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業界ニュース 2019.7.9

市場を切り開いた偉大なクルマが敗北! 「後出しじゃんけん」でバカ売れしたクルマ4選

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 わずかな戦略の差が開拓者の優位性を奪う!

 自動車メーカーは家電や食品と同様に、ライバルとの熾烈な争いを続け、切磋琢磨(せっさたくま)してよりよい商品を作り出している。

    あれ? 思ったほど伸びない……ハイブリッドなのに驚くほど燃費が良くない国産車6選

 ここで取り上げるのは、同ジャンルのクルマの争いであり、後発のクルマに人気が集中した事例である。それを世間では「後出しじゃんけんの勝ち負け」と呼ぶこともあるにはあるが、それは100%正しくはない。

 つまり、デビューの日にちがそう遠くない場合、後発のクルマは決して先発のクルマを見ていないからだ。クルマの開発期間は数年かかるため、ライバルの姿を見てから何かを変える……なんてことは、微妙な価格設定ぐらいしかできないはずなのである。

 それでも後発のクルマが、同ジャンルの先発のクルマを、人気、販売台数で大きく引き離した例は数多い。

 1)日産エルグランド/トヨタ・アルファード&ヴェルファイア

 日産エルグランドの初代は1997年にデビュー。当時はワンボックスタイプの名残を残すキャラバン/ホーミー・エルグランドというネーミングだったが、国産の元祖高級ミニバンの1台だった。

 その乗用車感覚を強めた2代目は2002年5月に発売されたが、なんと同月の翌日に華々しく登場したのが、トヨタ・アルファード。

 兄弟車のヴェルファイアは2008年の3代目アルファードの発売と同時に追加されたのだが、2010年に3代目となったエルグランドがデビューしても、販売台数で圧倒。

 その理由のひとつがエルグランドにはない、初代から用意されたハイブリッドモデルの存在だ。2018年4月~2019年3月の国産乗用車販売台数ではアルファードが63351台で14位、ヴェルファイアが41429台で25位となっているが、エルグランドはベスト50位にも入っていない7431台なのである。

 エルグランドはデザイン、2列目席の居心地はなかなかで、3.5リッターV6のアメリカンな走行性能も悪くないのに、なぜそうなのか。やはり2010年からフルモデルチェンジされず、ハイブリッドモデルがなく、先進安全技術に取り残されたあたりが理由ではないだろうか。

 2)ホンダ・ストリーム/トヨタ・ウィッシュ

 ホンダのストリームは2000年10月のデビュー。当時はミニバン全盛で、出せば売れた時代。ストリームもその例にもれず、5ナンバーサイズのMクラス低全高ミニバンとして大ヒット。

 しかし、ガチなライバルである2003年のトヨタ・ウィッシュの登場で、1車独占の座をあけることになったのだ。ストリームはその後、2006年にフルモデルチェンジ。

 1545mmという立体駐車場の入庫も容易な全高となり、ホンダらしいスポーティーな走行性能を持ち味とし、走りに特化した2列シートモデルをリリースしたものの、2009年に登場した2代目ウィッシュの人気に押され、2014年6月に姿を消すことになった。

 とはいえ、ウィッシュも2017年10月に消滅。ミニバン人気がMクラスでもヴォクシー&ノアのようなボックス型に移行したことが大きい。

 ちなみにストリームの後継車は3列シートを基本としたジェイドと言えるが、こちらも地味な存在となっている。2列シート仕様の走り、ラゲッジスペースの使い勝手などはかなりいいのだが、立ち位置が今では微妙ということだろう。

 やはり総合力で圧倒するトヨタはどのジャンルでも強し!

