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話題の「公道カート」 未来のモビリティともいえる代物だった

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話題の「公道カート」 未来のモビリティともいえる代物だった

■カートが公道を走っていい条件

 最近、都市部では有名ゲームキャラクターのコスプレをしてカートで走行するところを見かけることが多くなりました。元々、カートはサーキットなどに併設されているカート専用のコースで走行することを想定されているものであり、公道走行は前提とされていません。

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 では、公道走行がまったくの不可なのかというとそうではありません。ある特定の条件を満たしてナンバープレートを付けることで、カートでも公道走行が可能となります。

 一般的な50ccのエンジンを搭載したカートの場合、まず道路交通法上は、50cc以下のエンジン(もしくは定格出力0.6kW以下のモーター)を搭載する車両は、「ミニカー」という区分で扱われます。50ccというのは原動機付自転車(原付)と同様ですが、ミニカーの運転には普通自動車免許が必要です。

 一方で、原付のように二段階右折、速度制限(30km/h)はないほか、ヘルメットの着用義務もありません。実際に、速度を出せるかどうかは別として、法令上は最高60km/hで走行することが可能です。

 ミニカーに該当するのは、カートだけでなく、農耕作業用車両やゴルフ場などの場内移動用車両(ゴルフカート)、配達用に使われている超小型EV車、一部の輸入車両などが含まれます。

■より厳しくなったカートのルール

 来日外国人の方を、中心に人気を博している公道カートですが、ユーザーが多くなり活発になるほど、事故のリスクは増加します。実際に、カートに関連する事故が増えていることから、国土交通省ではすぐに法整備を進め、ルールの厳格化をおこないました。

 2018年4月より施行された最新のルールでは、公道を走るカートに対して次の内容が義務付けられました。

・被視認性向上部品の設置義務化・夜間被視認性向上灯火器の義務化・座席ベルトの装備義務化・頭部後傾抑止装置の装備義務化・かじ取り衝撃吸収構造の義務化・回転部分の突出を禁止

 官公庁特有の言い回しのためわかりにくいところもありますが、簡単に言えば、「日中でも夜間でも見えやすくするランプを付けること」「シートベルトを付けること」「ヘッドレストを付けること」「ハンドル部分が衝突時にショックを吸収できるようにすること」「タイヤがむき出しにならないようフェンダーを付けること」となり、クルマのルールに近づけています。

■公道カートと超小型モビリティ

 規制が強化された公道カートですが、それは公道カートそのものの締め出しを意味しているわけではありません。きちんと法整備がなされることで、逆に言えばその範囲内であれば自由にビジネスをしてよいということであり、産業の活性化につながります。

 また、公道カートの法整備が進むことは、超小型モビリティの活性化にもつながります。超小型モビリティとは、軽自動車よりも小さい1~2人乗りの乗り物のことで、公共交通機関が発達していない地方部や、自動車の運転が困難な高齢者の日常の移動手段として期待されています。

 しかし、公道カート同様、ミニカーとなることが想定される超小型モビリティは、法律の整備や一般の方の理解といった点でまだまだ課題があります。見慣れない乗り物ということもあり、危険と批判されることも少なくない公道カートですが、その未来には超小型モビリティという期待もあるのです。

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