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【すでにオーダーストップ!!】消滅するエスティマに対する現場の悲痛な叫び!

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【すでにオーダーストップ!!】消滅するエスティマに対する現場の悲痛な叫び!

 2019年、ついにこの時が来てしまった。トヨタのスタイリッシュミニバンとして人気を博したエスティマの消滅だ。次期モデルの存在が出ては立ち消えを繰り返し、結局トヨタはモデルを消滅させるという道を選択。

 エスティマの生産中止が明らかになるとネットでも騒然となったようにその影響は小さくない。

【まだ買える!! しかも販売好調!!】絶版確定マークX最終仕様の復活可能性

 これは販売の現場とて同じで、エスティマの消滅を惜しむ声は大きい。遠藤徹氏がトヨタの販売現場を直撃!!

文:遠藤徹/写真:TOYOTA、ベストカー編集部

すでに買えない店も出現

【画像ギャラリー】歴代エスティマの雄姿

 エスティマは当初2019年12月に生産終了といわれていたが、早まり2019年10月から、そしてさらに繰り上がり、7月末にオーダーストップとなった。

 9月上旬現在では在庫一掃セールが最終段階にあり、扱うトヨタ店、カローラ店の中には売り切れてしまい、見積書の作成もできない店舗も出始めている。

2016年のマイナーチェンジでこの顔になったエスティマ。7月末の時点でオーダーストップとなっていてすでに購入できない店舗もある

 最終モデルとして発注したアエラスプレミアム2.4Lスーパーホワイト2WD&4WDの在庫が首都圏地区を中心に比較的多くあり、これ以外だと極端に少なくなる。タイミングよく見つかればナビ、ETC付きで45万円以上の値引きが可能な状況にある。

 首都圏の扱い店であるトヨタ店、カローラ店によると、「エスティマはフルモデルチェンジして世代交代すれば、人気が復活できそうなモデルといえる。お客さんから新型車発売の要望が多いが、メーカーによれば残念ながら次期型の投入はないという。とりあえず2020年初めにアルファード/ヴェルファイアがマイナーチェンジし、トヨタ店にはアルファード、カローラ店はヴェルファイアが新たに扱い車と加わるので両モデルに引き継がれることになる」と説明している。

シートアレンジひとつとってもアルファード、ノア/ヴォクシーとも違う世界観を持っていたエスティマだけに消滅を惜しむ声は多数

2006年デビューだから2019年で13年が経過するがミニバンとしてのプロポーションの斬新さ、美しさはまったく衰えない。トヨタ車で別格の存在感がある

将来的にはアルファードとなる

 2020年5月には全国規模で従来の4系列店は全トヨタブランド車を扱うことになる。この時点でヴェルファイアがなくなり、アルファードに一本化される方向にある。したがってエスティマの将来的な後継モデルは当面アルファードということになる。

アルファード/ヴェルファイアは2021年にフルモデルチェンジが予定されていて、その時にアルファードに一本化。エスティマのユーザーの取り込みも狙う

 1~7月の登録累計は5598台で前年同期に比べて2.7%のマイナス、月平均800台にとどまっている。しかしながら7月単月だと851台で前年同月比36.2%の大幅な増加となっている。

「生産中止が既納ユーザーに伝えられ、代替えが増えたため」(首都圏トヨタ店、カローラ店)と分析している。

 現行最終モデルを購入したいのであれば、可能な限り多くのトヨタ店、カローラ店を回り買い得の在庫を探すのに限る。グレード、ボディカラー、特別装備のオプションパーツに限りがあるので、好みのタイプを選ぶ余裕はないから要注意だ。

エスティマを新車で欲しいと思っていてもオーダーストップで残り在庫が少なく、選択肢が限られてきている。もはや選考発注ぶんを狙うしかない状況

証言1:首都圏トヨタ店

 エスティマはアルファードやヴェルファイアと違った商品性であり、同じコンセプトでフルモデルチェンジすれば必ず売れるようになると信じている。エンジンが古い2.4Lで、安心パッケージの「トヨタセーフティセンス」も装備していないのであれば売りにくい。

トヨタはアルファードの販売好調に気をよくして、アルファードに一本化することを狙っているが、果たしてその思惑どおりにいくのか疑問視する声もある

 それでも根強いファンが存在し、生産中止が伝えられると最終モデルを買い求めてくれるお客さんが目に付く。

 よく売れている頃はアルファード、ヴェルファイアのトヨタ車同士が競合し、エルグランドやオデッセイなどとは滅多にぶつかることはなかったから、メーカーとしてはアルファードに一本化しても差し支えないとの判断があったものと思われる。

証言2:首都圏カローラ店

ノア/ヴォクシーからの上級シフトユーザーがエスティマを購入していたというが、手頃なサイズ感のエスティマはもうないとなるとトヨタも厳しいはず

 エスティマはこれまでノアの上級シフトユーザーの受け皿として手頃なサイズとコンセプトで人気が高かった。

 こちらの代わりは来年からアルファードになるようだが、すべてをカバーできない気がする。アルファードのほうが高過ぎるし、サイズも大きいから手が出せないユーザーが多いのではないかと考える。

 どうして現行エスティマをフルモデルチェンジしてくれないのか大いに疑問がある。現行モデルの売れ行きが悪いのは古くなっているからだ。モデルチェンジしアルファードのようなパワーユニットを積み、最新の「トヨタセーフティセンス」を装備すれば復活するのは間違いないと思う。

 スープラ、RAV4のように一旦生産中止しても近い将来復活させて再びヒットするようなモデルもあるのだから、エスティマも同じような道をたどればよいと希望している。

販売会社はエスティマが売れないのは手を入れていないから、と主張し、スープラが17年ぶりに復活したように、いったん休止後に復活することに期待を寄せている

★    ★    ★

 2019年いっぱいで消滅するトヨタ車としてエスティマのほか、マークXがあるが、この2車種では扱いが好対照なのが気になる。

 マークXは終了することを大々的に発表し、特別仕様車としてファイナルエディションも設定。それに対しエスティマは生産中止時期とともにオーダーストップまで早められるという始末。

 歴史の長さを考えると特別感はマークXとはいえエスティマの扱いが粗末すぎると感じている人も多いのではないだろうか。

現行エスティマの生産は2019年10月に終わりとなるが、次期モデルはMIRAIに続く燃料電池車の第2弾として登場するという噂は根強く存在しているから期待したい

 ファイナルエディションが設定されたマークXが今後復活する可能性がほとんどないだろう。それに対しひっそりと消滅することになったエスティマについてトヨタは消滅という認識は持っていないのかもしれない。

 モデル消滅して小休止後に復活するというケースは珍しくない。

 車種リストラにより合理化を推進するトヨタだから楽観視はできないが、これまでスクープしているとおり、燃料電池車として復活するための一時休止と考えられなくもない。

 エスティマの復活の可能性は充分にあると期待したい。

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