現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > KERSを装備し1050馬力! サーキット専用のフェラーリFXX-K EvoはもはやF1マシン

ここから本文です

KERSを装備し1050馬力! サーキット専用のフェラーリFXX-K EvoはもはやF1マシン

掲載 更新
KERSを装備し1050馬力! サーキット専用のフェラーリFXX-K EvoはもはやF1マシン

 最高速度域ではなんと830kgのダウンフォースを発生

 フェラーリは、フィナーリ・モンディ アーリにて、サーキット走行限定の実験車輌 XX シリーズの最新モデル、新型 FXX-K Evoを世界初公開した。

日本の納屋で見つかったボロボロのフェラーリになぜ2億円以上の価値があるのか?

 XXは、次世代プロダクションモデルの研究・開発に重要な役割を担い、革新かつ妥協のないパフォーマンスであることに特化して開発され、今回のFXX-K Evoの登場により2005年から始まったXXプログラムのさらなる飛躍が期待される。

 XXプログラムとは、最先端の技術を採用した究極のモデルを購入したオーナーがクローズド・コースを走行して得たデータをもとに、Cavallino Rampante(カバリーノランパンテ:跳ね馬)の技術者とともにニューモデルの開発などに積極的に貢献できるプログラムのことである。

 FXX-K Evoも従来のXX車両と同様に、サーキット専用の技術が導入され、ロード・ユースモデルとしての登録や、専用プログラム以外の認証は受けられない。

 デザインにおいてはフォーミュラワンでの経験をベースに、革新的なカーボンファイバーコンポーネントの製造技術を採用し、固定式リヤウイングなどを装備しつつも、現行のFXX-Kよりも軽いボディを実現している。

 フェラーリの技術者がフェラーリ・スタイリング・センターのデザイナーと共同で開発した最新のエアロダイナミック・パッケージを採用し、GT3およびGTEレース車輌にほぼ匹敵するダウンフォースを得ることにより、優れたコーナリング性能と安定性、興奮するような運転の楽しさを手に入れた。

 リヤに装備したツインプロファイル(2枚翼)の固定ウイングは、アクティブ・リヤスポイラーとシームレスに効果を発揮されるように開発されており、この2つのダウンフォース・ジェネレーション・システムによってダウンフォース係数は従来比で23%向上している。

 これは、ベースとなるロードゴーイングカー比で75%増相当、速度200Km/hで発生するダウンフォースは640kg、最高速度域では830kgを超える。

 ツインプロファイル・リヤウイングは、ボディ両端のサイドフィンとセンターフィンで構成され、センターフィンは、ヨー角が小さい時の安定性を確保するバーチカルフィンと、ウイングへ理想的な気流を流す3枚のデルタ・ ボーテックスジェネレーターのステーという2つの役割を持っている。

 また、ウイングだけでなく、リアバンパーデザインも新しい気流構造に合うように改良された。それに伴いフロントバンパーやアンダーボディのデザインも見直しが行われ、車輛全体におけるダウンフォースの最適化が図られている。

 加えて、アンダートレーにもボーテックスジェネレーターが装備され、グランドエフェクトが強化されている。これによってダウンフォースはFXX-Kよりも30%増加した。

 これらの高性能化に従い、新型フロントブレーキ・エアインテークや新エアロダイナミクス専用セッティングのサスペンションが装備された。

 インテリアは、フォーミュラワンから受け継ぐパドルシフトを備え、また運動エネルギー回生システムのKERSマネッティーノを設けた、より操作性の向上を図った新型ステアリングホイールを装備している。

 そして、フェラーリ伝統のV12エンジンは、6262ccの大排気量から最高出力860馬力を絞り出し、さらにHY-KERSシステムによる190馬力のモーターの併用で、合計1050馬力のパワーを発揮する。

 また、コックピット右側の大型6.5インチのリヤ・ビデオカメラ・スクリーンは、パフォーマンスデータや車輛状況、KERSの状態や計測タイムなどを表示する。

 そしてFXX-K Evoは5000kmに及ぶ開発テストと15000kmの信頼性テストをパスして、2018/2019シーズンのXXプログラムにおける主力として、シーズン内で9回のサーキット走行をする予定だ。さらに、レースシーズン終了後に開催されるフェラーリの伝統的イベント「フィナーリ・モンディアーリ」にも参加予定である。

 サーキットで培った革新的な技術が凝縮された究極のハイパフォーマンスマシンであるFXX-K Evoの走りは、サーキットでも目立つこと間違いなしであろう。

 FXX-K Evo主要諸元

●HY-KERSシステム 総合最高出力:1050cv 総合最大トルク:900N・m以上 ICE-最高出力:860cv/9,200 rpm 最高許容エンジン回転数:9,400rpm ICE–最大トルク:750N・m/6,500rpm 電気モーター出力:140Kw(190cv)

●ICE タイプ:V12/65° ボア&ストローク:94×75.2mm 総排気量:6,262cm3 圧縮比:13.5:1 比出力:137cv/l

●サイズ&重量 全高:1,116mm ホイールべース:2,665mm 前後重量配分:41:59(フロント:リヤ)