 3)ホンダ・インサイト/トヨタ・プリウス

 日本の自動車業界に大きなつめ跡を残した激戦が、2代目インサイトと3代目プリウスの対決であろう。時は2009年。

 ホンダは2月に2代目インサイトを1モーターのハイブリッド専用車として華々しくデビューさせたのだが、それから間もない5月、トヨタから3代目プリウスが登場。もちろん2モーターのストロングハイブリッドであり、1モーターのホンダのハイブリッドシステムとの違いをアピール。

 当時、2代目プリウスに乗っていたユーザーが、新鮮味を求めてインサイトに乗り換えた例はけっこう多かったと記憶しているが、ハイブリッド感の強さ(もちろん燃費も)でプリウスがリードするのは当然。2代目インサイトは2014年3月に静かに姿を消すことになったのである。

 もちろん、ホンダ・インサイトは約4年間の空白期間を経て、2018年12月に国内でもハイブリッド専用車として復活。ただし、プリウスとの戦いを避けた、クルマの王道をいくセダンタイプとなっている。

 今では2モーターのハイブリッドシステム=SPORT HYBRID i-MMDを搭載し、高級感、実燃費で20km/L前後はいく燃費性能の良さを売りにしている。スポーティーにも走れる走行性能、後方視界などで勝っているが、2019年5月の国産乗用車販売台数で1位になったプリウスを脅かす存在にはなっていない。2019年3月の販売台数はプリウスの15541台に対して、インサイトは1535台と約1/10なのである。

 4)日産・ジューク&ホンダ・ヴェゼル/トヨタ・C-HR

 またまた、日産&ホンダとトヨタのコンパクトクロスオーバーモデルの戦いである。現行型のデビューはジュークが2010年6月ともっとも古く、今やフルモデルチェンジなしの9年選手。とはいえ、デビュー当時はクロスオーバーSUVの先駆けとなった、スタイリッシュな1台として人気を誇った。

 それに続いたのが2013年12月に発売されたヴェゼルで、クーペとSUV、ミニバンを掛け合わせたデザイン、使い勝手、硬派な走りっぷりで、コンパクトクロスオーバーSUVの人気を独占。2014~2016年の3年間連続で国産SUV販売台数NO.1の座に君臨した。

 で、後発車として2016年12月に登場したのが、トヨタの世界戦略コンパクトクロスオーバーのC-HR。プラットフォームは4代目プリウス同様、トヨタの最新の「TNGA」で、1.2リッターターボと1.8リッターHVを用意。

 ジュークもヴェゼルもスタイリッシュさが売りだったが、それらを圧倒する、それこそ社内外で賛否両論なほど斬新な、コンセプトカーさながらの奇抜なスタイリングが、出てみれば大ウケ。2017年8月に2トーンカラーボディが加わり、商品性はさらにアップ。結果的に2017年国産SUVの販売台数NO.1を、ヴェゼルに代わって獲得。

 2019年5月期では、国産乗用車販売台数で、スポーティーなツーリンググレードも加わったヴェゼルが15位、C-HRが16位と、ヴェゼルがわずかな差で逆転している。

 しかし2018年4月~2019年3月では、C-HRが全乗用車販売台数13位の72009台に対して、ヴェゼルは15位の59974台となっていた。C-HRの場合、ヴェゼルを圧倒するには至っていないが、ジュークの存在を(ジュークの古さもあって)一気に沈めてしまったことは間違いないだろう。

 こうして見ると、トヨタ恐るべし、である。個々、細部の優劣はともかく、商品性の総合力でリードするクルマをしっかりと出してくる。

 もっとも、繰り返すが「後出しじゃんけん」という表現は、ライバル車をじっくり研究したであろう(当然だ)他例と違い、戦いの熾烈さ極まったインサイト/プリウス対決に関しては当てはまらない。

 確かに発売時期は2代目インサイトが2009年2月、3代目プリウスが5月でプリウスが“後出し”のようだが、プリウスが2月にインサイトを見て何かできるはずもない。それぞれの開発のスタートは、ほぼ同時期と見ていいだろう。

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(WEB CARTOP 青山尚暉)

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