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スポーツ 2018.8.4

ZENT立川、左足負傷も決勝は出場の見込み。「ブレーキが壊れた瞬間、自分の体は大変なことになると覚悟した」

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 スーパーGT第5戦富士の練習走行で起きたZENT CERUMO LC500立川祐路とModulo KENWOOD NSX GT3の道上龍との大クラッシュ。2人ともサーキットのメディカルセンターに運ばれ、幸いにも大きな怪我はなかったもののクルマの損害は大きかった。ZENTは予選を欠場する見込みで、Moduloは今回のレース出場は取り止めた。御殿場市内の病院から戻ったばかりの立川に話を聞いた。

 土曜日午前の練習走行開始から34分を過ぎたとことで、1コーナーのブレーキング入った立川はスピン状態になり、前を走行していた道上の後方に衝突して両者のマシンは大破。セッションは赤旗中断となった。衝突時の立川のマシンの速度は約220km/hだったという。

    Modulo NSX GT3の道上「立川とお互い、大きな怪我がなくて良かった」と話すも、マシンは「全損」

「ニュータイヤでコースインして、ちょうどアタックに入ったところで、(1コーナーで)ブレーキを踏んだ瞬間に壊れたのが分かりました。最初に一瞬だけブレーキの感覚はあったけど、すぐにズドンと抜けてペダルが床まで行った。瞬間的に壊れたというのは分かった」とその時の状況を振り返る立川。

 ブレーキトラブルの原因は今はまだ調査中とのことだが、立川はとっさにクルマをスピンさせて、衝突の衝撃をできるだけ和らげようとした。百戦錬磨のベテラン立川ならではの、瞬間的な防衛本能だった。

「そこで体が反応したというか、真っ直ぐにぶつかるのはとにかく嫌だったのでステアリングを右に切ってスピンしました。でも、やばかったですね。今までの人生のなかでも一番にやばかったかもしれない」

「アタックに入っていたので1コーナーではだいぶ飛び込んでいたし、正直、ブレーキが壊れて『あっ』となった瞬間、自分の体は大変なことになると覚悟した。終わったと思った。少なくとも、ドライバーとしては終わったと瞬間的に思った。そのくらい、瞬間的にいろいろ思いました。本当に、本気で怖かったです」

「ただ、結果的に、言い方は悪いですけど道上(龍)くんのNSX(GT3)に当たったことによって、衝撃がだいぶ和らいだ。あのまま道上くんに当たらずにウォールに行っていたら、無事じゃすまなかった。本当に、僕にとってはラッキーだった。スピンしてから、前方のクルマが目に入って、当たったときに『これで助かるかも』と思いました。そのときはどのクルマかもわからなかったけど、医務室で相手が道上くんだったことを知りました」 

「クルマが止まってからは、とにかく衝撃がすごかったのと、体の左側が瞬間的に痛くて息ができなかった。炎は見えていましたが、クルマの前の方だけだったので、そんなに焦ることはないなと思っていました。とりあえず無線で『ブレーキが壊れた』と言って、クルマを降りるときにまた無線で文句を言って(苦笑)、怒っていたのと、足はメチャクチャ痛かったのと、それでも体は大変なことになっていなさそうだったのでホッとしたのと、という状況でした」

 取材に応える立川の左足の甲は、大きく紫色に腫れ上がっていた。念のため御殿場市内の病院でも検査を受けて骨に異常はないことが確認されたとはいえ、まだ靴も痛くて履けない状況。左足ブレーキが信条の立川にとっては厳しい状況ではあるが、明日の決勝には出場する意向のようだ。

 とにもかくにも、クラッシュした両者にとって大きな怪我にならなかったのが不幸中の幸い。現在のGT500マシンの安全性の高さを実証する形となったが、ガレージ内では決勝に間に合わせるべく、チーム、メカニックによる懸命の修復作業が続けられている。

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