新開発のEV専用プラットフォームの可能性を探っている段階
ホンダは東京モーターショー2017で、新開発のEV専用プラットフォームを採用し、2019年に欧州、2020年に日本で発売する小型ハッチバック「アーバンEVコンセプト」、同車をベースにファストバッククーペボディを備えたスポーツモデル「スポーツEVコンセプト」、未来的なデザインのEVコミューター「NeuV(ニューヴィー)」の3台をメインステージで披露している。
この3台のデザインを統括した、本田技術研究所四輪R&Dセンターデザイン室1スタジオ主任研究員の後藤純さんに、各車の狙いを聞いた。
ーーNeuVとアーバンEVコンセプトおよびスポーツEVコンセプトとでは、デザインの方向性が真逆のように思えますが、その狙いは?
後藤:その「真逆」とは、どのように感じましたか?
ーーNeuVはわかりやすく未来的なクルマというイメージで、アーバン/スポーツEVコンセプトはホンダさんのヘリテイジを現代的に解釈したように感じました。
後藤:そうですね、おっしゃるとおり、NeuVとアーバン/スポーツEVコンセプトとでは時間軸が異なる想定をしており、NeuVは近未来です。アーバン/スポーツEVコンセプトは、これから自動運転や電動化など、自動車技術がどんどん変わっていくなかで、クルマがどうなっていくのかということを考えたんですね。
すごくハイテクで冷たいSFのような方向性というのも、機械の進化としてはあると思うのですが、我々はもっと人に近づいていくような、もっと暖かみのあるものにしていきたいという想いがあり、より人に近づいていくような印象にしたいというのが狙いです。ですから親しみやすい、暖かみのあるデザインにしたんですね。
ーーホンダさんには、前例踏襲を良しとしない企業文化があるように思えますが、あえて初代シビックやS600/S800クーペのようなスタイルをモチーフにしたことに対し、社内的に議論はありませんでしたか?
後藤:ありましたね。我々が目指すのはどういう世界なのだろうかということを何度も議論して、人から離れていく冷たい世界ではなく、昔のSFマンガのロボットのような、友達になれる存在になりたい、そういう方向性の進化を狙って、今回アーバン/スポーツEVコンセプトを提案しています。
ーーアーバン/スポーツEVコンセプトには新開発のEV専用プラットフォームを採用するということですが、NeuVと見比べると、デザインはまったく異なりますが、フロントシートの下からラゲッジフロアにかけて駆動用バッテリーを搭載して、前後オーバーハングをできるだけ詰めて、マン・マキシマム/メカ・ミニマムにするというパッケージングの考え方はまったく同じという印象を受けました。
後藤:そのとおりですね。”人間中心”という考え方はどんなに技術が進化しても絶対に変えずに行こうというスタンスです。
ーーアーバンEVコンセプトは欧州で2019年、日本で2020年に発売すると明言されましたが、スポーツEVコンセプトとNeuVはいかがでしょうか?
後藤:まだ企画段階ですね。
ーーとくにスポーツEVコンセプトは、市販化を期待するユーザーは多いと思いますが……。
後藤:我々にはやはり、こういうクルマを期待されますよね、私も大好きですし。これは正直、「こういうクルマがあったらいいよね」という熱い想いだけで作ったクルマです。「実現するなら、これからどうやってこれを作ろうかな?」というところですが(笑)。
ーーアーバンEVコンセプト以外は、まだ企画段階と。
後藤:アーバンEVコンセプトのプラットフォームができたところで、そのバリエーションとしてどんな展開ができるか、可能性を探っているところです。
ーーアーバンEVコンセプトは、ほぼこのまま市販化されると考えてよろしいのでしょうか?
後藤:デザインについては、まだノーコメントでお願いします(苦笑)。
ー方向性は同じですか?
後藤:そんなに遠いものではないですね。我々が目指す技術の進化の方向性・世界観は変わりませんので。
ーこのような、過去の名車をモチーフにしたプレミアムコンパクトカーは、多くのメーカーが成功を収めていますが、アーバンEVコンセプトは同様にプレミアムな方向を目指しますか? それとももっとベーシックな、シティコミューターとしての展開を考えていますか?
後藤:クルマとしてはベーシックな存在ですが、その中でもプレミアムな存在でありたいと思います。先程海外メディアの方が「日本のマンガのキャラクターのようで面白い」とおっしゃっていましたが、アーバンEVコンセプトの価値観は、西洋にはないプレミアムな価値になる可能性があるのではないかと予感しました。
日本人はアーバンEVコンセプトをレトロと捉えますが、海外から見れば日本独自のポップカルチャーに通じるものを感じてくれているのかもしれませんね。
ーありがとうございました。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
アンダー150万円!? スズキ「軽バン」が凄い! 完全「爆睡仕様」に驚きの声…!? どんな人が買う? 見た目はド派手グリル採用の「スペーシア」とは
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
史上最恐の盗難ツールとして話題の[ゲームボーイ]だが……ほぼ100%盗まれない方法は果たしてあるのか!?
ホンダが“赤い”新型「プレリュード」初公開! “22年ぶり復活”の「2ドアクーペ」が鮮烈レッドに変化!? 2024年にも登場期待の「新モデル」米に登場
「Appleのパクリ」はもはや過去! 中国シャオミ初EV「SU7」受注7万台突破と新経済圏ブチ上げ、米中貿易摩擦も何のその?
ついに[レガシィ]の名が消える…… 2025年春にメイン市場の北米で生産終了! でもアウトバックは生き残る!
マツダが新型“最上級セダン”「EZ-6」世界初公開! 光るグリル&半円4連テール&超豪華内装がカッコイイ! 斬新すぎる「マツダ6後継機!?」中国に誕生
うおおおお!! マツダ6の後継が中国で爆誕!? 新型セダン[EZ6]超絶カッコいいやん!! 丸テールに内装もハンパない【北京ショー】
三菱デボネア誕生60周年。知られざる命名のエピソード
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?