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【メルセデスのファミリー向けMPV新型Bクラス日本発表】4つの武器で日本市場を席捲?! もはや敵なしか?

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【メルセデスのファミリー向けMPV新型Bクラス日本発表】4つの武器で日本市場を席捲?! もはや敵なしか?

 2019年6月6日、メルセデスベンツ日本は、東京・南青山にある SHARE GREEN南青山において、メルセデスベンツのマルチパーパスコンパクト、新型Bクラスを発表、予約注文の受付を開始した。

 新型Bクラスは先代に比べ、どれほど進化したのか? 同門のAクラスと比べどう違うのか? またライバル車と比較チェックしてみた。

【新型より旧型!?】新型が出ても旧型のほうがよかったと思えるクルマ5選

PHOTO&REPORT/ベストカーWEB小野正樹

野暮ったさがなくなりスポーティに

メルセデスベンツ日本の上野金太郎社長とアンベールを手伝ってくれた子供たち

Bクラスは初代モデルが2006年にデビューし、2012年に2代目がデビューし、今回7年ぶりにフルモデルチェンジし、3代目となった

 まず、新型Bクラスのプロポーションを見てほしい。ワイド&ローのスポーティなフォルムで、背の高さがあまり目立たず、歴代モデルのなかで最もスポーティだ。

 しかも、ボディサイドのデザインがすっきりしている。これはダイムラーAGのチーフデザイナー、ゴードン・ワゴナーが生み出した、メルセデスベンツの新しいデザイン言語「Sensual Purity(官能的純粋さ)」という哲学に基づくもので、ボディサイドのプレスラインを極力減らしている。

2代目Bクラスは背の高さが目立っていてボディサイドのプレスサインも凝ったもの


 新型Bクラスのボディサイズを見ると、全長4419(4426)×全幅1796×全高1562(1541)mmで、 先代Bクラスに比べ、全長が54mm長く、全幅が11mmワイド、全高が12mm背が高くなり、ホイールベースは30mm長くなった2729mmだ。
※カッコ内はAMGライン。数値はすべて欧州仕様参考値

2分割型リアコンビネーションランプは横に長くなっていてロー&ワイドな印象を与えている。写真はAMGライン。前後225/45R18タイヤに18インチAMG5ツインスポークアルミホイールを装着

 いっぽう、2018年10月に発売された、Aクラスのボディサイズは全長4420×全幅1796×全高1440mm、ホイールベースが2729mm。新型BクラスはAクラスに比べ、全長と全幅はほぼ同じ、全高は122mm高くなっている。

 細かいことをあえていうと、全幅を1800mmに抑えているのは褒めたいが、全高が先代の1540mmから1562mm(AMGラインは1541mm)になっているので、1550mm以内という制限がある多くの機械式駐車場に入らないという点は惜しい。ちなみにライバルであるBMW2シリーズアクティブツアラーは1550mmだ。

全高1440mmと背の低いAクラス。ちなみに現行ゴルフの全高は1480mm

 メルセデスベンツ日本の上野金太郎社長は「新型Bクラスには、乗員とクルマが自然なコミュニケーションをとれる大変楽しいクルマに仕上がっています。荷物がたくさん詰めて、人もたくさん乗れるので、ドライブ中の会話もとても楽しいものになるでしょう」とコメント。

メルセデスベンツ日本の上野金太郎社長とBクラスの商品企画を担当した、同社営業企画部商品企画2課の中山玲さん

 先代Bクラスに続いて新型Bクラスの商品企画を担当した、メルセデスベンツ日本の営業企画部商品企画2課の中山玲さんは、

 「新型Bクラスは、デザイン、ユーティリティ、対話型インフォテイメントシステム・MBUX(メルセデスベンツユーザーエクスペリエンス)、Sクラスと同等の最新の安全運転支援システム、という4つの魅力をひとつも妥協しないであきらめることなく採用しています」と自信を覗かせる。

Bクラスならではの広い室内空間

サポート性の高いフロントシート

広々としているリアシート。ヘッドクリアランスが特にゆとりがある

 エクステリアデザインを追求した結果、室内の居住性が狭くなった、ということはよくあることだが、Bクラスはどうなのだろうか?

 室内空間は、新型Bクラスになり、全幅が11mm、全高が5mm、ホイールベースが 30mm 拡大した恩恵を受けて、大幅に拡大している。

 前席の室内幅は1456mm(+33mm)、フロントのヘッドルームも1052mm(+5mm)に拡大し、歴代モデルで最も広い室内空間となった。

 実際に身長180cmの担当が後席に座ってみたが、頭上空間にこぶし1つ、前席との間にこぶし2つ入るほど広々としており、これはBクラスの最大のウリだと実感した。

 また、リアシートのバックレストは4:2:4分割可倒式を採用し、さエッジまざま使い方に柔軟に対応する。 ラゲッジ容量は通常の5人乗車時の455Lから最大1540Lまで拡大する。

ラインアップは2グレード

こちらはB180。タイヤサイズはB180、B220dの標準車はともに前後205/55R17に17インチ10スポークアルミホイールを装着

AMGラインとノーマルではグリルのラインが違う。AMGラインは1本となる

  価格は1.3L、直4ターボのB180が384万円(消費税8%含む)、2L、直4ディーゼルターボのB200dが422万円(消費税10%含む)。納車予定はB180が7月頃、B200dが10月頃とアナウンスされている。

