現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 激安価格に飛びついたはいいが……格安スーパーカー購入後に待ち受ける悲劇

ここから本文です

激安価格に飛びついたはいいが……格安スーパーカー購入後に待ち受ける悲劇

掲載 更新
激安価格に飛びついたはいいが……格安スーパーカー購入後に待ち受ける悲劇

 スーパーカーには「ポンコツ」の法則がある

 安物買いの銭失いと言う。とくにスーパーカーの場合は怖い。なにしろスーパーカーだけに、修理費は莫大だろうから……。ただ近年は、こういう例はあまり聞かなくなっている。その背景には、中古スーパーカーの全体的な相場上昇がある。つまり下取りがかなり期待できる“物件”になったので、放置してポンコツにする人が減ったのだ。

【世界の名車】「フェラーリは美しい」を決定づけたフェラーリ328

 スーパーカーの相場がドン底まで落ちたのは、スーパーカーブームの数年後、第2次オイルショック時代の80年代前半だ。当時はたとえばフェラーリのディノ246GTが350万円くらいで売られており、それでも買い手がつかなかった。誰もがババ抜きのババを掴む恐怖に震えていた。

 が、そのディノ246GT、現在の相場は約3000万円。そんな価値あるものを放置してポンコツにする人はいまい。仮にポンコツ状態でも、カネをかけて修理して売りに出した方がいいし、それでも十分利ザヤを取れる。

 全体的な景気がいいことも、ポンコツスーパーカーの減少に大いに貢献している。景気が悪いと、切羽詰まった自営業者が「とにかくすぐカネにしたい」と、手持ちのポンコツを二束三文で換金するケースがけっこうあったが、今は激減している。

 しかしそれでも、ポンコツスーパーカーがゼロというわけでもなかろう。では、ポンコツを買うとどうなるのか? じつはスーパーカーには「ポンコツの法則」がある。つまり、「ポンコツで安かった分、キッチリ修理代でかかるので、結果的に出費額は同じになる」というものだ。

 かなり以前の話だが、当時800万円が相場だったフェラーリ348tbを、400万円で買った人がいた。もちろんポンコツゆえの価格だが、その人は大のクルマ好きだったので、あまりのポンコツ状態に情が湧き、「オレがなんとかしてやらなくちゃ」と思ったのだ。捨て犬みたいなものですね。

 その後数年間コツコツ修理を続け、クルマは好調になった。しかしトータルの修理代は400万円になっていたそうな。普通に考えたら、最初から状態のいい800万円の個体を買った方が有利だが、マニアには「修理するヨロコビ」というのもあるので、これはこれで大いなる美談である。

 一方スーパーカーには、シロートが決して手を出してはいけないモデルというのもある。その代表が、エレガントな4座フェラーリ「456GT」だ。

 456GTは非常に人気が薄く、400万円前後で売られている。といっても市場に出してもあまり動かないので、主に個人間売買だ。456GTは見た目も地味で、フェラーリっぽい派手さは薄い。4座で実用的に見えるし、値段も安い。「ちょっと買ってみようか」と思う人が結構いる。

 これが悲劇を生むのである。

 456GTは、設計・生産段階からさまざまな欠陥を持ったクルマで、私に言わせれば「最初から壊れている」。つまり、どれだけカネをかけても完全な修理は不可能! つい出来心で買った人は、次に買ってくれる犠牲者を待つしかない。まさにババ抜きだ。ちなみに、ここまでダメなスーパーカーは、私の知る限り456GTだけだ。

