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愛車の履歴書──Vol41. 大黒摩季さん(後編)

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愛車の履歴書──Vol41. 大黒摩季さん(後編)

愛車を見せてもらえば、その人の人生が見えてくる。気になる人のクルマに隠されたエピソードをたずねるシリーズ第41回。後編は、アーティスの大黒摩季さんが、憧れのクルマに見て、乗って、触れた! そして、クルマへの思いを語る。

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【前編はこちら】

クルマが好きで、風に吹かれるのが好き。メルセデスのオープンスポーツカー「SL」を3台乗り継いだ大黒摩季さんの愛車歴は前編で紹介した。

デビューから10年余り。結婚した大黒さんのクルマ選びには変化が表れた。メルセデス・ベンツSLから、おなじメルセデスの「CLS」に乗り換えたのだ。CLSは2004年に登場した、「Eクラス」をベースにしたセダンで、4ドアでありながらクーペのような流線型のフォルムが特徴だ。実用性とスタイリッシュさを兼ね備えたモデルと言える。

「結婚を機に4ドアセダンにしたんですけど、やっぱりスポーツカーが好きで、走る時の音が大事だからマフラーを換えて4本出しにしたり、外装パーツをAMGのモノに換えたり、いろいろカスタムしましたね。家族からは『お品がない』って不評でしたけど(笑)」

1992年のデビュー以来、トップアーティストとして活躍を続けてきた大黒さんだが、その道のりは決して平坦ではなく、さまざまな苦労や挫折を経験している。2010年からの数年間は、病気の治療や手術の影響により活動休止を余儀なくされた。

しかし見事復活を遂げた大黒さんは現在、楽曲制作やリリース、ライブツアー、メディア出演など、精力的な活動を続けている。2011年の東日本大震災以来、岩手、宮城、福島、熊本、北海道などさまざまな被災地へボランティア活動にも出かけ、この4月には自らが主催する能登半島地震の被災地復興を目的としたチャリティライブもおこなった。

「今日、この赤い『コルベット』を見た瞬間、『あぁ、無事チャリティライブ終わったあとでよかった~』と、思いました。ライブにぜんぶ注ぎ込んじゃって、もうすっからかんだから(笑)。もし今大きなお金があったら、乗って帰りたくなっちゃったかもしれない」

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「やっぱりカッコいい。昔のロックミュージシャンはシャンパンとコルベット! って、決まっていたんです。特に昭和世代はね(笑)。人前に出るときはピカピカで、プライベートとは切り離されていて、それがセレブリティだなあって、憧れていました。殿(吉川晃司)が昔、黒いコルベットに乗っていて、『Black Corvette』っていう歌もあるんです。悔しいから、わたしはこの赤いコルベットに乗って、『ブラッディ コルベット』っていうシャレた曲でも書いてやろうかしら(笑)」

大黒さんは運転席に乗り込み、6.2リッターV8エンジンのサウンドを確かめる。

「迫力のある低音とキュッと締まった気持ちいい中音域が混じったいい音! 環境のために電気自動車、というのはわかるけど、わたしはやっぱり“音”がないと物足りない。クルマのデザインも同じで、 “便利”とか“快適”を追求していくと、だんだん同じようなカタチになっていくんですよね。わたしはそつなくまとまっているより、ゴツゴツしてたり無骨であったり、クセや個性があるもののほうが好き。今日撮影した旧いSLもコルベットも、そういう意味でキュンとしました。なんでもそつなくできる子のほうが、一緒に暮らすのにはいいけど、どうしても真っ直ぐな不器用な子に惹かれてしまう……なんて、恋人選びと一緒かな(笑)」

手触りや口当たりのよさだけではなく、ときに癖を感じさせるような強い個性があったほうがいい。その思いは大黒さんがつくり、歌う音楽にも重なる。

「音楽もいろんなアーティストがこだわって、それぞれの世界を表現しているから、多彩な曲やサウンド、ジャンルが生まれると思うんです。近ごろは世界も日本もコンプライアンスなど細かいことを言いすぎて、世の中全体の色あいが少なくなったなあという気がする。“はみ出すことを良しとしない”予定調和的な世界に違和感を感じていて、そこを突破したいなあっていつも思っています」

