号車フォードに代わって首位に立っていたポルシェGTチームの911号車ポルシェがリヤから白煙を上げてストップしてしまう。このポルシェを回収するため、コース上には今レース唯一のフルコースイエロー(FCY)が導入されている。

 約15分後にリスタートが切られた後は、FCY導入中に再給油を行なわずコース上にステイアウトした24号車BMWを先頭にコルベット・レーシングの3号車シボレー・コルベットC7.R、912号車ポルシェ、25号車BMWが隊列を組んで静かなバトルを繰り広げていく。

 膠着状態に変化がみられたのはチェッカーまで残り1時間となった100分過ぎ。このタイミングで24号車BMWを含む多くのマシンが最後のピット作業を行なうなか、白地にMカラーを纏う25号車BMWはステイアウトを選択する。

 2度のピット作業を終えた車両に対して40秒あまりのギャップを築いた25号車BMWはその後、さらにリードを広げていくと2時間15分過ぎにピットへ。この時点で暫定2番手の3号車コルベットとシムズ駆るトップのBMWの差は52秒。どちらが前に出るのかに注目が集まるなか、先に1コーナーに飛び込んだのはBMWだった。

 2番手のコルベットと6秒差でアウトラップを終えたシムズは残り25分を危なげなく走りきり、第10戦のウイナーに。この瞬間、2018年1月のデイトナ24時間でレースデビューを飾ったM8 GTEが初優勝を達成した。

 総合2位は、25号車BMWとのワン・ツー・フィニッシュを狙う24号車BMWの猛追をしのぎ切った3号車コルベット。もう一台のM8 GTEは2位に0.793秒届かなかったものの、3位表彰台を獲得しM8 GTEの初優勝にダブルポディウム獲得という華を添えている。

■漁夫の利を得たレクサスRC F GT3が今季2勝目飾る

 合計10台のFIA-GT3カーが出走したGTDクラスはレース終盤、トップを走るマイヤー・シャンク・レーシング(MSR)の93号車アキュラNSX GT3とクラス2番手につけるマグナス・レーシングの44号車アウディR8 LMSによる首位争いが激しさを増していた。

 この争いにメルセデスAMGチーム・ライリー・モータースポーツの33号車メルセデスAMG GT3、3GTレーシングの14号車レクサスRC F GT3、さらにMSRの86号車NSXが迫りトップ5台はひとつの集団となっていく。

 スタートから2時間10分、44号車アウディのアンディ・ラリーが1~2コーナーにかけて93号車NSXに並びかけてトップでシケインに侵入するが、これに33号車メルセデスがイン側から強襲して一気に交わしてみせる。

 しかし、シケインの立ち上がりで44号車アウディがメルセデスのリヤにヒット。これによって33号車メルセデスはスピンし大きく順位を下げることとなった。

 一方、眼前で繰り広げられる激しいトップ争いをパックの後方から窺っていた14号車レクサスは、アウディとのバトルで失速した93号車NSXを交わして3番手に順位を上げると、眼前で接触した2台をまとめて交わし一気に首位に躍り出ることに成功する。

 しかし、労せずに得たトップの座は安泰とはいえず。レース最終盤になるとキャサリン・レッグ駆る86号車NSXと、パトリック・ロングがドライブするライト・モータースポーツ、58号車ポルシェ911 GT3 Rが背後に迫った。

 3台が1.2秒以内に収まる状況で迎えたファイナルラップでは、バックストレートでレッグがバウマンに強襲。サイド・バイ・サイドで一度はNSXが鼻先を出したが、ストレートエンドの左コーナーでイン側を取ったレクサスが粘りをみせてポジションを取り戻す。

 直後、ラインが若干膨らんだ86号車NSXにロングの58号車ポルシェが襲いかかり、2番手と3番手のポジションが入れ替わった。この間に14号車レクサス(バウマン/カイル・マルセッリ組)はトップチェッカーを受け、2018年シーズン第4戦ミド・オハイオ以来、2度目のクラス優勝を飾った。

 IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ次戦、第11戦は9月7~9日、カリフォルニア州のラグナ・セカで開催される。同レースではGTカテゴリーに加えて最後方のプロトタイプクラスもエントリーに加わる予定だ。

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