「あいつとララバイ」。完結から30年。楠先生が振り返る「ララバイ前史」。高校生でCBナナハンに乗る楠先生は、遂にZ2に出会うのだが…。
©楠みちはる/講談社 ※全ての写真及び記事の無断転載を硬く禁じます。
第2回「Z2とマッハナナハン」
1973年春、カワサキ750RSが登場。発売と同時に高校生の楠先生はすぐに飛びついた…、ワケではなかった。
カワサキの新型250cc「Ninja ZX-25R」その詳細に迫る!
「最初はそんなにイイとは思わなかったですね。当時、高知市内にカワサキの直営店があって、CBナナハンで乗りつけると新車のZ2を試乗させてくれたんです。さすがCBナナハン。ノーヘル(当時は)の高校生でもカワサキはちゃんと対応してくれました。Z2はデカイと思いましたね。あとエンジンがゴロゴロして回り方がCBより重いナと」。
カワサキのお店には新車のマッハナナハン、750SS、通称、H2、マッハIVも置いてあった。
カワサキのお店は高校生の楠先生に750SSを試乗させてくれた。
「乗せてくれましたが、派手なカッコにテレましたね。『このバイクが似合う日本人なんているのか』。マッハナナハンはアメリカ人向け、Z2は大人向け、やっぱりCBナナハンがカッコいい。Kゼロ最高だろ、と思いました」。
照れてしまうような派手なカッコのマッハ750SSは「ララバイ」にも登場する。
極太のチャンバーで大幅にパワーを上げ、セパハン、バックステップ、スタビライザー、FRPフロントフェンダーを装着。フロント周りも大幅に変更。研二が「曲がらない とまらない まっすぐ走ってくれない」と評する750SSだが、赤木の卓越したテクニックもプラスされて、研二に「うそだろ 速すぎるよ」と言わしめた。
この「研二Z2対赤木マッハナナハン」のバトルは「ララバイ」の運命を大きく変えるのだが、そのお話は第10回あたりに出てくるのでは、と思います。
(続きは、第3回「カワサキはヨシムラにもっと…」。お楽しみに!)
あいつとララバイ ファンブック(モーターマガジン社)/2019年10月30日発売
楠先生が書き下ろした初の自叙伝「僕のバイク道・漫画道」完全版や「ララバイ」登場バイク&クルマ56台・実車カラーアルバムなど盛り沢山の内容です。
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