 B180は136㎰/20.4kgmを発生する1332cc、直4ターボを搭載。このエンジンはデルタ型シリンダーヘッドを採用し、軽量化、省スペースを実現。7速デュアルクラッチトランスミッションの7G-DCTを組み合わせ、ダイレクトな変速を実現しながら振動も抑えるセッティングが施されているという。

 B200dはBクラス初のクリーンディーゼル搭載モデルとなり、 1950cc直4ディーゼルターボエンジンは 150㎰/32.6kgmを発生する。

 このディーゼルエンジンには従来の酸化触媒、DPFに加え、新たに2つのSCR(選択式還元触媒)を 採用した最新の排出ガス浄化システムを採用している。

 B200dに組み合わせられるトランスミッションは新開発8速デュアルクラッチトランスミッションの8G-DCT。さまざまな状況で最適なギアを選択することで環境性能と動力性能の両立を実現しているという。

「Hi!メルセデス」で起動するMBUX

最新の対話型インフォテイメントシステム、MBUXを搭載する

 「Hi!メルセデス」で起動する、Aクラスから採用が始まった対話型インフォテイメントシステムMBUX(メルセデスベンツユーザーエクスペリエンス)を標準搭載しているのも新型Bクラスのウリのひとつ。

 そして何よりも、ジェットエンジンのタービンを思わせる5つの円形アウトレットや、Aクラスとほぼ同じデザインの10.25インチの高精細ワイドスクリーンコクピットはタッチスクリーン操作にも対応しており、「最も新しいクルマに乗っているんだ」という歓びを感じられるのがうれしい。

Sクラスと同等の運転支援システム

「コンパクトクラスにおいても安全性に手を抜かない」というのがメルセデスベンツの哲学。新型BクラスではSクラスと同等の運転支援機能をオプション設定している。

 歩行者や車両の飛び出しを検知した場合や先行車両や障害物を回避できない場合の自動緊急ブレーキによる被害軽減機能、車線維持機能、斜め後ろの死角の車両との衝突回避を支援する機能などが備わる。

 また、Bクラスとして初めてステアリングアシストを採用したほか、システム起動時に高速道路上で自動停止した場合、30秒以内(一般道は3秒以内)であれば自動再発進が可能となり、渋滞時のドライバーの疲労を低減させる。

 またアクティブレーンチェンジングアシストを搭載し、ドライバーがウインカーを点滅させた場合、行き先の車線に車両がいないことを確認した上で自動で車線を変更する。

 さらに走行中にドライバーが気を失うなど、万が一の場合には、自動的に車線を維持しながら緩やかに減速・停止するアクティブエマージェンシーストップアシストなども搭載、 まさに安全性においては手抜かりなしといった感じだ。

 デザイン、ユーティリティ、 対話型インフォテイメントシステム・MBUX、Sクラスと同等の最新の安全運転支援システム という4つの強力な武器を持ってデビューした新型Bクラス。

 はたして、ライバルひしめく欧州Cセグメントで、新型Bクラスは、どう存在感を示せるのか、注目していきたい。

普段ファミリーが実際に使っているシーンをディスプレイしていた


実際に使用したシーンを再現したディスプレイ。ラゲッジルームは広々としていて荷物がたくさん積めそうだ

■メルセデスベンツB180 主要諸元表
全長×全幅×全高:4419×1796×1562mm
ホイールベース:2729mm
エンジン:1332cc、直4ターボ
最高出力:136㎰/5500rpm
最大トルク:20.4kgm/1460~4000rpm
トランスミッション:7速DCT
価格:384万円

最大のライバル、BMW2シリーズアクティブツアラーと比べてどうか?

2シリーズアクティブツアラーで人気が高いのはクリーンディーゼルモデルの218d


 最後に新型Bクラスの最大のライバル、BMW2シリーズアクティブツアラーと比較してみよう。

 2シリーズにはBMWのFFプラットフォームを採用した2種類のMPVをラインアップしている。2列シートのアクティブツアラーとホイールベースを延長し、3列7人乗りとしたグランツアラーだ。

 ガチンコのライバルはやはり2列5人乗りのアクティブツアラーだ。2シリーズアクティブツアラーのボディサイズは全長4375×全幅1800×全高1550mmで、ホイールベースは2670mm。

 全長4419×全幅1796×全幅1562mmの新型Bクラスと比べると、全長が44mm短く、全幅は4mmワイド、全高は12mm低いが、ほぼ同サイズといっていい。

 エンジンは140㎰/22.4kgmの1.5L、直3ターボの218iと、150㎰/33.7kgmの2L、直4ディーゼルターボを搭載する218dの2種類。

 B180の価格は、384万円(消費税8%込み)、B220dは422万円(消費税10%込み、8%換算では414万3000円)。

 2シリーズアクティブツアラーの価格は、1.5L、直3ガソリンターボエンジンの218iアクティブツアラーが377万円、同ラグジュアリーが433万円、2L、直4ディーゼルターボの218dアクティブツアラーラグジュアリーが458万円(そのほか4WDモデルがある)。

 2シリーズアクティブツアラーと新型Bクラスの価格も近く、まさにガチンコのライバルだ。

 どちらがいいかは、新型Bクラスに試乗した後にお伝えしたい。

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