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過去最多の597社が出展「人とくるまのテクノロジー展2018横浜」まとめ(その3)

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過去最多の597社が出展「人とくるまのテクノロジー展2018横浜」まとめ(その3)

2018年5月23日~25日に開催された「人とくるまのテクノロジー展2018横浜」に出展されたブースから、主な展示を紹介していこう。
※参考:
過去最多の597社が出展「人とくるまのテクノロジー展2018横浜」まとめ(その2)
過去最多の597社が出展「人とくるまのテクノロジー展2018横浜」まとめ(その1)

■ボッシュ

過去最多の597社が出展「人とくるまのテクノロジー展2018横浜」まとめ(その2)

ボッシュは、12.3インチ有機ELディスプレイ + ハプティック(触感)フィードバック、コネクテッドパーキング、48Vハイブリッドパワートレーンソリューション、日本初公開のレーダーとカメラ情報をベースにした「ボッシュ・ロードシグニチャー」、次世代車載カメラ、GNSSを利用した高精度な自車位置推定技術などをラインアップした。

まず次世代カメラは、多目的カメラに進化し、解像度は2メガピクセル、多彩な画像認識アルゴリズム、ディープラーニング、AIを使用するなどし、車線や路肩の状態に左右されず、未舗装路や、村道のような道路でも車線維持機能を発揮し、多様な道路環境でもより確実に緊急自動ブレーキを掛けることができる。ディープラーニングにより、例えばコンクリートの壁か、ガードレールか、樹木の生け垣か、などを判別することができるという。ステレオカメラ式より高性能で、工事中の道路でもその場の状況に合わせて運転支援できる性能を持つ。

48Vマイルドハイブリッドシステムでキーワード&タグ技術の一つがコンパクトなリチウムイオン・バッテリーだ。ボッシュは、量産向けのリチウムイオン・バッテリーパックを出展した。

■ムベア

世界で唯一ともいえる連続可変厚鋼板(テーラーロール・ブランク技術)を実現したムベアは、この製造技術によりヨーロッパ、米国、中国に生産拠点を置いている。特にヨーロッパ車のボディ骨格はムベアの技術で支えられているともいえる。

今回は、2ギガを上回る高強度の超超高張力鋼板と軽量化を両立させるためテーラーロール・ブランクのBピラーにカーボン材で補強したプロトタイプを展示した。

またムベアは、今では日本の自動車メーカーの新世代プラットフォームの海外生産モデルについては、ほぼすべてテーラーロールブランク材を納入しているという。

■ボルグワーナー

ボルグワーナーは多彩な市販製品を出展。特に電動化時代に合わせた各種の電気駆動ユニット、48Vマイルドハイブリッド・システムをラインアップ。

また、メルセデス・ベンツに採用された電動スーパーチャージャー、スズキ・ソリオ ハイブリッドに使用されているモーター駆動チェーンなども展示された。

■JTEKT

JTEKTは、最新の電動パワーステアリング「ラックパラレルタイプ電動パワーステアリング(RP-EPS)」、高耐熱リチウムイオン・キャパシタなどを出展。

RP-EPSは2016年末から量産が開始され、レクサスLC、LS、カムリ、新型クラウンなどに続々採用される最新の電動パワーステアリングだ。大型車に適合するというだけではなく操舵の質感にこだわったステアリングだ。

また高耐熱リチウムイオンキャパシタは、電動パワーステアリングやバイワイヤー技術を採用したクルマの電源シャットダウン事故に対応したバックアップ電源として開発されたが、産業用のバクアップ電源としても注目されている。

■ZF

今回はZFと買収されたTRWが本格的に一体化された出展ブースとなった。ZFはセミトレーリングアーム式リヤサスペンションと電動ユニット、後輪操舵システムを一体化した、リヤ電動化モジュール・アクスルを初出展。また日本では初披露となるMT用のクラッチbyワイヤーのユニットも出展された。

運転支援システムでは、2018年から量産化される高機能なトリプル・カメラ、LiDARの老舗の一つであるイべオ製LiDARなどがラインアップされていた。

■NTN

NTNは主力商品のベアリング、ドライブシャフトから先進開発製品までを出展。注目は中国への共同開発・供給に向けて動き出したインホイールモーターや、新たな車両運動制御の可能性を示す電動モーター付きハブ「sHUB」だ。

インホイールモーターはNTNが以前からは開発しており、いよいよ市販モデルへの搭載が近づいている。sHUBは、クルマの運動性能を高めることを目指し、車両運動制御については神奈川工科大学のGベクタリング・コントロールで有名な「山門・狩野研究室」と共同研究を行なっている。ステアリング機構とは別に、前輪のハブ部にモーターで作動する操舵機構を備え、運転時のハンドル操作量が最大4割低減、車両の応答性が約5割改善するという。

■ショーワ

ショーワは、新開発の周波数応答式のダンパー、軽量なストラットのプロトタイプ、開発中のラックパラレル式電動パワーステアリング、カーボン製ドライブシャフトなどを出展。

シビックなどに採用されているデュアルピニオン式より、上のクラスのためにラックパラレル式電動パワーステアリングが開発されており、現在はテスト中だという。ショーワは他社に先駆け、初代NSXのラック同軸式電動パワーステアリングを量産化した経緯もあり、期待は大きい。

軽量化コンセプトのストラットは、アルミ製のストラットケース、樹脂製のスプリングシートを備え、通常のスチール製に比べ大幅な軽量化を実現している。今後の電動化車両などに備えての開発だ。

なお、「人とくるまのテクノロジー展2018」は、横浜での開催に続き、7月11日~13日に名古屋でも開催される。会場はポートメッセ名古屋(名古屋市国際展示場)で開催される。

■関連記事
過去最多の597社が出展「人とくるまのテクノロジー展2018横浜」まとめ(その2)
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人とくるまのテクノロジー展 関連情報

人とくるまのテクノロジー展 公式サイト
自動車技術会 公式サイト

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