関連タグ

こんな記事も読まれています

日本ミシュランタイヤが「ジャパントラックショー2024」にブースを出展! サステナブル素材を使用したタイヤなどを展示
日本ミシュランタイヤが「ジャパントラックショー2024」にブースを出展! サステナブル素材を使用したタイヤなどを展示
くるまのニュース
マツダ、電動SUVをサプライズ公開、コンセプトモデル『創 ARATA』とは…北京モーターショー2023
マツダ、電動SUVをサプライズ公開、コンセプトモデル『創 ARATA』とは…北京モーターショー2023
レスポンス
スズキのコンパクトSUV「エスクード」国内販売が終了 新たな「グローバルSUV」投入に期待!
スズキのコンパクトSUV「エスクード」国内販売が終了 新たな「グローバルSUV」投入に期待!
くるまのニュース
スタイリッシュなスタイルと折りたたみ機構を採用 電動アシスト自転車「Refna WINDY」発売
スタイリッシュなスタイルと折りたたみ機構を採用 電動アシスト自転車「Refna WINDY」発売
バイクのニュース
アルファロメオ ジュリア/ステルヴィオ、限定車「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
アルファロメオ ジュリア/ステルヴィオ、限定車「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
レスポンス
GWにホンダ青山本社で「モーターサイクルショー」開催、新型車をじっくり見られる機会!
GWにホンダ青山本社で「モーターサイクルショー」開催、新型車をじっくり見られる機会!
モーサイ
ホンダN-VANがマイナーチェンジ。特別仕様車FUN「STYLE+ NATURE」を同時発売
ホンダN-VANがマイナーチェンジ。特別仕様車FUN「STYLE+ NATURE」を同時発売
カー・アンド・ドライバー
ランボルギーニの電動化第二弾は「ウルス」!フェイスリフトでPHEVになったウルスの全情報!
ランボルギーニの電動化第二弾は「ウルス」!フェイスリフトでPHEVになったウルスの全情報!
AutoBild Japan
トヨタが「新型モデル」世界初公開! クロスオーバー&SUV 2台同時に! 25年半ばまでに発売!? 「bZ3C」と「bZ3X」中国で登場
トヨタが「新型モデル」世界初公開! クロスオーバー&SUV 2台同時に! 25年半ばまでに発売!? 「bZ3C」と「bZ3X」中国で登場
くるまのニュース
フォーミュラEの改良型マシン『GEN3 EVO』が初公開。4輪駆動化と超高速充電対応で2025年デビュー
フォーミュラEの改良型マシン『GEN3 EVO』が初公開。4輪駆動化と超高速充電対応で2025年デビュー
AUTOSPORT web
フォルクスワーゲンが次世代大型電動SUV『ID.CODE』を発表
フォルクスワーゲンが次世代大型電動SUV『ID.CODE』を発表
レスポンス
ホンダ ヴェゼルをマイナーチェンジし新グレードも設定
ホンダ ヴェゼルをマイナーチェンジし新グレードも設定
Auto Prove
最近、スズキのデザインが尖ってきたワケ「キーワードはGSX-R DNAとプラットフォーム」
最近、スズキのデザインが尖ってきたワケ「キーワードはGSX-R DNAとプラットフォーム」
モーサイ
鉄道はあれど重い荷物にはバスのほうがラクだが……運休!? 空港行きの高速バスで2024年問題を痛感した!
鉄道はあれど重い荷物にはバスのほうがラクだが……運休!? 空港行きの高速バスで2024年問題を痛感した!
WEB CARTOP
全長5m超えのトヨタ「大型バン」登場! 斬新“観音ドア&縦4灯テール”採用!? 特許庁が「新ハイエース」公表、反響は?
全長5m超えのトヨタ「大型バン」登場! 斬新“観音ドア&縦4灯テール”採用!? 特許庁が「新ハイエース」公表、反響は?
くるまのニュース
これ全部ベスパ!? 1万5000台による大パレードが行われたベスパワールドデイズ2024
これ全部ベスパ!? 1万5000台による大パレードが行われたベスパワールドデイズ2024
バイクのニュース
[カーオーディオ 逸品探究]実力ブランド「モレル」の最新ハイエンド機『イレイト カーボン』の魅力に迫る!
[カーオーディオ 逸品探究]実力ブランド「モレル」の最新ハイエンド機『イレイト カーボン』の魅力に迫る!
レスポンス
7代目フォルクスワーゲン パサートは中身の濃い変更が行われていた【10年ひと昔の新車】
7代目フォルクスワーゲン パサートは中身の濃い変更が行われていた【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村