現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 出るのが早すぎたのか発想が斬新すぎた!? 平成を代表する迷車3選

ここから本文です

出るのが早すぎたのか発想が斬新すぎた!? 平成を代表する迷車3選

掲載 更新 2
出るのが早すぎたのか発想が斬新すぎた!? 平成を代表する迷車3選

■平成を代表するような迷車珍車をプレイバック

 国産車の生産が本格的に始まったのはおよそ100年前で、現在までに数多くのクルマが誕生。とくに平成の30年間で、クルマの各性能が飛躍的に進歩しました。

スープラ並みに速いセダンがあった? 絶滅寸前なスゴいセダン5選

 なかには歴史に名を刻むような名車が登場しましたが、同時にかなりユニークな迷車も存在します。

 そこで、平成に発売された迷車のなかから、厳選した3台をピックアップして紹介します。

●ダイハツ「リーザスパイダー」

 1986年にデビューしたダイハツ「リーザ」は、軽自動車のスペシャリティカーとして唯一の存在だった、スズキ「セルボ」の対抗馬として開発されたモデルです。

 デザインは全高を低くしたスタイリッシュなクーペスタイルで、主に若い女性をターゲットとしていました。

 そして、バブル景気末期の1991年に、派生車の「リーザスパイダー」を発売。

 軽自動車規格の変更により660ccとなったリーザをベースにルーフをカットし、ソフトトップを装着したオープン2シーターです。

 元々、リーザはオープンカーを想定したデザインではなかったため、リーザスパイダーの仕上がりにはかなりの無理矢理感があり、決して美しいクルマとはいえませんでした。

 また、オープン化にともなってボディの強度と剛性を確保するために、シャシ各部に補強部材を追加した結果、車重は730kgと640kgのベースモデルに対して90kgほど重量が増加。

 そのため、エンジンは64馬力を発揮するパワフルな直列3気筒ターボのみを採用しています。

 当時の新車価格は145万3000円(5速MT、消費税含まず)とベースモデルより約40万円高かったこともあり、販売面はまったく振るわず、現存数の少なさからレア度が非常に高いモデルです。

 発売時期から逆算すると、リーザスパイダーの開発がスタートしたのは景気が上昇過程にあったころと想像できるため、まさに時代が生んだ迷車ではないでしょうか。

●ホンダ「エディックス」

 2004年に発売されたホンダ「エディックス」は、「3by2」と呼ばれる3席2列シートにより6人乗りを実現したユニークなミニバンです。

 このシートの特徴は、かつて大型セダンで採用されていたベンチシートとは異なり、前席、後席ともすべてのシートが独立してスライド可能なことです。

 横3人で乗車する際に中央のシートのみを後退させれば、左右のシートの乗員と肩が干渉することを防止できるなど、アイデアが多数盛り込まれていました。

 また、前席に3人乗車する場合でも後方視界を確保できるよう、ルームミラーの位置を運転席側にオフセットしてマウントするなど、細かな工夫も施されています。

 外観のデザインもユニークで、室内を極力広くするために左右のボディパネルが垂直に近い角度でレイアウトされており、サイドビューはスタイリッシュながら、前後から見ると真四角なシルエットです。

 発売当初は最高出力130馬力の1.7リッター直列4気筒SOHCエンジンと、156馬力の2リッター直列4気筒DOHCエンジンが搭載されていましたが、パワー不足という声からマイナーチェンジで162馬力の2.4リッター直列4気筒DOHCエンジン搭載車が追加され、1.7リッター車は廃止となりました。

 ほかにも装備の充実などテコ入れがおこなわれましたが、スライドドアのミニバンほどの人気を獲得することができず、2009年に「フリード」と統合されるかたちで販売を終了。

 なお、エディックスは欧州にも「FR-V」という車名で輸出され、日本仕様には設定されなかったディーゼルエンジン車やMT車が販売されていました。

■目撃例は多いけど売れていなかったモデルとは!?

●スズキ「キザシ」

 2009年にデビューしたスズキ初のミドルクラスセダン「キザシ」は、日米欧向けに開発されたグローバルモデルです。

 ボディサイズは全長4650mm×全幅1820mm×全高1480mmとやや大型で、流麗でスタイリッシュなデザインとなっています。 

 最高出力188馬力の2.4リッター直列4気筒エンジンを搭載し、欧州や北米でテストを重ねて熟成された4輪独立懸架による上質な走りと、乗り心地のよさの両立が図られていました。

 しかし、価格が278万7750円(消費税8%込)と、当時のスズキのラインナップのなかではかなり高額だったことと、国内は受注生産のみということもあり、販売は極端に低迷してしまいます。

 登録台数の少なさから珍車ともいえるキザシですが、警察車両(捜査車両)として数多く導入された実績があり、実際に「キザシを見たら覆面パトカーと思え」という逸話もありました。

