「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、ランボルギーニ ガヤルド(右ハンドル)だ。
ランボルギーニ ガヤルド(2011年:右ハンドル仕様)
ランボルギーニ ガヤルドLP550-2には、右ハンドル仕様が設定されている。今回、その右ハンドル仕様に袖ヶ浦フォレストスピードウェイで試乗することができた。初めての右ハンドル ランボルギーニだったが、走りっぷりは左ハンドルと変わらず、日本ではけっこう人気を呼ぶかもしれない・・・。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
スーパーカーブームの洗礼を受けた世代にとっては、いま(編集部註:2011年)買える世界中のクルマの中で、ガヤルドはもっとも当時のあの空気を感じさせる存在だといえるだろう。2003年に登場して以来、世界的に安定した販売を示しており、歴代ランボルギーニ車の中でもダントツで成功したモデルとなっている。
ガヤルドというと4WDのイメージが強いところだが、実は2年前の2009年に発表された限定車に次いで、約半年前の2010年から2WD車がラインアップに加わっている。また、意外と知られていないのだが、日本導入当初から右ハンドルが設定されている。そして今回はサーキットで、その2WDで右ハンドルのガヤルドを初めてドライブするチャンスに恵まれた。
エンジンスタートボタンを押すと、コクピットの後ろからブォン!と一発、派手な空吹かしとともに5.2LのV10 DOHCエンジンが目覚める。そのパワースペックは最高出力550ps/最大トルク540Nmと、4WDに比べると若干低い数値だが、それでも強力そのもの。ちなみに左ハンドル仕様とスペックは変わらない。
2WDらしい軽快な走りは左ハンドル仕様と変わらない
コースインし、豪快なエキゾーストサウンドを轟かせながら、みるみる加速する。コーナリング中に強めに踏むと一瞬横を向きそうな動きを示すが、2WD専用に設定されたESPが即座にアシストしてくれるから不安はない。
2ペダルMTの「e‐ギア」は、もちろんオートモードも選べるが、せっかくだから左が「-」、右が「+」のパドルを駆使してマニュアルモードで走る。シフトダウンするたびに、ちょっと大げさなくらい派手にブリッピングするのも演出の一環だろう。
4WDに比べると、フロントに駆動系の機構がないぶん軽く、ターンインも軽快で、4WDよりもステアリングにダイレクト感がある。さまざまな条件下で安定して乗りやすいという点では4WDに分があるが、2WDのスポーティな乗り味も捨てがたい。
右ハンドル化で一番気になるフットペダルの位置については、太いタイヤを履くためタイヤハウスの張り出しが大きく、全体的に左に寄っていて、アクセルが通常のブレーキの位置にある感じなのだが、まあ慣れれば大丈夫だろう。ワイパーの支点も、もちろん右側に移設されている。
ちなみに車両価格は右ハンドルのほうが高いのだが、ランボルギーニ・ジャパンでは、その設定があることも知っていただけるとありがたいとのこと。日本での使い勝手を考えると右ハンのほうがもちろんメリットが大きい。日本で買えるスーパーカーで右ハンドルが選べる車種は非常に限られるので、国産車に慣れた人やスーパーカー初心者にとってはありがたい話だ。
■ランボルギーニ ガヤルド LP550-2 主要諸元
●全長×全幅×全高:4345×1900×1165mm
●ホイールベース:2560mm
●車両重量:1380kg
●エンジン種類:V10 DOHC
●排気量:5204cc
●最高出力:405kW<550ps>/8000rpm
●最大トルク:540Nm<55.1kgm>/6500rpm
●トランスミッション:6速AMT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●JC08モード燃費:未発表
●タイヤ:前235/35ZR19、後295/30ZR19
●当時の車両価格(税込):2408万1750円~
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みんなのコメント
ガヤルドは新車、中古、2台乗り継ぎました。
ガヤルドは
「サラリーマンでも買える」とか
「初心者向け」とか言う人がいますが
そうは思いませんね。
劣化した部品の交換や故障修理の費用は
かなりの出費になりますよ。
例えば部品代だけでも
ヘッドライトスイッチは25万
フロントリフトポンプは80万
バックカメラは30万
普通のクルマとは一桁違います。
新車同様の個体を買っても
まるでタイマーが仕込まれているように
次々と壊れます。
嘘だと思ったら
買って維持してみてください。
(笑)