●ギアボックス F1デュアルクラッチ・トランスミッション7速

●サスペンション フロント:ダブルウィッシュボーン リヤ:マルチリンク

●タイヤ:ピレリP Zeroスリック+センサー フロントタイヤサイズ:285/650-R19 リヤタイヤサイズ:345/725-R20

●カーボンセラミック・ブレーキ:ブレンボ フロント:398×223×36mm リヤ:380×253×34mm

●電子制御システム ESC:スタビリティ・コントロール 高性能ABS/EBD:高性能アンチロック・ブレーキ/電子ブレーキ・ディストリビューション EF1-Trac:F1トラクションコントロール統合およびハイブリッドシステム装備 E-Diff3:第3世代電子デファレンシャル SCM-E Frs:ツインソレノイド(Al-Niチューブ)装備の磁性流体ダンパー・システム

●エアロダイナミクス:アクティブ

こんな記事も読まれています

「最も多い」&「最も反則金が高い」交通違反って何? “スピード違反”抑えて「めちゃ捕まってる違反」は!? 反則金3万円超えの違反にも注目
「最も多い」&「最も反則金が高い」交通違反って何? “スピード違反”抑えて「めちゃ捕まってる違反」は!? 反則金3万円超えの違反にも注目
くるまのニュース
ホンダの新型SUV『WR-V』、EveryGoでカーシェア開始
ホンダの新型SUV『WR-V』、EveryGoでカーシェア開始
レスポンス
ピンクに玉虫色! キウイにマンゴーってマジか! 自由過ぎて衝撃のクルマの純正ボディカラーたち
ピンクに玉虫色! キウイにマンゴーってマジか! 自由過ぎて衝撃のクルマの純正ボディカラーたち
WEB CARTOP
新しいマツダのセダン、EZ-6登場!──GQ新着カー
新しいマツダのセダン、EZ-6登場!──GQ新着カー
GQ JAPAN
【MotoGP】マルケス、ドゥカティへの適応を”完了”「あとは細かい部分に取り組んでいくだけ」
【MotoGP】マルケス、ドゥカティへの適応を”完了”「あとは細かい部分に取り組んでいくだけ」
motorsport.com 日本版
ホンダ新型「“クーペ風“SUV」初公開! 未来的&光り輝く「新生ホンダマーク」採用!? 流麗ボディの「Ye P7」北京に登場
ホンダ新型「“クーペ風“SUV」初公開! 未来的&光り輝く「新生ホンダマーク」採用!? 流麗ボディの「Ye P7」北京に登場
くるまのニュース
不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア!いよいよ外装のモディファイを開始します【vol.11】
不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア!いよいよ外装のモディファイを開始します【vol.11】
バイクのニュース
【MotoGP】バニャイヤ、スペインGP初日にラップレコード更新も”テスト”な1日「色々試せて、とてもハッピー」
【MotoGP】バニャイヤ、スペインGP初日にラップレコード更新も”テスト”な1日「色々試せて、とてもハッピー」
motorsport.com 日本版
ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
レスポンス
今年のレクサスSUVに注目!!  ランクル250ベースの[レクサスGX]登場!! 今年買えるレクサスSUV7選
今年のレクサスSUVに注目!!  ランクル250ベースの[レクサスGX]登場!! 今年買えるレクサスSUV7選
ベストカーWeb
6速MTあり! 全長5.4m超のトヨタ新型「タフすぎ車」発表! パワフルなハイブリッド搭載した「新型タコマ」約610万円から米で発売
6速MTあり! 全長5.4m超のトヨタ新型「タフすぎ車」発表! パワフルなハイブリッド搭載した「新型タコマ」約610万円から米で発売
くるまのニュース
JR中央本線の上空 一夜にして橋が出現! 名古屋‐中津川の国道19号バイパス「瑞浪恵那道路」
JR中央本線の上空 一夜にして橋が出現! 名古屋‐中津川の国道19号バイパス「瑞浪恵那道路」
乗りものニュース
ニューウェイがレッドブルを離れても、ライバルの獲得は2027年までお預け? 契約に不履行条項が存在か
ニューウェイがレッドブルを離れても、ライバルの獲得は2027年までお預け? 契約に不履行条項が存在か
motorsport.com 日本版
歩行者でも道交法違反になる! マラソンや駅伝の規制中に警察の指示に従わず「コースを横断」は罰則の可能性アリ!!
歩行者でも道交法違反になる! マラソンや駅伝の規制中に警察の指示に従わず「コースを横断」は罰則の可能性アリ!!
WEB CARTOP
電動車ブランドになったヒョンデが、あえて高性能モデル「N」を日本に投入する理由とは?
電動車ブランドになったヒョンデが、あえて高性能モデル「N」を日本に投入する理由とは?
レスポンス
プリウス顔のSUV!!  しかもEVってマジか!!  トヨタ本気のEV攻勢
プリウス顔のSUV!!  しかもEVってマジか!!  トヨタ本気のEV攻勢
ベストカーWeb
日産が新型「エヴォ・コンセプト」世界初公開! めちゃカッコいい「流麗セダン」中国で登場! どんなモデル?
日産が新型「エヴォ・コンセプト」世界初公開! めちゃカッコいい「流麗セダン」中国で登場! どんなモデル?
くるまのニュース
エイドリアン・ニューウェイがレッドブルF1離脱を決断との報道。ホーナー騒動が一因か。チームは2025年末までの契約を強調
エイドリアン・ニューウェイがレッドブルF1離脱を決断との報道。ホーナー騒動が一因か。チームは2025年末までの契約を強調
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村