■大幅な改良を行い、生まれ変わったディーゼルターボ搭載モデルの実力は!?
メルセデス・ベンツ「Cクラス」が大幅な変更を受け、新たに登場しました。2014年に国内で発売になったCクラスは、累計で6万9000台を販売しています。
メルセデス・ベンツが新型「Cクラス」4タイプ同時発表! 価格は449万円から
2015年以来、BMW「3シリーズ」やアウディ「A4」などが含まれるDセグメントクラスで、ナンバー1を維持する人気モデルです。
しかし、発売以来4年が経ちます。年次改良というかたちでリフレッシュされていますが、徐々にフレッシュさは薄れてきています。今回のマイナーチェンジはかなり大掛かりなもので、構成部品の約半分程度となる6500か所を改良しています。
変更箇所も多岐にわたり、エクテリアデザインの変更、室内のデジタルメーターパネル(インスツルメントクラスター)やワイドディスプレイ(中央部)のほか、「Sクラス」と同等の安全運転支援システムの搭載や、新しいエンジンユニットの導入などがあります。
大幅な改良によって、フレッシュさを取り戻そうというのが目的ですが、それとともに日進月歩で進化を続けている安全機能や環境性能を最新の仕様にアップデートする、ということも目的の一つです。
今回は、新しく採用されたエンジンの中から2リッターディーゼルターボエンジンを搭載した、「C220dステーションワゴンについて試乗レポートをします。
ちなみに、試乗車のグレードは「アバンギャルド」。オプションのAMGパッケージ装備車となっていたので、顔つきはグリルの中に1本バーが渡され、バンパーの空気導入口も大きくなってスポーティになっていました。
ヘッドランプは、ウルトラハイビーム付きマルチビームLSDという最先端のものが標準装備となっています。片側84個のLEDランプを瞬時に制御することによって、前走車や対向車を幻惑させることなく、より広い範囲を照射してくれるというものです。しかも、前走車や対向車がいない場合には最長650m先まで照射するウルトラハイビームも装備されています。
40km/h以下では機能しないので、街中ではほとんど使えませんが、郊外路や高速道路では明るく広く遠くまで路面を照らしてくれるので、とても便利なヘッドライトです。実際に高速道路のトンネルで試してみましたが、道の両側を明るく照らしてくれ走りやすいと感じました。
■Eクラスにも採用しているディーゼルターボエンジンを搭載
本題のエンジンですが、静かで滑らかで力があって、頼もしいエンジンという印象。ほとんどこれが印象のすべてですが、もう少しだけ詳しくレポートします。
エンジンは、軽油を使う2リッターのディーゼルターボエンジンで、最高出力と最大トルクは194ps/400Nmを発揮します。EクラスやCLSに導入されている最新のクリーンエンジンディーゼルエンジンで、効率性、環境性、快適性などを追求しています。マイナーチェンジ前は、2.2リッターのディーゼルターボでこちらは179ps/400Nmを発揮していましたが、これとは別物になっています。
興味深いのは、シリンダーブロックにアルミを使い、ピストンにスチールを使っているところです。熱膨張率が違うので一般的にはあまり使われないのですが、メルセデス・ベンツによると排気ガスなど大気中に排出される大気汚染物質(以下:エミッション)にも効率がいいのだそうです。
メルセデス・ベンツのアルミ製ピストンは、ピストン冠面(天井)から第1ピストンリングまでの距離が長く燃焼に使えない空気量が多いので、ピストンリングまでの距離が短いスチール製のほうが吸入空気を効率よく使えるという説があります。また強度的にも、アルミ製よりもスチ-ル製のほうが肉厚を薄く小さく軽く作ることができたようです。
エミッションの点でも、PM(粒子状物質)を集めるためのDPE(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)やSCRコーティング(尿素を使った排ガス浄化装置)を使いNOxを低減。また、ディーゼル酸化触媒を排気系のエンジン直近に配置するなど、さまざまな工夫を凝らしたクリーンディーゼルとなっています。
いずれにしてもこのディーゼルエンジンは、かなり意欲的に効率を考えて作られたユニークなエンジンと言えそうです。
■新しいディーゼルエンジンは全領域で力が満ちあふれ、気持ちがいい
試乗した印象は、とても吹き上がりが軽く滑らかで、気持ちのいいエンジンでした。約41kgという最大トルクは、自然吸気エンジンで言うと4リッタークラスの数値です。その強力な駆動トルクを1600回転から2800回転という、かなり低い回転数で発生するので、走り出した瞬間から文句なしに力強い加速を体感することができます。
加速性能がいいので、高速道路の合流を含め、ほとんどの場面でアクセルを深く踏み込む必要がなく、それでいて十分に速く力強くスムーズに加速してくれるところも新型ディーゼルエンジンのいいところです。
気になった部分は、ターボの過給圧が高いのか、それともターボのサイズが少し大きいのか、2000回転あたりでアクセルを床まで踏んでいると、ターボパワー(トルク)が突然膨れ上がって、いきなり強烈に加速を始めてしまう点です。もっともその回転域をギヤチェンジして避けたり、アクセルをそっと踏むなど工夫をすればいいので、慣れで解決できる問題ともいえますが、改善できればさらにいいかと思える部分です。
乗り心地はおおむね良好で、サスペンションはオプションのエア・ボディ・コントロール・サスペンションを装備。エコ、コンフォート、スポーツ、スポーツ+、それにインディビデュアル(任意設定モード)が用意されていますが、今回試乗してもっともしっくりきたのは「スポーツ」でした。
多少引き締まった乗り味ですが、路面へのタイヤの当たりがマイルドで、硬質な突き上げはありません。路面の小さな凹凸をほぼ綺麗に消し去って滑らかな乗り心地を提供してくれます。また、クルマの動きが安定していて、気持ちよく走ることができました。
コンフォートは、さらにソフトな乗り心地で悪くありませんが、オプションの18インチタイヤを履いていたためか、路面が荒れているとタイヤがバタついてしまう場面があり、オールマイティに心地よく走れるのはスポーツモードでした。
全体的には、ボディがカチッとしていて剛性感があり、安心して乗れるメルセデスの良さが、ちゃんと220dステーションワゴンにも生きています。しかも新しいディーゼルエンジンは、全域に力がみなぎっていて、山道でも街中でも、高速道路でも力強く、しかもスムーズに走ります。
また、ハンドルに集められた運転支援系のスイッチ類は、思いのほか直感操作ができ、クルーズコントロルや速度設定、レーンキープアシストなどストレスなく操作することができました。
運転に味わいを求めるタイプのクルマではありませんが、とても洗練され高度化した高機能な道具であると思います。
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