現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 動物接触事故、秋は「鹿」要注意 平均修理費50万越え 対策は 高速は年間約5万件発生

ここから本文です

動物接触事故、秋は「鹿」要注意 平均修理費50万越え 対策は 高速は年間約5万件発生

掲載
動物接触事故、秋は「鹿」要注意 平均修理費50万越え 対策は 高速は年間約5万件発生

シカとの衝突、平均修理費は50万円越え

 道路上に飛び出してきた動物との接触事故、いわゆる「ロードキル」が多発しています。高速道路の場合、2018年のロードキル処理件数は年間およそ4万7400件(NEXCO3社および本四高速、首都高速、阪神高速の合計)。その多くはタヌキ、キツネ、イヌあるいは鳥類など比較的小さな動物ですが、特に北海道では、大型のシカとの衝突事故が深刻化しています。

赤信号で矢印信号が「←↑→」、なぜ「青」にしない? 交通管理上のメリットとは

 北海道開発局の道路維持課によると、道内ではシカとの衝突事故が年間2000件ほど発生しているそうです。1年のなかでもピークは10月、降雪期に入る直前だといいます。大型動物のため衝突したドライバーが死亡する事故も発生しているほか、NEXCO東日本北海道支社によると、高速道路では本線内にシカが侵入した時点で、その区間を通行止めにしているそうです。

 実際に事故を起こした場合、どうなるのでしょうか。損害保険大手の損保ジャパン日本興亜によると、動物との衝突事故は基本的に「物損事故と同じ扱い」とのこと。自動車保険は適用されるものの、車両保険に入っていなかったら車両の損害は補償されないそうです。また、仮に衝突のはずみでほかの物や人に当たった場合、その責任は事故を起こしたドライバーに発生するといいます。

 北海道開発局によると、道内に生息するエゾシカのオスは、肩の高さで1mにも達します。このエゾシカとの衝突事故によるクルマの平均修理費(車両保険の平均支払額)は、52万3000円に上るそうです。

「鹿よけ笛」装着のレンタカーも 効果は?

 このため、NEXCO東日本は道路の周りにシカの侵入を防ぐ柵を設置したり、シカが嫌がる臭いを発する忌避剤を撒いたりしているほか、北海道開発局では事故多発地点のデータを取りまとめたパンフレット「エゾ鹿衝突事故マップ」を作成。そうした場所で、「動物注意」の標識や道路表示も増やしているといいます。

「被害を抑えるためにも、スピードダウンが重要です。動物注意の標識や道路表示がある地点は、実際にシカがよく現れる場所ですから、周囲に注意を払って走行してください」(北海道開発局 道路維持課)

 またニッポンレンタカーでは、道内のレンタカーの多くに「鹿避け笛」を装備しています。2個でひと組になった小さな笛で、フロントバンパーまたはサイドミラー付近に装着、40km/h以上のスピードで走行すると風が通り抜け、特定の周波数の音を発するというもの。人間には聞こえないものの、動物の耳には届くそうです。

 この鹿避け笛についてニッポンレンタカーサービスは、「年ごとに生息状況が異なるため、一概に事故件数が減ったとはいえませんが、確かにシカの正面衝突は減りました」と話します。2015(平成17)年に鹿避け笛の装着を開始して以降、大きな事故は起こっていないそうです。

