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レッドブルの成功を後押しする”鬼才”エイドリアン・ニューウェイ。貢献はデザインだけにあらず

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レッドブルの成功を後押しする”鬼才”エイドリアン・ニューウェイ。貢献はデザインだけにあらず

 伝説的なF1デザイナーであるエイドリアン・ニューウェイは、現在レッドブルでチーフテクニカルオフィサーを務めているが、その活躍は単なる技術スタッフの枠を超えているようだ。

 ニューウェイは1980年にフィッティパルディに加入してF1でのキャリアをスタートさせると、その後マーチに移籍。F2やIMSA、CARTのプロジェクトを経て、1988年にマーチ881を手がけてF1へ復帰。ウイリアムズに移籍して最初に手がけたFW14でF1初勝利(リカルド・パトレーゼが勝ったメキシコGP)を挙げ、1992年にはFW14Bで初のチャンピオンに輝いた。その後も強力なマシンを生み出し続け、ウイリアムズ、マクラーレン、レッドブルで合計13台のチャンピオンマシンを送り出した。

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 彼が手がけたマシンは今季のカナダGPで200勝を達成。シーズン後半もその記録を伸ばしていくことだろう。

 そんな伝説的なデザイナーのニューウェイだが、彼の果たしている貢献はマシンデザインだけに留まるものではないという。レッドブルのテクニカルディレクターであるピエール・ワシェは、ニューウェイの全体像を見渡すようなチームへの関わり方は、チームがベストを尽くす上で非常に有効だと語った。

「その体制は、サーキットでもファクトリーでも、我々が信頼できる人たちが自分たちの望む形で仕事ができるように行なわれているモノだ」

「エイドリアンは各エリアに行ってみんなと交流し、システムに挑戦しようとしている」

「それは彼にとってあるエリアで細部にまで踏み込み、ある分野ではより大きな全体像を描くことができるチャンスなんだ」

「自分の仕事をするとき、よく知っている人がそばにいれば、一歩引いてみることは大きなメリットになるんだ」

「チーム全員の意図はクルマを速くすることだけど、そのやり方は人それぞれだ。バランスはとてもいいと思う」

 2022年から導入されたグラウンドエフェクト・ルールに関しても、ニューウェイの直接的なアイデアが役に立ったと、ワシェは言う。

 ニューウェイは大学在学中にグラウンドエフェクト現象を研究し、以前F1でグラウンドエフェクトが活用されていた時代の終わりにF1で働き始めたことで有名だ。

 ニューウェイの歴史的な知識は、レッドブルがエアロコンセプトで正しい道を歩む上で大きな助けになったと考えられている。

 ワシェはニューウェイの指導が、多くのチームが苦しんだポーパシング現象の回避に役立ったわけではないとしながらも、新世代のマシンのもうひとつの重要な側面であるフロア剛性については明確な恩恵があったと言う。

「バウンシングについてはそうではないが、他の点についてはそうだ」

 ニューウェイがグラウンドエフェクト・カーについてチームに示唆したことについて、彼はそう語った。

「フロア剛性などについて、あるべき姿はすべて以前から強調されていた。ポーパシングは予期されていなかったが、それ以外は予期されていた」

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