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【試乗】日産 エクストレイル20GTは、ディーゼルと6速ATの「ベストカップル」を搭載していた【10年ひと昔の新車】

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【試乗】日産 エクストレイル20GTは、ディーゼルと6速ATの「ベストカップル」を搭載していた【10年ひと昔の新車】

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、日産 エクストレイルだ。

日産 エクストレイル(2010年:マイナーチェンジ)
TVのCMではないが、ノーリミットなワイルドさとコンパクトで扱いやすい実用性が魅力のエクストレイルは、国内SUV市場でトップをひた走る人気モデルだ。2008年に世界で初めて「ポスト新長期」の国内排ガス規制をクリアしたクリーンディーゼル車、エクストレイル「20GT」をラインアップ。割高な価格と6速MTのみという設定にもかかわらず、発売から1カ月も経たないうちに販売目標の10倍となる1000台以上の受注があった。

●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)

排気量は2Lながらガソリンエンジンでいう3.5L V6並みの強トルクが持ち味の20GTは、その低速からの力強さがデビュー当初から評判が高かった。とはいえ、当時はまだATの採用には技術的な問題があり、国内では絶滅危惧種になりつつあるMTのみの設定となっていた。そのため、日常的に(とくにシティユースで)乗るには、今ひとつ抵抗があると購入をあきらめた人も多かったのではないだろうか。

ところが今回のマイナーチェンジで、ついにディーゼルの20GTに待望の6速AT仕様が追加されたので、さっそく試乗してみることにした。

外観上は、フロントのグリル/バンパー、ランプ類などの意匠が変更されたが、マイチェン前と大きくは変わらない。20GTのヘッドランプにはキセノンのプロジェクター式も採用されている。内装も、車両情報ディスプレイなどの実用装備を充実させているが、変更点は少ない。

レスポンスの良いディーゼルはATとも好マッチ
スタートボタンを押してエンジンを始動しても、閉め切った室内にはかすかにアイドリング音が響くのみ。窓を開けてみてもディーゼル特有のガラガラ音はかなり抑えられている。体感する振動も、きわめて少ない。マイナーチェンジ前のMT車から調整されているようだ。

軽くアクセルペダルを踏むと、それだけでググッと力強くスタートする。MT車ではここで早くもシフトアップが必要となるが、AT車はもちろんそのままスルスルと加速し続けていく。もともとガソリン車でもトルクは力強かったが、さらに増量されている感覚だ。荷物満載で乗り比べたら、その差がより分かるのではと思われた。

しかも、ストップ&ゴーを繰り返すと、レスポンスの良さが際だっている。AT車のセッティングを決めるときにMT車と同じスポーティさを必須としたというが、その狙いは成功しているようだ。街乗りで重視される60km/h程度の速度域までは、エンジンの回転数が落ちにくくなっているので、ターボラグを感じることなく、常にスムーズに走ってくれる。

高速走行でも、想像以上に静かだ。100km/hの巡航速度にのるまでの加速感は、かなり滑らかで気持ちいい。ステアフィールも適度な重厚感でビシッとしているし、直進安定性も悪くない。乗り心地も、なかなか快適だ。高速道路をクルージングしている間は1700rpm前後の低回転域を保っており、実に静かで、しかも燃費も伸びそうだ。

走りの上質感や実用域での扱いやすさ、スポーティな楽しさなどなど、エクストレイルのクリーンディーゼルとATの組み合わせは、まさにベストカップルの誕生といえるだろう。

■日産 エクストレイル 20GT 主要諸元
●全長×全幅×全高:4635×1790×1700mm
●ホイールベース:2630mm
●車両重量:1690kg
●エンジン種類:直4 DOHCディーゼルターボ
●排気量:1995cc
●最高出力:127kW<173ps>/3750rpm
●最大トルク:360Nm<36.7kgm>/2000rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:フロント横置き4WD
●10・15モード燃費:14.2km/L
●タイヤ:225/55R18
●当時の価格(税込み):313万9500円

[ アルバム : エクストレイル ディーゼル はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

3件
  • ルノー製だけどね
  • 乗っている友人がいて、一度乗せてもらったことあるが、クリーンディーゼルにしてはエンジン音が大きいと思ったな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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