関連タグ

こんな記事も読まれています

日本ミシュランタイヤが「ジャパントラックショー2024」にブースを出展! サステナブル素材を使用したタイヤなどを展示
日本ミシュランタイヤが「ジャパントラックショー2024」にブースを出展! サステナブル素材を使用したタイヤなどを展示
くるまのニュース
マツダ、電動SUVをサプライズ公開、コンセプトモデル『創 ARATA』とは…北京モーターショー2023
マツダ、電動SUVをサプライズ公開、コンセプトモデル『創 ARATA』とは…北京モーターショー2023
レスポンス
スズキのコンパクトSUV「エスクード」国内販売が終了 新たな「グローバルSUV」投入に期待!
スズキのコンパクトSUV「エスクード」国内販売が終了 新たな「グローバルSUV」投入に期待!
くるまのニュース
スタイリッシュなスタイルと折りたたみ機構を採用 電動アシスト自転車「Refna WINDY」発売
スタイリッシュなスタイルと折りたたみ機構を採用 電動アシスト自転車「Refna WINDY」発売
バイクのニュース
アルファロメオ ジュリア/ステルヴィオ、限定車「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
アルファロメオ ジュリア/ステルヴィオ、限定車「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
レスポンス
GWにホンダ青山本社で「モーターサイクルショー」開催、新型車をじっくり見られる機会!
GWにホンダ青山本社で「モーターサイクルショー」開催、新型車をじっくり見られる機会!
モーサイ
ホンダN-VANがマイナーチェンジ。特別仕様車FUN「STYLE+ NATURE」を同時発売
ホンダN-VANがマイナーチェンジ。特別仕様車FUN「STYLE+ NATURE」を同時発売
カー・アンド・ドライバー
ランボルギーニの電動化第二弾は「ウルス」!フェイスリフトでPHEVになったウルスの全情報!
ランボルギーニの電動化第二弾は「ウルス」!フェイスリフトでPHEVになったウルスの全情報!
AutoBild Japan
トヨタが「新型モデル」世界初公開! クロスオーバー&SUV 2台同時に! 25年半ばまでに発売!? 「bZ3C」と「bZ3X」中国で登場
トヨタが「新型モデル」世界初公開! クロスオーバー&SUV 2台同時に! 25年半ばまでに発売!? 「bZ3C」と「bZ3X」中国で登場
くるまのニュース
フォーミュラEの改良型マシン『GEN3 EVO』が初公開。4輪駆動化と超高速充電対応で2025年デビュー
フォーミュラEの改良型マシン『GEN3 EVO』が初公開。4輪駆動化と超高速充電対応で2025年デビュー
AUTOSPORT web
フォルクスワーゲンが次世代大型電動SUV『ID.CODE』を発表
フォルクスワーゲンが次世代大型電動SUV『ID.CODE』を発表
レスポンス
ホンダ ヴェゼルをマイナーチェンジし新グレードも設定
ホンダ ヴェゼルをマイナーチェンジし新グレードも設定
Auto Prove
最近、スズキのデザインが尖ってきたワケ「キーワードはGSX-R DNAとプラットフォーム」
最近、スズキのデザインが尖ってきたワケ「キーワードはGSX-R DNAとプラットフォーム」
モーサイ
鉄道はあれど重い荷物にはバスのほうがラクだが……運休!? 空港行きの高速バスで2024年問題を痛感した!
鉄道はあれど重い荷物にはバスのほうがラクだが……運休!? 空港行きの高速バスで2024年問題を痛感した!
WEB CARTOP
全長5m超えのトヨタ「大型バン」登場! 斬新“観音ドア&縦4灯テール”採用!? 特許庁が「新ハイエース」公表、反響は?
全長5m超えのトヨタ「大型バン」登場! 斬新“観音ドア&縦4灯テール”採用!? 特許庁が「新ハイエース」公表、反響は?
くるまのニュース
これ全部ベスパ!? 1万5000台による大パレードが行われたベスパワールドデイズ2024
これ全部ベスパ!? 1万5000台による大パレードが行われたベスパワールドデイズ2024
バイクのニュース
[カーオーディオ 逸品探究]実力ブランド「モレル」の最新ハイエンド機『イレイト カーボン』の魅力に迫る!
[カーオーディオ 逸品探究]実力ブランド「モレル」の最新ハイエンド機『イレイト カーボン』の魅力に迫る!
レスポンス
7代目フォルクスワーゲン パサートは中身の濃い変更が行われていた【10年ひと昔の新車】
7代目フォルクスワーゲン パサートは中身の濃い変更が行われていた【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村