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「ファーストアルバムに入っている『風に吹かれて』は、軽井沢に向かうドライブ中のことを歌った曲。森の中を、マイナスイオンを浴びながら走る気持ちよさとか、実体験をそのまま書いています。直接的にクルマのことを書いていなくても、自分を俯瞰で見るために違うところに出かけてみよう、みたいな曲もいっぱいあるし。風に吹かれてクルマを走らせていると、自分のギアがニュートラルになるのを感じる。クルマや旅はわたしの音楽にとって重要なエッセンスですね」

ファンからは“摩季姐”と呼ばれ、その飾らない人柄と率直な物言いが支持される大黒さん。「わたしは人にメッセージするタイプじゃない。ぜんぶ自分のためにやっていて、それに共感してくれる人がいるだけ」と、言うが、その音楽や言葉は多くの人の心を動かす。「クルマ離れ」と言われている若い世代についてどう思いますか? と尋ねてみた。

「YouTubeで星空を見るより、星空の下にクルマを止めて、音楽を聴きながら眺めるほうがずっと気持ちいいよって思う。海に行って潮風に吹かれるのもそう。わたしが若い頃は、そういうことを教えてくれる先輩や大人がいたよね。だからわたしはそうするし、楽しそうにしている大人を見れば、若い人もきっとクルマの魅力に気づくと思う。」

撮影を終えると、「帰り、途中まで送っていってもらえない? 少しでも乗ってみたいから」と、コルベットの助手席に乗り込んだ大黒さん。その華やかな笑顔が、赤いスポーツカーによく似合っている。

「小金持っている女子たちに『ブランドものを集めることにも飽きたらスポーツカーを買っちゃいなよ!』と、言いたい(笑)。わたしも野菜を買うみたいに、“これちょうだい”って、好きなクルマを買うのが夢なの(笑)。今日は“クルマ愛”が再燃しちゃって、さぁどうしよう!って感じです」

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【愛車の履歴書 バックナンバー】
Vol1.市毛良枝さん 前編/後編
Vol2.野村周平さん 前編/後編
Vol3.宇徳敬子さん 前編/後編
Vol4.坂本九さん&柏木由紀子さん 前編/後編
Vol5.チョコレートプラネット・長田庄平さん 前編/後編
Vol6.工藤静香さん 前編/後編
Vol7.西内まりやさん 前編/後編
Vol8.岩橋玄樹さん 前編/後編
Vol9.吉田沙保里さん 前編/後編
Vol10.板野友美さん 前編/後編
Vol11.常盤貴子さん 前編/後編
Vol12.永山瑛太さん 前編/後編
Vol13.菊地英昭さん THE YELLOW MONKEY / brainchild’s 前編/後編
Vol14.岸谷五朗さん 前編/後編
Vol15.瀬戸朝香さん 前編/後編
Vol16.市原隼人さん 前編/後編
Vol17.中山美穂さん 前編/後編
Vol18.伊藤英明さん 前編/後編
Vol19.村井國夫さん&音無美紀子さん 前編/後編
Vol20.今井翼さん 前編/後編
Vol21.長谷川京子さん 前編/後編
Vol22.萬田久子さん 前編/後編
Vol23.有森裕子さん 前編/後編
Vol24.豊原功補さん 前編/後編
Vol25.木戸大聖さん 前編/後編
Vol26.小柳ルミ子さん 前編/後編
Vol27.小林麻美さん 前編/後編
Vol28.井上順さん 前編/後編
Vol29.三上博史さん 前編/後編
Vol30.柏原芳恵さん 前編/後編
Vol31.佐野勇斗さん 前編/後編
Vol32.佐野史郎さん 前編/後編
Vol33.宅麻伸さん 前編/後編/バイク編
Vol34.吉田栄作さん 前編/後編
Vol35.益若つばささん 前編/後編
Vol36.溝端淳平さん 前編/後編
Vol37.君島十和子さん 前編/後編
Vol38.吉沢悠さん 前編/後編
Vol39.高岡早紀さん 前編/中編/後編
Vol40.木村多江さん 前編/後編
Vol41.大黒摩季さん 前編

文・河西啓介 写真・安井宏充(Weekend.) ヘア&メイク・森山由佳子 スタイリング・内田孝昭 編集・稲垣邦康(GQ)

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みんなのコメント

1件
  • 葛葉恭次
    でも歌は今でいう地雷な行き遅れオバサンが共感するような歌詞も書けるんだからスゴいよなあ…
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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