「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、アルファロメオ ジュリエッタだ。
アルファロメオ ジュリエッタ(2012年:ニューモデル)
アルファ147の後継モデルであるCセグメント ハッチバックは「ジュリエッタ」の名が与えられた。東日本大震災の影響などで遅れた日本デビューだが、2種のエンジンで3グレードを発表。アンチフォルクスワーゲン ゴルフ派に、またもや魅力的な1台が加わった。
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往年の名車「ジュリエッタ」の名が蘇った。とはいえ発表されたのは、アルファロメオ 創立100周年にあたる2010年のジュネーブ モーターショー。日本での発表が今年(編集部註:2012年)1月まで遅れたのは、アルファTCTと呼ばれる6速DCTの開発に時間がかかったことが大きな原因のようだ。
しかし、待たされただけのことはあった。日本仕様のジュリエッタにはスプリント、コンペティツ
ィオーネ、クアドリフォリオヴェルデという3グレードがラインナップされるが、前者2グレードはミトにも搭載されている1.4L ターボを搭載。これにアルファロメオのDCTである6速TCTが組み合わされ、なかなかパワフルに仕上がっている。しかもアイドリングストップ機能も装着され、最近のイタリア車は環境性能も心苦しくない程度に満たしている。
さらに走りを面白くしてくれるのが、アルファロメオ DNAシステムだ。ESC、エンジントルク、ペダル感度、オーバーブースト、シフト、ブレーキ、パワステに至るまで統合制御して、D=ダイナミックモードに合わせると、いかにもアルファロメオらしい性格の走りを見せてくれる。
日本仕様は3グレード。どれも走りが楽しい!
一般的な鋳鉄式のサスペンションに比べフロント約4kg、リア約10kg軽いアルミを多用した足まわりと、ハイテン材を使用して重量比で91%軽量のボディが功を奏し、グイグイという言葉がピッタリの、コーナー中心に引き込まれるようなハンドリングが味わえる。目下最大のライバルであるフォルクスワーゲン ゴルフが、どこまでも安定感を忘れない忠実性を謳うならば、ジュリエッタにはそこにエモーショナルな色気が加わったと言えばいいだろうか
ちなみに16インチタイヤのスプリントの方が乗り心地はいいが、ハンドリングはややダルい。17インチのコンペティツィオーネの方がシャキッとしていて、よりアルファロメオらしい。乗り心地はやや硬めとなるが、路面の悪い街中で後席に乗せられていても問題ない程度だ。
より尖った走りを楽しみたい向きには、1.75Lの直噴ターボエンジンを搭載したクアドリフォリオ ヴェルデも設定されているが、MTのみの設定なので、現実的なオススメはコンペティツィオーネとなるだろう。
アルファロメオらしい洒脱なデザインと、ドイツ勢に負けない後席やラゲッジルームの広さといったユーティリティ性、そして走りは絶対にイタリアンの熱い魂は譲れない。Cセグメント ハッチバックの輸入車に、また魅力的な1台が加わったといえるだろう。
アルファロメオ ジュリエッタ コンペティツィオーネ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4350×1800×1460mm
●ホイールベース:2635mm
●車両重量:1400kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1368cc
●最高出力:125kW(170ps)/5500rpm
●最大トルク:230Nm(23.5kgm)/2250rpm
●トランスミッション:6速DCT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:プレミアム・60L
●10・15モード燃費:未発表
●タイヤサイズ:225/45R17
●当時の車両価格(税込):358万円
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