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ハイブリッド車・EVの駆動用バッテリーあがりは注意すべき?

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ハイブリッド車・EVの駆動用バッテリーあがりは注意すべき?

■バッテリー上がり時の対処法

 クルマのルームランプやスモールライトを点けっぱなしにすることで起こるのがバッテリー上がりですが、最近のクルマはバッテリーが高性能化していたり、ルームランプも放置しておけば自動で消灯する機能があるなどバッテリー上がりは少なくなっています。

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 しかし、長くクルマに乗っていると一度や二度、経験したことがある人も多いと思いますが、今回はハイブリッド車やEVを取り扱う新車販売店のメカニックとロードサービスのプロであるJAFに話を伺ってみました。

■ハイブリッドカーやEV車ではどう対処すべき?

 近年では各メーカーからハイブリッドやEV車が数多くリリースされていますが、そうした車両で補機用バッテリー上がってしまった場合はどのように対処すべきでしょうか。また、駆動用バッテリーについても、ハイブリッド車やEVを取り扱う新車販売店にうかがってみました。

――駆動用バッテリーと補機用バッテリーがありますが、ふたつのバッテリーは連動しているのですか。

 駆動用バッテリーと補機用バッテリーは、完全に独立しています。駆動用バッテリーの電気はインバーターを介して流れ、補機用バッテリーはオルタネーター(専用の発電機)からの電気のみ流れます。なので、補機用バッテリーが上がることもあります。

 上がってしまったら、駆動用バッテリーから充電されることはなく、そもそもクルマを起動できなくなります。なので、通常のエンジン車と同様にジャンピングするしかありません。

 ユーザーご自身でも作業できますが、その際は必ずクルマの取扱説明書を確認してください。

――ハイブリッド車やEVの駆動用バッテリーについて、整備など注意点はありますか。

 オレンジ色の配線は高電圧になっていますので、うかつに外すと感電の危険性があります。私たちもメインスイッチがOFFなことを確認のうえ、整備マニュアルに従って作業するようにしています。

ただし、ユーザーの方は絶対にご自身で作業をしないでください。販売店のメカニックはメーカーから教育を受けて作業していますから。

――実際に駆動用バッテリーで整備中の事故に遭遇したことはありますか。

 他店も含めて感電などの事故があったという報告は受けていません。なにかあれば本部から通達があると思うので、おそらく事故などは発生していないと思います。弊社でもメーカーの作成したマニュアルに沿って作業しますから、事故はありません。

 事故といえば、消防署の方からハイブリッド車の取り扱いについて、講習をしてほしいと依頼があったことがあります。交通事故や災害があった場合に、ハイブリッド車やEVを撤去したり、一部を分解する必要があるため、消防士の方向けに取り扱い方法の実地講習を行ないました。もちろん、マニュアルをもとに行ないました。

■バッテリーの寿命や正しい点検方法は?

 それではバッテリー上がりを防ぐために日頃から行うべき点検はどのようにすればよいのでしょうか。ここではロードサービスを全国展開するJAFに話をうかがってみました。

──バッテリーの寿命はだいたいどれぐらいですか?

 車の使われ方によって大きく異なりますが、バッテリーの寿命は一般的に2~3年と言われています。ライトを使いながら走る夜間の走行が多い、近所の買い物だけに使っているなど、あまり長い距離を走行しない場合、バッテリーの寿命は短くなりやすいです。

 また、エンジンを始動させる際にセルモーターの回転が弱くなる、ライトやランプの明るさがエンジンの回転数によって変わる、パワーウインドウの動きが遅くなる、などの症状が出てきますので、これらに思い当たる節がある人は、早めにカー用品店や修理工場などで相談してください。

──バッテリーの点検方法を教えてください。

 日常的なバッテリーの点検方法は主に3つです。どれも目視で確認する作業が中心です。

・バッテリーの外観にヒビや膨らみが無いか?・上部の端子や金具が緩んでないか、錆びてないか?・バッテリー液の量は正常か?

 ただし、昔も今も初めてボンネットを開けてバッテリーを確認した際、一般の方が目で見て劣化に気づくことは難しいと思います。特に現在のバッテリーは昔のものに比べて、ヒビや膨らみ、バッテリー液の減少といった症状が分かりづらくなっているので、初見でバッテリー異常に気づくのは難しいと思います。

 バッテリーは、「日ごろ目視で確認している人が見れば変化している」程度の症状しか現れないため、心配ならばカー用品店や修理工場などでチェックをしてもらうようにしましょう。

※ ※ ※

 近年のクルマではバッテリーが奥まった場所に置かれているモデルも数多く存在しています。なかなか自分でチェックできない場合が多いでしょう。JAFの方が言う「何かしらの予兆」を感じたら、販売店や修理工場などのプロにチェックを依頼し、トラブルを未然に防ぎましょう。

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