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業界ニュース 2018.12.23

【BMW Mの謎_02】BMW M2クーペとM2コンペティションはこんなにも違うのか

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M2コンペティションはM2の単なる強化版ではなかった。そこにはMパフォーマンスモデルとMモデルくらいの違いがあったのだった。(Motor Magazine 2019年1月号より)

ラインナップの拡大に取り組むBMW Mモデル
BMW AG(本社)の100%子会社であるBMW M GmbH(M社)は、通常のBMWブランドでは満足できない、もっと尖ったスポーツモデルを求めるユーザー向けにMモデルをプロデュースしている。

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実際に組み立てする工場は、通常のBMW車と共通。だが、M社にはエンジン開発者、エアロパーツなどのデザイナー、開発ドライバーも揃っている。そのため、ベースはBMW車でありながら異なる個性を生み出すことができる。

BMWは新型車を開発するときに、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェ(北コース)をどんな車種でも1万km以上の走行テストを行なっているので、当然のようにすべてのモデルでサーキット走行が可能だが、Mモデルは「サーキットを走るマシン」というテーマで作られているため、より本格的なスポーツドライビングが可能となっている。

M社はここ数年、そうした強みを生かして、ラインナップの拡大に積極的に取り組んで来た。主にボディバリエーションを増やすことが主眼だ。たとえばM6にはクーペ、カブリオレ、グランクーペと3つのボディを揃え、M4もクーペとカブリオレがある。

エンジンを強化するというカンフル剤も施されている。M4クーペの後にパワーアップしたエンジンを搭載するモデルが登場するというのがその好例だ。最高出力431ps、最大トルク550NmだったM4クーペが、「コンペティション」では450ps、550Nmになり、「GTS」では500ps、600Nmに。さらに「CS」は460psまでパワーアップし、GTSと同じ有機LEDのテールランプも備えるという具合だ。

どこかで購入を決心しなければならないが、ファンにとっては悩ましいところだ。おそらく今後も、そうした魅力的なMモデルが登場することだろう。

BMW M2クーペからM2コンペティションへの進化
筆者がとくに興味をそそられるのがM2である。MモデルとBMWモデルの中間的な存在のMパフォーマンスモデルだったM235iからM240iに進化し、さらにMモデルに昇格して来たのがM2である。M4クーペやM3セダンより小さめのボディ、短いホイールベースなど昔のM3の良さを思い出させるモデルだ。

日本の道路環境では取り回しがしやすく、使いやすい大きさで人気があるが、M2が本物のMモデルかというと、少し怪しいと感じていた。

それはエンジンがN55B30Aというコードネームで、チューニングは異なるものの、スタンダードなBMWモデルに搭載されるものと同型だったからだ。つまり同じ3L直列6気筒ターボエンジンでも、M3、M4とは別モノだったのだ。

しかしM2コンペティションの登場で、状況は少し変わった。搭載されるエンジンのコードネームはS55B30A、Sから始まる正真正銘のM社のエンジンとして、M3、M4と同じ型式になった。

N55B30Aを搭載するM2が370ps、465Nm(オーバーブースト機能により一時的に500Nmになる)。これに対しM2コンペティションは410ps、550Nmにアップ。これはM4の431ps、550Nmと比べると若干劣るものの、最高出力をより低い回転数で発生しているので、実質的にはM4とほぼ同等になったとみていい。

ちなみにタコメーターを比べると、M2は6500rpmからゼブラ、7000rpmからレッドゾーンが始まるが、M2コンペティションは7000rpmからゼブラ、7500rpmからレッドゾーンなので、出力特性は高回転型ではないのもの高回転まで回せるエンジンなのだ。

M2コンペティションで「本物のMモデル」になった
M2とM2コンペティションの外観は、フロントマスクの印象が少し異なる。100台限定のエディションブラックシャドウなのでキドニーグリルの縁がクロームから黒色になっているだけでなく、ボディ色だった中央部も黒色になる。キドニーグリル自体が若干大きくなっているのは、ヘッドライトのカバーは同じだからキドニーグリルとの隙間が違うことで区別がつく。冷却のために空気量を増やしたのだろうか。