 覆面パトカーは隠密行動をする必要がありますが、珍車であるキザシでは逆に目立ってしまうというケースもあったのではないでしょうか。

※ ※ ※

 迷車といっても、決して出来が悪いクルマというわけではありません。

 ニーズや発売時期を見誤ったなどの理由で、販売が低迷してしまったということも考えられます。

 しかし、それが莫大な損失を生むことになるため、メーカーも過去の失敗から学び、近年は迷車が誕生することが少なくなったように感じます。

こんな記事も読まれています

「北海道キャンピングフェア」開催せまる!開放的な空間でアウトドア体験【動画あり】
「北海道キャンピングフェア」開催せまる!開放的な空間でアウトドア体験【動画あり】
グーネット
アウトモビリ・ピニンファリーナ ハイパーEV「バッティスタ」限定車&「B95」日本初上陸
アウトモビリ・ピニンファリーナ ハイパーEV「バッティスタ」限定車&「B95」日本初上陸
グーネット
ホンダ 新型「WR-V」純正アクセサリー人気ランキング 第1位はタフ感アップの定番パーツ
ホンダ 新型「WR-V」純正アクセサリー人気ランキング 第1位はタフ感アップの定番パーツ
グーネット
見た目に惚れて選んでも後悔しない魅力がある【試乗レポート メルセデス・ベンツ CLA】
見た目に惚れて選んでも後悔しない魅力がある【試乗レポート メルセデス・ベンツ CLA】
グーネット
役者が揃った優勝争い─マルティンの長い長い残り5周、M.マルケスの誤算、バニャイアの9コーナー/第5戦フランスGP
役者が揃った優勝争い─マルティンの長い長い残り5周、M.マルケスの誤算、バニャイアの9コーナー/第5戦フランスGP
AUTOSPORT web
コスパ最強のスポーツカーは[先代スイスポ]!! スポーツカーが40万!? 130馬力超えの6MTで買える!
コスパ最強のスポーツカーは[先代スイスポ]!! スポーツカーが40万!? 130馬力超えの6MTで買える!
ベストカーWeb
今なら完全NGよ!! 昔にあった信じられない[ゆる~い交通ルール]
今なら完全NGよ!! 昔にあった信じられない[ゆる~い交通ルール]
ベストカーWeb
マクラーレン「750Sスパイダー」を関西まで長距離テスト! サーキットが真骨頂のクルマが提案する日常の楽しみ方とは
マクラーレン「750Sスパイダー」を関西まで長距離テスト! サーキットが真骨頂のクルマが提案する日常の楽しみ方とは
Auto Messe Web
新型ロータス・エレトレ Sへ試乗 「5.1m」が小さく感じる敏捷性! 歴代最高のインテリア
新型ロータス・エレトレ Sへ試乗 「5.1m」が小さく感じる敏捷性! 歴代最高のインテリア
AUTOCAR JAPAN
GTWCアジア第2ラウンドタイはアウディ&ポルシェが優勝。レース2で5ZIGENが2位に
GTWCアジア第2ラウンドタイはアウディ&ポルシェが優勝。レース2で5ZIGENが2位に
AUTOSPORT web
盟主PWRが『クプラ・ボーン』披露と同時にEuroRX1王者起用を発表。エクシオンは異車種6台体制に/STCC
盟主PWRが『クプラ・ボーン』披露と同時にEuroRX1王者起用を発表。エクシオンは異車種6台体制に/STCC
AUTOSPORT web
ル・マンの戦いはすでに始まっている。LMDhの逆襲を象徴するポルシェの躍進と謎多き性能調整の裏側
ル・マンの戦いはすでに始まっている。LMDhの逆襲を象徴するポルシェの躍進と謎多き性能調整の裏側
AUTOSPORT web
ラッセル「毎週5位~8位を争うのが現状」短期的な解決策は役に立たず、今後数週間は“痛みを伴う”と覚悟
ラッセル「毎週5位~8位を争うのが現状」短期的な解決策は役に立たず、今後数週間は“痛みを伴う”と覚悟
AUTOSPORT web
免許取得したてで「高級ミニバン」購入!? 「初心者」マーク貼付けた“斬新な姿”に「なかなかいないですよ」 芸人、エハラマサヒロが実車を公開!
免許取得したてで「高級ミニバン」購入!? 「初心者」マーク貼付けた“斬新な姿”に「なかなかいないですよ」 芸人、エハラマサヒロが実車を公開!
くるまのニュース
ボッタスのレースエンジニア交代は、アウディのF1参戦に向けた取り組みの一環。本人とも計画を話し合ったと代表が明かす
ボッタスのレースエンジニア交代は、アウディのF1参戦に向けた取り組みの一環。本人とも計画を話し合ったと代表が明かす
AUTOSPORT web
PHEVには馴染めなかった? V8へ "リターン" の可能性 メルセデスAMG新型「CLE 63」に導入か
PHEVには馴染めなかった? V8へ "リターン" の可能性 メルセデスAMG新型「CLE 63」に導入か
AUTOCAR JAPAN
ロータスが持続可能なモビリティの未来を牽引する動画を公開。2038年までのカーボンニュートラル達成に向けた戦略とは
ロータスが持続可能なモビリティの未来を牽引する動画を公開。2038年までのカーボンニュートラル達成に向けた戦略とは
Auto Messe Web
【顧客の平均年齢43歳】 カリナンがシリーズIIへ進化 ロールス・ロイス製SUVが成し遂げた功績
【顧客の平均年齢43歳】 カリナンがシリーズIIへ進化 ロールス・ロイス製SUVが成し遂げた功績
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

2件
  • 2代目フィアット・ムルティプラ(98~10年)「エディックス(04~09年)は、出るのが早すぎたね。」
    日産・ティーノ(98~06年)「そうだね。」
  • リーザの内装が懐かしい。リーザを買おうと思ったら、ダイハツの営業に「なぜミラにしない」と言われたのが、今でも覚えています。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

199.5235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0119.0万円

中古車を検索
エディックスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

199.5235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0119.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村