もしかしたら気づかないうちに、誰もがボルボに命を救われているのかもしれません。“100万人以上の命を救って60年”というキャッチフレーズが心に刺さります。ボルボ スタジオ 青山にて、ボルボの安全技術についての「ボルボ・セーフティ・セミナー」が催されました。
Volvo Cars Moment – Safety Live Imagesボルボ本社で30年以上安全関連の業務に携わっているボルボ・カーズ・セーフティ・センターのシニア・セーフティ・テクニカル・アドバイザー、ヤン・イヴァーソン氏。ボルボ・カーズ・セーフティ・センターのナンバー2で、シニア・セーフティ・テクニカル・アドバイザーのヤン・イヴァーソン氏が登壇。190cmの長身のスウェーデン人男性で、穏やかな笑みには多数の人命を救ってきた自負が漂っているようです。
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まずボルボの安全技術の歴史がモニターに映し出されました。1959年に実用化された3点式シートベルトにはじまり、1972年の後ろ向きチャイルドシート、1978年のチャイルド・セーフティ・ブースター・クッション、1991年の側面衝突吸収システム(SIPS)、1994年のサイド・インパクト・エアバッグ(SIPS-bag)、1998年の後部衝撃吸収リクライニング機構付フロントシート(WIPS)、2010年の歩行者検知機能付衝突回避・被害軽減ブレーキ、2020年の全車180km/h速度制限など、年々バージョンアップしています。
3 point front safety (seat) belt standard1959年に実用化された3点式シートベルトは、「PV544」に搭載。First rearward facing child safety seat prototype tested in a Volvo (PV 444)チャイルドシートも古くから研究していた。Volvo 940 GLABS(アンチロック・ブレーキ・システム)は1980年代の700シリーズより搭載。Volvo 850 (1992)リアシート中央部が、子供向けシート(ジュニアシート)になる機構は1990年に導入。Volvo 850サイドエアバッグは1994年に実用化。WHIPS1998年に実用化された後部衝撃吸収リクライニング機構付フロントシート(WIPS)。Volvo S40初代「S80」に搭載のインフレータブルカーテン(頭部側面衝撃吸収エアバッグ。とくに業界に影響を与えたのはボルボが世界ではじめて実用化した3点式シートベルト。人体でも腰椎や胸部などの重要な部分を守る構造になっています。片手で簡単に締めることが出来るのも特徴です。さらに素晴らしいことに特許はオープンで、他のメーカーも使えるようになっているとのこと。100万人どころではない人数が救われていそうです。
しかし今では当たり前になっている3点式シートベルトも、導入時には反対意見があったというので驚きです。「シートベルトは個人の人権を侵害する」「独裁主義国家の新事例だ」「縛り付けられるのが怖い」など……。
現在、ボルボでは2020年以降の新型車に速度制限180km/hの機能を装着しようとしています。やはり多少の反発はあるようで、「車が180km/h以上で安全に走れないなんて、弱さの証だよ」「高速で運転しているときは、感覚が鋭くなって、交通状況にもっと注意を払えるんだ」といったイキッた意見もあるようですが、速度制限は避けられない流れとのこと。助手席に乗る身としては180km/hなんて寿命が縮まりそうなのでぜひ制限してもらいたいです。
初代「XC60」は量産車初の衝突被害軽減ブレーキを搭載。The new Volvo XC60 - Crash tests横転事故を想定した安全テストもおこなっている。「スピードの出し過ぎ(SPEEDING)」以外に事故の原因として挙げられたのは、「飲酒や薬物使用による酩酊(INTOXICATION)」「注意散漫(DISTRACTION)」。酩酊や注意散漫に関しては、車内のカメラやセンサーで運転者の行動をチェックし、異常時には警告音で知らせたり安全に停止したりする機能などで対応できるそうです。高齢者ドライバーにも運転支援や衝突回避機能を導入してもらうことで安全性が高まるそうです。
「セーフティ・ストラデジー」は、「リスクマネジメント」から「脅威マネジメント」「負傷マネジメント」の3段階に分類されています。できるだけ初期の「リスクマネジメント」のうちに、未然に事故を防止したいです。
Volvo Cars and POC develop world-first car-bike helmet crash test衝突被害軽減ブレーキ(クルマや歩行者、自転車などを検知)を含む先進安全装備群「インテリセーフ」は、ボルボ全車標準。Volvo 245ボルボはエアバッグの研究でも業界をリード。Volvo 7601980年代、高さ14mの場所から実車(700シリーズ)を落下させる衝突テストもおこなっていた。安全技術の話の次は、希望が持てる未来の話題に変わり、「未来のモビリティ」が紹介されました。コンセプトカー「360c」は、運転する人はおらず、快適な車内で睡眠をとったり、食事したりできる、という夢の交通手段。免許を持っていない身としては実現が待ち遠しいです。
質問タイムのとき、ヤン・イヴァーソン氏に「免許を持ってなくても車が運転できる時代が来るのでしょうか?」と伺ったところ「たぶんタクシーが先に自動運転可能になると思います。やがて免許を持たない方や高齢者や子ども、障害者の方々も、運転することなく自由に車を走らせることができる時代が来るでしょう」とのことで、希望がわいてきます。「いつ頃実現しますか?」とさらに伺ったら「それは答えたくない質問です……」と、時期に対しては明言を避けられました。おそらく世の中のクルマがほぼ全自動にならないと難しそうです。生きているうちに実現されることを祈ります。
Volvo 360c Exterior2018年発表の完全自動運転車のコンセプトモデル「360c」。Volvo 360c Interior Office「360c」の車内では、ビジネス・ミーティングも出来るという。今回、このセミナーで気になったほかのポイントは、MCのボルボ社員の方が話されていたエピソードで、ヤン・イヴァーソン氏が10週間で20kgも痩せられたという件。パーソナルトレーナーのもとトレーニングされ、週2kgも減量。あとでダイエットのコツについて伺ったら「No semla」と一言。「セムラ」とはスウェーデン伝統の、ホイップクリームがはさまったブリオッシュでかなりおいしいのですが甘さが半端ないです。甘いものを食べたあとには眠気がやってくるので、ヤン・イヴァーソン氏はスイーツを食べないことで、さらに運転時の安全度を高めています。
歩く交通安全、ヤン・イヴァーソン氏のお姿を拝見できて、ご利益にあやかれたようです。
文とイラスト・辛酸なめ子
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