ドアミラーもMモデルらしくなった。M2では通常のBMWと同じミラーだったが、コンペティションになったら2本ステーに見せるデザインになっている。

ボンネットを開けるとM3、M4と同じCFRPで作られたブーメラン型の、ストラットタワーバーの役目をするブレースが目に入る。左右のストラットタワーをつなぐだけではなく、前方にも張り出して補強する方法はハンドリング性能に大きく貢献するから、これも本格的なMモデルになった証拠である。

室内に入るといかにもホールド性の高そうなシートが出迎える。ショルダーサポートも強化され、より高い横Gに耐えられそうだ。

ハンドルの左側にあるスタート、ストップ用のパワースイッチは赤色になった。M5と同じ。いかにも凄いエンジンをスタートさせるのだという演出だが、ドライバーにはちょっと嬉しい。

ステアリングスポークに付くスイッチにもMモデルらしさが出た。左側のスポークにはM1、M2ボタンが付いたのだ。これはDSC(滑り防止装置)のオン、オフも含めたドライビングモードのプリセットだから、サーキット用とか雨の日用とか自分の好みにプリセットしておけばすぐに使えるものだ。

ふたつのモデルを比較しながら箱根のワインディングロードを走ってみると、M2コンペティションの小気味良い走りに魅了された。M2クーペが悪かったわけではないが、M2コンペティションはエンジン、サスペンションともによりダイレクトな感じで楽しい。

エンジンは剛性の高いブロックに囲まれて高回転まで抵抗感なく吹け上がる。トルクの盛り上がり方も上にいくとグイグイくる感じで頼もしい。それでいて下のトルクも十分だから日常も問題ない。

応答性はニュートラル付近から違う。直進時の遊びが小さく、切っていったときの舵角とヨーのリニア感で、M2コンペティションに分がある。

サスペンションが締まった感じのM2コンペティションは、コーナリング中のロール角が小さい。S字などでの切り返しやコーナーから立ち上がるときに、アクセルペダルを踏みながらハンドルを戻していく中で、不安定なロールの戻りが少なくスムーズに走れる。障害物回避のような素早い切り返しでも、姿勢は常に安定している。

M2をここまで鍛え上げてきたコンペティションには、望むものはすべて揃っていると思えてきて、差額の71万円が安く感じる。M社の戦略にはまだこの先があるかもしれないが、もうこれでいい、買ってしまおうという気にさせるには十分な仕上がりだ。(文:こもだ きよし)

BMW M2 クーペ
●全長×全幅×全高=4475×1855×1410mm
●ホイールベース=2695mm
●車両重量=1560kg
●エンジン=直6DOHCターボ
●排気量=2979cc
●最高出力=370ps/6500rpm
●最大トルク=465Nm/1400-5560rpm
●トランスミッション=6速MT
●駆動方式=FR
●車両価格=802万円

BMW M2 コンペティション
●全長×全幅×全高=4475×1855×1410mm
●ホイールベース=2695mm
●車両重量=1610kg
●エンジン=直6DOHCターボ
●排気量=2979cc
●最高出力=410ps/6250rpm
●最大トルク=550Nm/2350-5230rpm
●トランスミッション=6速MT
●駆動方式=FR
●車両価格=873万円

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(Webモーターマガジン Motor Magazine編集部)

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みんなのコメント

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  • tak*****|2018/12/23 13:33

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    菰田さん、M2出た時大絶賛してたよね。
    正直本気のMモデルとしては怪しいと感じていただぁ?なんだこの評論家!ケイマン買っといて良かった。コイツの記事見て買った人、お気の毒さま。
  • sho*****|2018/12/23 22:36

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    素のM2こそ走りを楽しむための純粋なMで、コンペはBMWのハイパフォーマンスカーってイメージですね私は。軽さと重量配分の”BMWらしさ”
    コンペはフロントへプラス50kg
    それぞれ意見はあるでしょうが。
    なにもエンジン型式がMの全てではないでしょう。
    昔日本未導入でしたが1Mクーペってありましたけど、あれはN54ですし。
    記事を書いた人は速さこそMの全てっていう価値観なんでしょうね。
  • bla*****|2018/12/23 13:28

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    このコンペティションからターボを取り払って初代6シリーズE24のM6に適用するのが理想的。
    外装は、ダイアモンドブラックにヘッドライトワイパー、スライディング付、内装ブラックバッファローレザー、後席エアコン、オーディオはベッカー+SKシェーファーがいい。

    かつての燦然たる輝きを復刻して欲しい。

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