「カローラハッチバック(日本名カローラスポーツ)」が8月12日、米ミズーリ州セントルイスで行われたフォーミュラ・ドリフト・シリーズにおいて、今シーズン2勝目をあげた。
今年6月、カローラのハッチバックモデルとして12年ぶりに国内販売が開始され、話題となっているトヨタの新型「カローラスポーツ」。海を渡った米国では一足先に今春、“カローラハッチバック”としてデビューしており、早くもモータースポーツシーンで活躍を見せている。
大きく張り出した前後のオーバーフェンダーとイエローのボディカラーが特徴的なカローラハッチバックは、年間8戦でドリフトキングを決めるフォーミュラ・ドリフト・シリーズに、パパダキス・レーシングから参戦している車両だ。各部はドリフトレースに特化した仕様に徹底的にモディファイされており、2.5リッター4気筒ターボチャージドユニット「2AR」は、ニトロ噴射により驚異の1,000馬力を発揮。駆動方式もFRへと変更されており、怒濤のパワーは極太の後輪を通じてアスファルトへと伝えられる。もっとも、こうした過激なチューンが可能となるのもベースとなるカローラハッチバックの素性の良さがあればこそだろう。
このモンスターマシンが、先日セントルイスで行われたシリーズ第6戦で、今シーズン2回目の勝利を飾った。ステアリングを握るのはシリーズ王者の経験もある辣腕ドライバーのフレデリック・アスボーで、タイヤのグリップ力がキーとなるコースを制した。残り2戦でトップとの差は30ポイントと、十分逆転を狙えるようだから、今後の善戦に期待したい。
フォーミュラ・ドリフト・シリーズ発足の一因は映画「ワイルド・スピード・シリーズ」のヒットだが、爆音を立てて疾走する日本車が同作のイメージをけん引したのは周知の事実。銀幕での活躍さながらに、現実のレース界でもライバル達をねじ伏せてドリフトキングとなるのか。その動向から目が離せなくなってきた。
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