■レプリカモデルに備わる意外な“ホンモノ”のパーツとは
1970年代に巻き起こったスーパーカーブームをけん引したランボルギーニ「カウンタック」。その後継モデル「ディアブロ」を縮小コピーしたようなレプリカが登場しました。
精巧すぎる「“自家製”ランボルギーニ」に対し、SNSなどでは多くの声が集まっています。
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ディアブロ レプリカは、三重県の中古車販売店で売られていました。
ベースとなったのは、1980年代に生産されたポンティアック「フィエロ」。当時のアメリカ車としては珍しい、ミッドシップレイアウトの2シータースポーツカーです。
フィエロは、ボディパネルの交換が非常に容易という理由から、スーパーカーレプリカの世界では1980年代から1990年代にかけて定番の存在となっていました。
ただ生産中止から30年以上経っており、さすがに近年は程度の良い車両を入手するのも難しくなっています。
レプリカ&カスタム歴30年以上の中古車販売店「スピリッツ」の代表は次のように話します。
「精巧で忠実につくられた完成度が高いスーパーカーレプリカは、1980年代から1990年代にかけてはそれなりに流通していましたが、いろんな事情が重なって最近は手に入りにくく、値上がりしています。
そんななかで程度のいいフィエロの上級グレードが入手できたので、ディアブロ レプリカを手がけることにしました」
同店のディアブロ レプリカは、ランボルギーニの特徴でもある上下開閉式のシザードアを再現。リアまわりはレプリカキットの一部を使っていますが、フロントまわりは完全なワンオフで、フレーム自体にも手を入れるなど大改造しているといいます。
ヘッドライトが前期型のリトラクタブル(格納式)ではなく、後期型の固定式にした理由は「後期型のほうが好きだから」だと同店の代表は話します。
クルマ好きの間では、後期型ディアブロのヘッドライトに日産「フェアレディZ」(4代目・Z32型)のヘッドライトが流用されていたことが知られいますが、このレプリカもヘッドライトに“ホンモノ”を使用しています。
コックピットは基本的にフィエロのままで、シート表皮などは合成皮革に張り替えています。
パワートレインもフィエロのままで、2.8リッターV型6気筒 OHVエンジン+ATの組み合わせです。
そんな“ディアブロ レプリカ”に対し、SNSなどでは様々な反響が寄せられています。
多かったのは「うわー懐かしいなフィエロ」「ベース車自体がいまや希少!」「フィエロといえばレプリカのイメージでしたね」など、一時期密かなブームとなっていたフィエロベースのレプリカモデルを懐かしむ声です。
また「鋼管スペースフレームで樹脂製ボディだから容易にレプリカが成立するのが面白かった」「フェラーリもいろんなモデルがレプリカになってたよね」など、1980年代から1990年代当時はフィエロをベースにした様々なレプリカがあったことを覚えていた人も少なくないようです。
なかには「ホンモノとは似てない」と憤慨する声もあるものの、ブームだった当時の空気感を覚えていると見られる層からは「ベースがコンパクトなので、どうしてもどこか違って見えるのが面白い」「激似ってほどじゃないのが妙にかわいかったのよね」など、あくまでもレプリカとして楽しめる感じが良いとする意見があがっていました。
※ ※ ※
今回のディアブロ レプリカはATということもあり、乗り手を選ばない気軽さを持ち合わせたスポーツカーといえます。
2024年5月末現在も販売を続けており、価格は応談とのことでした。
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