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カワサキ「Z900RS」試乗インプレッション/元WGPワークスライダー八代俊二が解説(2019年)

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カワサキ「Z900RS」試乗インプレッション/元WGPワークスライダー八代俊二が解説(2019年)

カワサキらしいDNAが刻み込まれた「走りのZ」
2017年12月の販売開始以来、好調なセールスを続けているZ900RS。タイヤテストなどで何回か試乗して好感触を得ていたが、それはサーキットやテストコースといったキレイな路面での話。

今回の試乗ルートの様に、表面がボコボコに掘れた路面や、大型車の通行でわだちができている路面もある峠道でテストするのは初めてのこと。厳しいコンディションで印象がどう変化するか、興味津々で試乗に臨んだ。

【心に残る日本のバイク遺産】ヤマハ「R1-Z」

走り出して改めて感じたのは、クラッチレバーが非常に軽くて操作しやすいということ。Z900RSは操作系全般が軽く、気持ちよくライディングできる。

ポジションもアップライトで身体に掛かる負担も少ないので、楽な気分でバイクに接することができた。

しかし、走り出しこそ軽快だったが、タイトコーナーが連続する山道に入って意外だったのは、倒し込みで思ったよりもフロントタイヤに舵角が入ること。

路面がスムーズで比較的大きな半径のコーナーが連続するサーキットでは気にならなかったが、急激にカーブが回り込むような峠道では、ためらいがちに車体を寝かすと予想以上にハンドルが切れ込むのだ。

ただ、バイクに慣れて、思い切りよく倒し込めるようになると切れ込みは軽くなる。ビビりながら乗っているとバイクに舐められてしまう感じだ。スパッスパッ、と気前よく倒し込むのがZ900RSを気持ちよく操るポイントだ。

意外という点で言えば、フロントフォークの動きもサーキットで試乗した時のイメージとは違った。初期作動が固く、路面の凹凸に対して細かく反応し、わだちで進路が変わるようなことこそないが、路面の変化がしっかり伝わってくる。

スムーズな路面では、初期作動が良く、滑らかにストロークしているように感じたのだが、路面が荒れ、大きな荷重が掛からない低速コーナーではバイク全体が浮き上がるような印象。

とはいうものの、ペースアップすればサスペンションはしっかりストロークし、それらのネガは感じられなくなる。

Z1のイメージを現代風にリデザインしたZ900RSは、一見スマートなシティボーイのように見えるが、根底には「男カワサキ」のDNAがしっかり刻み込まれている。

Z900RSもカワサキらしい「走り屋のバイク」ってことなのだろう。

文:八代俊二/写真:森 浩輔・南 孝幸

カワサキ Z900RS 主なスペックと価格
全長×全幅×全高:2100×865×1150mm
ホイールベース:1470mm
最低地上高:130mm
シート高:800mm
車両重量:215kg
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量:948cc
ボア×ストローク:73.4×56mm
圧縮比:10.8
最高出力:111PS/8500rpm
最大トルク:10.0kg-m/6500rpm
燃料供給方式:FI
燃料タンク容量:17L
キャスター角/トレール量:25度/98mm
変速機形式:6速リターン
ブレーキ形式 前・後:φ300mmダブルディスク・φ250mmディスク
タイヤサイズ 前・後:120/70ZR17・180/55ZR17
メーカー希望小売価格(消費税8%込):132万8,400円

カワサキ Z900RS の各部を解説&足つき性チェック
【RIDING POSITION】身長:167cm 体重:70kg
お尻の座りが良いところに座って腕を伸ばせば、自然とハンドルを掴める感じ。

ティアドロップ形状のタンクは、後ろ側が絞ってあってフレーム幅も細いので足つきも良好。上半身が起き上がった楽な姿勢がとれる。

この記事のテスター紹介
カラーバリエーション/2019年8月1日に発売開始された2020年モデルはこの2色!
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